発売されたばかりの【iPhone 16】、【AirPods】両シリーズをレビュー! vol.198

今年もApple 9月新製品の季節がやってきました。先日、9/20(金)に発売された新製品は、最新のiPhone「iPhone 16 / 16 Pro」シリーズとオープンイヤーデザインの新しいワイヤレスイヤホン「AirPods 4」、カラバリが一新されマイナーチェンジした「AirPods Max」。そして、記念すべき10世代の「Apple Watch Series 10」です。

今年もApple 9月新製品の季節がやってきました。先日、9/20(金)に発売された新製品は、最新のiPhone「iPhone 16 / 16 Pro」シリーズとオープンイヤーデザインの新しいワイヤレスイヤホン「AirPods 4」、カラバリが一新されマイナーチェンジした「AirPods Max」。そして、記念すべき10世代の「Apple Watch Series 10」です。

カメラ周りのアップデートが中心、iPhone 16シリーズ

左から時計回りにAirPods 4、AirPods Max(スターライト)、iPhone 16 Pro(ホワイトチタニウム)、iPHone 16(ホワイト)
左から時計回りにAirPods 4、AirPods Max(スターライト)、iPhone 16 Pro(ホワイトチタニウム)、iPHone 16(ホワイト)

iPhone 16 / 16 Proシリーズは、iPhone 15 / 15 Proシリーズと同じく、2つのカメラを搭載した iPhone 16 / 16 Plusと、カメラが3つのiPhone 16 Pro / 16 Pro Max、合計4機種が新登場。

上から、iPhone 16 Pro(ホワイトチタニウム)、iPhone 16(ホワイト)
上から、iPhone 16 Pro(ホワイトチタニウム)、iPhone 16(ホワイト)

iPhone 16は2つのカメラが縦に並んだ外観が特徴です。これにより、空間ビデオと空間写真が撮影できるようになったそう。iPhone 16 / 16 Proには、ブラック、ホワイト、ピンク、ティール、ウルトラマリンの5色がラインナップ。最近ホワイトはスターライトというカラーに置き換えられていたので、久しぶりのカムバック。これまではProシリーズ限定だったアクションボタンが追加されています。

左から、iPhone 16のブラック、ホワイト、ピンク、ティール、ウルトラマリン(Photo by Apple)
左から、iPhone 16のブラック、ホワイト、ピンク、ティール、ウルトラマリン Photo by Apple

iPhone 16 Pro / 16 Pro Maxの方は、ブラックチタニウム、ナチュラルチタニウム、ホワイトチタニウム、デザートチタニウムの4色。ベゼルがより細くなり、少しだけ画面領域が大きくなっています。チタニウム素材もiPhone 15 Proシリーズからの継続ですが、マイクロブラスト加工という仕上げが施され、光沢感がより美しく。

左から、iPhone 16 Proのブラックチタニウム、ナチュラルチタニウム、ホワイトチタニウム、デザートチタニウム Photo by Apple
左から、iPhone 16 Proのブラックチタニウム、ナチュラルチタニウム、ホワイトチタニウム、デザートチタニウム Photo by Apple

また、iPhone 15 Proシリーズでは、望遠レンズのズーム倍率がProは3倍、Pro Maxは5倍という違いがありましたが、iPhone 16 Pro / 16 Pro Maxともに5倍望遠120mmレンズに統一されています。また、動画は新たに4K 120fpsに対応し、よりドラマティックなスローモーションの動画を撮影できるように。

見た目はあまり変わらないように見えますが、iPhone 16、16 Proシリーズ共に、側面に「カメラコントロール」というカメラ関連の機能を操作できるマルチなボタンが増えました。

iPhone 16 側面の「カメラコントロール」ボタン
「カメラコントロール」が増えました

カメラコントロールをクリックするとカメラが起動、もう一度クリックすると写真が撮れます、そのまま長押しすると動画撮影というかたちで、より直感的に撮影をはじめることが可能に。カメラコントロールを2度押し込むことで、露出、被写界深度、ズームなどのカメラのオプション設定にアクセスすることができ、スワイプ操作で調整ができるようになっています。

iPhone 16のカメラコントロールボタンでズーム操作をする様子
カメラコントロールでズーム操作

たまに間違えて触ってしまってカメラが起動してしまうこともありますが、横向きで使用すると、一般的なカメラのシャッターボタン位置にあたり、自然な感覚でシャッター操作などができるので、意外と便利だなと思いました。iPhoneで写真や動画を撮る機会の多い方にはおすすめです。

