【アップル ウォッチ エルメス シリーズ9】2年ぶりにApple Watch Hermèsを新調した話 vol.185

2年ぶりに買い替えたApple Watch、「Apple Watch Hermès Series 9」がついに我が家にやってきました。今回はAppleのオンラインストアではなく、エルメスのオンラインブティックで購入。オレンジのボックスに掛かったリボンを解いていく高揚感、たまりません……! Appleのオンラインストアで購入した場合、確かリボンはついていなかったと記憶しています。

Apple Watch Hermès Series 9のパッケージ

シリーズを重ねるたびに追加される、Apple Watch Hermès専用の新作ウォッチフェイス。Series 9ではシックなブラックフェイスの「ラディアル」が登場。エルメスを象徴するチェーンモチーフ「シェーヌ・ダンクル」から誕生した文字がさすが、洒落てます。

Apple Watch Hermès Series 9 のウォッチフェイス「ラディアル」

先日のAppleの新製品発表会では、環境への負荷を考え、Appleでは今後リアルレザーを使ったプロダクトを販売しない旨がアナウンスされたこともあり、「もしや、エルメスとのコラボレーションもこれで終わってしまうのかしら」と一瞬心配したのですが、Series 9でももちろん健在です。

Appleでは、レザーを使用していない新しいデザインのバンドのみを販売する形が取られています。エルメスではおなじみのキャンバス地「トワル H」を使ったファブリックのバンドやHのモチーフを繋いだスポーティでシックな「キリム」、乗馬の手綱からインスパイアされたボリューミーなニットがシックな「ブリドン」など。レザーバンドは長時間使うには汚れが気になるという声もこれまでよく耳にしたので、選択肢が増えたのは嬉しいですね。

Appleの新作発表会で展示されたApple Watch Hermès Series 9

それでも「やっぱりエルメスのレザーバンドが欲しい!」という方はエルメスのブティックへGO。エルメスではレザーを使ったバンドの販売が継続されています。今エルメスのオンラインブティックを覗くと、Series 9の新色・新デザインバンドだけでなく、Series 8以前に販売していたカラーやデザインのバンドも併せて販売がされており、バリエーションも豊富。気になる方は早めにチェックを。

私が今回購入したのは深いレッドの「ルージュH」というカラー、シンプルトゥールのモデル。今年の冬は黒い服が増えそうな予感がしているので、それに合わせて選んでみました。あいにくバンドが少しゆるかったので、エルメスのブティックへ追加の穴あけをお願いしに行く予定です。

左:Apple Watch Hermès Series 7、右:Apple Watch Hermès Series 9「ルージュH」、シンプルトゥールのモデル

Apple Watchは初代からずっとバンドを共通で使えるようになっているのも嬉しいところ。久しぶりに引っ張り出してみた初代Apple Watch Hermèsは今見るとかなり四角くてびっくり(笑)。「エタン」カラーのバンドはすっごく気に入っていたので、ボロボロになってしまった部分のお直しが可能かどうか、併せて訊いてみようかなと思っています。

今回は2世代前のSeries 7からの買い替えでしたが、正直なところ日常生活で使っていて「おっ!」と思うのはSiriの反応が早くなったことくらいかも? Siriを使ったワークアウトのスタート、ストップ操作は結構便利で日常的に使っています。

今後、Series 9で使えるようになる機能として期待しているのが「ダブルタップ」という新機能。これはApple Watchをしている人差し指と親指をトントンとタッチする動作をすることで、Apple Watchをジェスチャー操作できるというもの。実際に先行体験させてもらったのですが、ウィジェットをスクロールしたり、音楽を再生したり/止めたり、電話に出たり/切ったり、iPhoneのカメラのシャッターを操作したり、なんてこともできます。

Apple Watch Series 9のダブルタップ機能
ダブルタップを使ってiPhoneカメラを操作しているところ

操作の精度も高く、両手が塞がってしまって画面をタップすることができないシーンなどで活躍してくれそうな予感。今月中に配信が予定されているアップデートで使えるようになるそうで、楽しみです。

2030年までにすべての製品において、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラルを達成することを宣言しているApple。数年前からiPhoneやMacBookなどにリサイクルアルミニウムを用いるなど、カーボンニュートラル達成に向けた取り組みを少しずつ進めてきた結果、Apple Watch Series 9では初めてカーボンニュートラルな製品が登場。

Apple初のカーボンニュートラルなApple Watch

このアルミニウムケースとスポーツループバンドの組み合わせが、Apple初のカーボンニュートラルな製品。グリーンのマークのプリントが目印で、今後カーボンニュートラルな製品にはこのマークがプリントされるそう。

「実際に温室効果ガスの排出をゼロにするなんて難しいのでは? グリーンウォッシングなのでは……?」と、ちょっと疑問に思ってしまった私もいたのですが、カーボンニュートラルとはそもそも炭素排出自体をゼロにしようということではなく、炭素排出量を削減しながら、どうしても排出されてしまう分を相殺する仕組みを構築することで“全体としてゼロにする”という意味合いなのだそうです。

Apple ウェブサイトのカーボンニュートラルシステム説明画像
Apple ウェブサイトより

Appleの場合は、リサイクル素材を用い、100%クリーンエネルギーを使って製造し、飛行機以外の輸送手段を選ぶことなどを通して炭素排出量自体を減らす。そして、削減しきれない部分に関しては、自然環境の回復などによって大気中の炭素を取り除く仕組みを支援することで相殺しているのだとか。

Appleのウェブサイトには環境に関する特設ページが用意されており、これらの取り組みについて、わかりやすく解説されています。これを読むことで、Appleだけでなく、カーボンニュートラルという概念への理解が深まるはず……!

今夏の猛烈な暑さを経験した私たち。私自身も改めて、自分ごととして気候変動について考えたり、調べてみたりしたタイミングでした。自分の小さな行動が何か大きな結果にすぐ繋がるわけではないけれど、Appleのようなビジネス規模も影響力も大きい企業が今回のような取り組みとともにメッセージを発信すること自体が、世の中や私たちの意識を少しずつアップデートしてくれる、その意義は大きいのではないかと思いました。

市川 渚プロフィール画像
市川 渚

ファッションデザインを学んだのち、海外ラグジュアリーブランドのPRなどを経て、2013年に独立。クリエイティブ・コンサルタントとして国内外の企業、ブランドのプロモーション企画/ディレクションに関わる。
また自身でのクリエイティブ制作にも注力しており、フォトグラファー、動画クリエイター、コラムニスト、モデルとしての一面も併せ持つ。強い服と少し先の未来を垣間見られるデジタルプロダクトが好き。

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