フランスのミシュラン3つ星レストラン「ミラズール」を率いるシェフ、マウロ・コラグレコが、日本初のレストラン「CYCLE(スィークル)」を東京・大手町にオープンした。バイオダイナミック農法の4要素である「根、葉、花、果実」をテーマにした、日本国内の厳選素材を使って作るコース料理が楽しめる。
南フランスにあるミシュラン3つ星、そして世界のベストレストラン1位の「ミラズール」を率いるマウロ・コラグレコ。東京・大手町に日本での初のレストラン「CYCLE(スィークル)」をオープンした。ヘッドシェフは彼の弟子、宮本悠平が務めている。
コラグレコはアルゼンチン生まれ。2001年に渡仏、故ベルナール・ロワゾー、アラン・パッサール、アラン・デュカス、ギィ・マルタン、フランスを代表する数々のシェフのもとで研鑽を積んだ後独立し、2006年にイタリアとの国境の街マントンに「ミラズール」をオープンした。彼の店は瞬く間に評判となり、すぐさまミシュラン1つ星を獲得。2012年にはミシュラン2つ星、2019年には非フランス人では稀という3つ星を獲得。同年には世界のベストレストラン50で第1位を獲得しているほか、2021年には世界のベストレストラン50 殿堂入りを果たしている。「CYCLE」でヘッドシェフを務める宮本は、2019年に「ミラズール」チームに加わり、見習いから部門シェフを経て、スーシェフとなった逸材だ。
コラグレコは常に日本とその食文化に魅せられてきたそう。オープン1年前から、千葉の自然農園のシェアガーデンで野菜の栽培をスタートさせた。また、旅先で体験した日本の文化や伝統に加え、自然農法の祖・福岡正信の哲学に出会ったことなどが、土と生物多様性を大切にする彼の考えに影響を及ぼしてきた。このことが、土壌と生物多様性の保全という目標を掲げ、日々のオペレーションの中でサステナビリティに取り組む彼の姿勢に繋がっている。
「このレストランと美食の体験を通して、常に生まれ変わる自然の美しさ、循環するエネルギー、そして私を魅了するすべての生物の相互作用を再表現したい」というコラグレコの思いを店名に反映させた「CYCLE」では、使い捨てプラスチックの排除や地域食材の活用に取り組むほか、新鮮な野菜やハーブを自ら育てることもしていくとのこと。また、持続可能な未来へのビジョンを共有する生産者と優先的に取引していくことも明らかにしている。
コラグレコが取り組むバイオダイナミック農法の4つの要素である「根、葉、花、果実」をテーマとした料理は、食材本来の自然のエネルギーを余すところなく引き出す独自の料理。「CYCLE」でも同様に、自然への敬意と、その循環するエネルギーを料理で表現していくという。
約9メートルの天井高と、天井まで届くガラス張りの窓に囲まれた開放的な空間が自慢の「CYCLE」の店内。インテリアの要となるのは「神代木」と呼ばれる、何千年もの時を経て掘り出された木材だ。壁には版築という日本の伝統的な左官技術を採用。自然の雄大さと日本の伝統を融合させたインテリアにもぜひ注目してほしい。
ランチは「Nature」「Symbiose」「Inspiration」の3コース、ディナーは「Symbiose」「Inspiration」の2コースのみのメニュー構成。そこにプレミアムワインペアリング「Opulence」と、ノンアルコールペアリング「Fluidité」が加わる。「風景の響きを感じ、季節の音楽を聴きながら、その美しさを料理に呼びおこすことが、私たちの使命」と語るコラグレコの世界観を五感で味わう特別なひととき。予約は早めがおすすめだ。
CYCLE
住所: 東京都千代田区大手町1丁目2番1号 Otemachi One 1階
営業時間:月〜金曜 17:00〜20:00L.O.、土曜・日曜・祝日 11:30〜13:00L.O.、18:00〜20:00L.O.
定休日:月曜
ランチ「NATURE」(タパス、料理3皿、デザート1皿、小菓子)¥16,500〜、ディナー「SYMBIOSE」(タパス、料理5皿、デザート2皿、小菓子)¥26,400〜 「INSPIRATION」(タパス、料理6皿、デザート2皿、小菓子)35,200 yen〜 ※別途ウォーターチャージ ¥1,000、サービス料10%
https://cyclerestaurant.com/