“マイ・ベスト”ガジェット 2022 vol.170

いよいよ、2022年も残すところ1週間弱! 2016年の頭にスタートしたこの連載「市川渚の『デジタル・スタイリッシュライフ』」は、年が明けるとなんと7年目に突入……! これまで日々、さまざまなアイテムやサービス、アプリに触れてきましたが、今年、2022年は正直なところこれまでで一番“散財”をしてこなかった1年だった気がします。

と、いいつつ、振り返ってみれば、2022年にゲットして日々の生活にすっかり馴染み、欠かせなくなっているアイテムたちももちろんあります。今回は毎年恒例とさせていただいている、2022年のマイベストアイテムを5つほどピックアップしてみます。

2022年の“マイ・ベスト・ガジェット”

1つめは、vol.151でご紹介した、穴あきスタイルが斬新な完全ワイヤレスイヤホン、SONYの「LinkBuds」。外の音が聞こえるようにできていて、“ながら聞き”に特化しているちょっと変わった一品。人によっては耳にフィットしない場合もあるようですが、私の耳には非常にしっくり来ておりまして、装着感ほぼゼロ! 独特な使い心地と相まって、しばしば外すのを忘れてそのまま外出してしまうくらい(笑)。

LinkBuds

私は、朝夕に家事や料理、スキンケアをしながら、ニュースやポッドキャストなどの音声コンテンツをチェックする時に使っています。外の音の聞こえは、ほぼイヤホンをしていない時と同じなので、例えば、お子さんがいらっしゃる方で在宅時は何かと物音には敏感になっておきたいけれどインプットはしたい、なんてシーンでも活用できるんじゃないかな、と。自分が喋っている声ももちろんナチュラルに聞こえるので、装着したまま会話を始めても、何も違和感はありません。

今年も色々な完全ワイヤレスイヤホンを試しましたが、唯一「これがないと落ち着かない」レベルに生活に馴染んでいる製品かも。


2つめはvol.160でご紹介したロンドン発の新興デジタルデバイスメーカーNothingが作ったはじめてのAndroidスマホ「Nothing Phone (1)」です。パッと目をひくアイコニックでクールすぎるデザインが一番のお気に入りのポイントではありますが、個人的にはカメラの色味のチューニングも好みだったりします。セルフィもすごく良い感じに写る! サブ機として日々持ち歩いて使っています。

Nothing Phone (1)

3つめは、vol.162でご紹介した左手デバイスの「TourBox Elite」。ちょっとニッチなデバイスではありますが、主に「DaVinci Resolve」という動画編集ソフトで動画編集をする時に使っています。11個のボタンと3つのノブにありとあらゆる機能を割り当てることができるので、文字を入力する必要がある時以外、左手はTourBox Elite、右手はマウスに置いたままで動画編集ができます。最近、写真編集にも使い始めたのですが、細かな数値をノブで微調整できるのがとても便利。

Tourbox Elite

4つめは、vol.156でご紹介したFUJIFILMのカメラ「X-E4」。このカメラ、残念ながら製造がもう終わってしまったのですが(泣)、コンパクトでクラシカルなルックスは、持っているだけでも気持ちが上がります。さらにFUJIFILM独特の描写も相まって、何をどう撮っても明らかにスマホとは違う写真が撮れる。カメラを日々持ち歩いて、カメラで写真を撮ることの楽しみを改めて教えてくれる1台でした。

X-E4

コンパクトなカメラはその存在がどんどんスマホに取って代わられ、世の中から消えていってしまっている感じがあって非常に悲しいのですが、お散歩に連れて行くならやっぱりこのくらいのサイズ感がちょうど良い。価格も手頃ですごく良いカメラだったのになあ……。

機能を絞った入門機ではなく、性能は本格派なのに、コンパクト。そんなカメラがまた出てきてほしいなあ、と思っている今日このごろです。


5つめはvol.157でご紹介した「Phone Buddy Phone Lost Alert」というApple Watch向けの有料アプリ。Apple WatchとiPhone間の通信の強度を基にして、Apple WatchとiPhoneが離れたことを感知すると通知をしてくれるというもの。

Phone Buddy

私は自宅などにiPhoneを忘れてきてしまうことが多くて使い始めたのですが、このアプリを使い始めてから、そんなこともすっかりなくなりました。Apple Watchをつけるのは忘れないけど、iPhoneを忘れてきてしまうことがある、なんて方におすすめ。ただ、iPhoneを忘れなくなった代わりに、最近はお財布を忘れて外出してしまうことが増えました……(笑)。英語版だけなので、ご注意を。

この記事を書く際に、ここ1年で書いた記事を改めて見直したのですが、その8〜9割くらいは今も引き続き愛用しているものばかり。今年は購入したものの数自体が少なかったこともあって、どれも先発メンバーのような存在になっており、例年よりも5つ選ぶのが大変でした(笑)。我ながら、なかなか目利き力を発揮しているんじゃないかなあ、なんて。なお、2021年のマイベストに挙げた5つのアイテムも、バリバリ現役です。


来る2023年は久しぶりにVRヘッドセットなどのVR/AR関連のガジェットに触れてみたいなあ、と思っています。どうやら、私が数年前にOculus Quest(現Meta Quest)などを使っていたころと比べると、見た目や装着感にもだいぶ変化が出てきて、デバイス自体のバリエーションも増えているよう。使い方もゲームだけでなく、PCのディスプレイ代わりに使ってみている人たちがいたり、ファッションでもメタバースと掛け算して面白い取り組みをしているインデペンデントなブランドやスタートアップが増えてきていたり。ここらで改めて体験してみなきゃ、なんて。

それでは、皆さま、良いお年をお迎えください!

市川 渚プロフィール画像
市川 渚

ファッションデザインを学んだのち、海外ラグジュアリーブランドのPRなどを経て、2013年に独立。クリエイティブ・コンサルタントとして国内外の企業、ブランドのプロモーション企画/ディレクションに関わる。
また自身でのクリエイティブ制作にも注力しており、フォトグラファー、動画クリエイター、コラムニスト、モデルとしての一面も併せ持つ。強い服と少し先の未来を垣間見られるデジタルプロダクトが好き。

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