また、iPhone 16シリーズは「Apple Intelligence」というApple独自のAIシステムを中心に設計されているということが、実はもう一つの大きなアップデートだったりします。Apple Intelligenceはまず米国英語での提供が来月から始まり、日本語への対応は2025年からということで、まだ全ての機能を使うことはできませんが、Siriで使える機能の強化、文章の生成、校正、要約、写真・動画の整理、画像生成や編集などを中心に、日々のタスクをより効率的にサポートしてくれる機能が盛り沢山のよう。

Apple Intelligenceの機能のひとつ、文章の校正機能 Video by Apple
Apple Intelligenceの機能のひとつ、文章の校正機能 Video by Apple

今、iPhone 16 / 16 Proシリーズで体験できるアップデートポイントはカメラを中心としたものが中心になりますが、Apple Intelligenceローンチ後に真価を発揮してくれるはず……!(なお、Apple IntelligenceはiPhone 15 Proシリーズでも使うことができます。)

オープンイヤーデザインでノイキャンが効く驚き! 快適なAirPods 4

そして、実際に使ってみて、ハッと驚く新しさがあったのが「AirPods 4」でした。AirPods 4は2016年に登場した初代AirPodsの系譜、耳の穴を塞がないオープンイヤーデザインのワイヤレスイヤホンです。

AirPods 4とiPhone 16

AirPods 4と旧AirPods、そしてAirPods Pro 2を並べてみました。耳から白い軸が垂れ下がるようなシェイプが特徴だったAirPodsに比べると、AirPods 4はAirPods Proに近い形になっています。耳の中に入れる部分のデザインも一新されており、フィット感が向上。耳の穴に引っ掛けるような印象だったAirPodsに対して、耳にしっかり嵌まるようになった感じがしました。久しぶりにオープンイヤーデザインのイヤホンを使いましたが、音質も低音はどっしりと、中音域と高音はディテールをしっかり描いてくれます。AirPods Proと比べると、AirPods 4のほうが柔らかく優しい音がする印象です。

左からAirPods Pro, AirPods 4, 旧AirPods
左からAirPods Pro, AirPods 4, 旧AirPods

何よりも注目のポイントは、オープンイヤーデザインなのにノイズキャンセリング機能が付いていること。「耳の穴を塞がないのにノイキャンなんて、できるの……?」と半信半疑でしたが、これが本当にすごいのです。

オープンイヤーデザインでアクティブノイズキャンセリングが使えるAirPods 4
オープンイヤーデザインでアクティブノイズキャンセリングが使えるAirPods 4

完全な静寂ではないものの、エアコンの動作音、飛行機やバスのエンジン音など、気になる日常のノイズ音が良い塩梅にカットされます。高音のノイズキャンセリングは苦手、ということで、人の大きな喋り声や公共交通機関のアナウンスは聞こえます。また、外部音取り込みモードにすれば、装着したのを忘れてしまうほど自然。耳の中が蒸れることもないので、1日中付けっぱなしにしていても快適!

ノイズキャンセリング自体の性能は、もちろんAirPods ProやAirPods Maxシリーズのほうが優れているのですが、オープンイヤーでこのノイズキャンセリングの効きと使い心地は「今までなかった……!」と久しぶりにハッとさせられました。

そしてこちらがAirPodsシリーズの最上位機種「AirPods Max」。デザインは変わりませんが、充電がUSB-Cになり、カラバリが一新。全体に柔らかな色出しで、スターライト、オレンジ、パープル、ブルー、ミッドナイトの5色展開に。こちらのカラーはスターライト。ゴールドとシルバーの間くらいのイメージのカラーです。

AirPods Max(スターライト)
AirPods Max(スターライト)

Appleの新製品がもたらすのは、さりげないけれど確かな進化。今年もまた、その一歩が日々の中に新たな楽しさや快適さを加えてくれそうです。 私のように毎年iPhoneとApple Watchを買い替えているような人には、前モデルと比べて微々たる変化に思えますが、数年前のiPhoneを長く使っているという方は新製品が出たこのタイミングで買い替えてみると、その変化を大きく感じられると思います。なお、今回の新製品の中では、個人的にはAirPods 4がとてもおすすめです!