ニューヨークで誕生したフレグランスブランド、ル ラボが、京都・木屋町通に新たな店舗をオープンした。明治12年(1879年)に建てられた伝統的な町家を改装した店舗には、日本初のル ラボ カフェや、日本の職人やアーティストを招いて展示などを行う「工匠の間」などを併設している。
ニューヨーク発のフレグランスブランド、ル ラボが、去る2024年3月20日(水・祝)に新たな店舗を京都・木屋町通にオープンした。明治12年(1879年)に建てられ、かつては酒蔵として親しまれていた町家の一角を改装した店舗には、日本の伝統とクラフツマンシップへの畏敬の念が込められている。
床や壁、骨組みに至るまで、元の建物の特徴を大切に残し、地元の職人の協力を得て改装された店内は、これまでのル ラボの店舗とは大きく異なるもの。1階には全商品をラインナップ。フレグランスに23字以内のメッセージや名前をその場で入れることが出来る「パーソナライゼーション」サービスも受けられる。今回のオープンに合わせ、ル ラボ 京都町家先行で、英数字だけでなく日本語(ひらがな・カタカナ・漢字)を選べるサービスも加わったのが嬉しい。
ル ラボ 京都町家の店舗は、建物にもともと備わっていた家具や内装を丁寧に修復し、ル ラボが大事にする侘び寂びの文化と香りを体感できるようにしてあるのも特長のひとつだ。
同じく1階には、世界で3店舗目、日本では初となるル ラボ カフェも併設。この小さなカフェスペースでは、コーヒーや紅茶、ヴィーガンのペストリーが、テイクアウト限定で提供される。
母屋と裏庭を繋ぐ庭もそのまま残されたもの。静かな空間を眺めて心を落ち着かせることができる。
2階には伝統的な畳の間が2つあり、ル ラボの核となる価値観に焦点を当てたユニークな体験ができるようになっている。「調香の間」は、多数のエッセンシャルオイルや調香師のノートなどを再現、調香師の仕事場を表現したもの。また、「工匠の間」は日本の職人やアーティストを迎え、日本の伝統工芸へのオマージュとしてオープンなアトリエのように運営していく。
3月から4月にかけては書家の加茂 学さんを招聘。「工匠の間」をはじめ、作品や道具などが店舗のあちこちに展示されているので注目したい。また、期間により変わるが、購入したフレグランスやキャンドルのラベルへのカリグラフィーサービスも実施中。在店日は不定なので、詳しくは店舗に問い合わせてみてほしい。
ル ラボにとって、京都は長い間インスピレーションの源であり、最も深い価値観を体現する場所であったという。ここでしか得られないユニークな体験をしに、京都を訪れた際には足を運んでみてはいかがだろうか。