大きなタッチスクリーンが使いやすい! 360度カメラ「Insta360」の進化をレビュー vol.164

今年の4月、北海道へスキーに行った時にレンタルして使ってみて以来、ハイキングやカヤックなど、野外でのアクティビティには必ず持参している360度カメラの「Insta360」。360度で撮影しておいた動画を、後から4K動画に編集するリフレームが面白くて、感激した!というレビューを以前書かせていただいたのですが(「TikTokやインスタのリールにも!? Insta360で360度動画をお試し! vol.155)、そのInsta360に新しい機種が加わりました。それがこの「Insta360 X3」です。

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Insta360の360度アクションカメラには、大きく分けると3つの種類があります。1つめはポケットサイズの「Insta360 X」シリーズ、2つめはモジュール式でカメラ部分のパーツを交換することのできる「Insta360 ONE R」シリーズ、3つめは超小型でハンズフリー撮影が楽しめる「Insta360 GO」シリーズ。このInsta360 X3(以下、X3)はポケットサイズの「Insta360 X」シリーズの最新機種になります。今回から、製品名から“ONE“が取れたみたい。

X3の外見的特徴はなんといっても、背面にどーんと設けられた大きな2.29インチのタッチスクリーン。

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以前、スキーに行った時にレンタルしたのは、X3の前機種にあたるX2でした。X2で一番気になっていたのが“円形の液晶が小さくて操作がしづらい”ということ。タッチ操作の反応も若干遅さが気になり、手がかじかむ雪山では操作間違いをしてしまうことも多々。撮っていたはずが撮れていなかった、なんてことも何度かありました。ここまで大きなスクリーンが付けば、操作間違いもなくなりそう。スワイプやタッチ操作もサクサクで気持ち良く、液晶の下には大きめの物理ボタンが付いており、グローブをはめていたりしても操作しやすい設計です。

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なお、大きさは前モデルのX2と比べると幅が少し広くなり、重さは40g弱増えて180gになりました。ちょっとズッシリ感はあるかも。

また、カメラのセンサーも1/2インチとかなり大きくなり、画素数は4倍の4800万画素に、レンズの明るさを示すF値は1.9になりました。X2は晴天の野外ではとてもきれいに撮影できるんですが、曇りの日や暗めの室内にはめっぽう弱かったのも気になっていた点のひとつ。X3ではセンサーサイズの大型化によって光をより多く取り込めるようになったので、光量の少ない場所での画質もだいぶ改善した印象です。とはいえ、やっぱり夜は苦手なので、自然光が期待できる時間帯に使うのがおすすめです。

新しく搭載された「ミーモード」は撮影している自分を中心に置いた状態を自動でキープしてくれるモード。Insta360の必須アクセと言ってもよい“消える自撮り棒”と一緒に使えば、これまでは誰かに撮ってもらわなければ叶わなかったような、全身の自撮り動画もセルフでサクッと撮れちゃう。もちろん、横長だけでなく、縦長のフォーマットにもワンタッチで変更できます。

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「4Kシングルレンズモード」に切り替えれば、シングルレンズのアクションカメラのような広角映像を撮影することもできて、360度カメラとアクションカメラとしての役割がこれ1台でまかなえます。他にもHDR動画や8Kタイムラプス撮影、Insta360 X3をドライブレコーダーとしても使えるループ録画など、多彩な機能で本当にさまざまな撮影が楽しめるので、全貌はウェブサイトでチェックしてみて!

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東京の街中ではなかなか活用しづらいカメラではあるので、テスト的な撮影しかできていないのですが、雪山シーズンまではまだ少し時間があるので、まずは紅葉登山にでも連れて行きたいなあと思っています。どんな絵が撮れるのか、今から楽しみでなりません〜!

市川 渚プロフィール画像
市川 渚

ファッションデザインを学んだのち、海外ラグジュアリーブランドのPRなどを経て、2013年に独立。クリエイティブ・コンサルタントとして国内外の企業、ブランドのプロモーション企画/ディレクションに関わる。
また自身でのクリエイティブ制作にも注力しており、フォトグラファー、動画クリエイター、コラムニスト、モデルとしての一面も併せ持つ。強い服と少し先の未来を垣間見られるデジタルプロダクトが好き。

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