今月のお悩み
ネット世界と現実、どちらが“本当の自分”? (20歳・大学生)
コロナ禍でSNSやゲームなどインターネット上の自分に重きを置いてしまった結果、ネット世界と現実のどちらが“本当の自分”なのか、わからなくなってしまいました。俯瞰で自分を見つめ直し、自己分析をしたいのですが、どうすればいいですか?
佐久間Pからの回答
経験や失敗を繰り返してやっと”本当の自分”が見えてくる
ネットも現実も、どちらも“本当の自分”でいいと思いますよ。僕の高校時代の話をすると、校内では相談を受けたり助言を求められる兄貴的存在。だけど年上ばかりだったバイト先ではイジられる弟分で、キャラは全然違いました。前者だけでは思い上がったり、弱みを見せられなくてつらかったと思うし、後者の立場で労働してみて「俺、たいした人間じゃないな」と気づけたし。今思えば、どちらの自分も必要だったと思います。
ひとつのキャラに絞ったり、理想の姿にとらわれると、逃げ場がなくなるし、メンタルを壊すことも。別の自分を作ることでラクになるのなら、どれも大事にしていいと思います。ただ、架空の世界でついた嘘が大きくなるほど、現実の自分は見せにくくなるもの。もしも虚構が回収できないほど肥大化して“心の負担”になっているのなら、清算したほうがいい。ちなみに僕は、SNS上で匿名性のある別の自分を作ると、実生活に浸食してバランスを崩す人間だから、キャラ作りはしない派。この結論に至ったのは、経験や失敗を繰り返し、何度も内省することで“本当の自分”を理解し、自分という乗り物の操縦法を覚えたからです。
あなたが“本当の自分”を知りたいなら、俯瞰とは逆で、自分に没頭すること。やりたいことや挑戦したいことに没入して初めて、得られる体験がある。その繰り返しでしか俯瞰で見ることはできず、逆に体験をせずに俯瞰で見ようとすると、机上の空論になって薄っぺらくなるんです。まずはインターネット上の自分に没頭しながらも、何がうまくいって、どんなことに耐えられないのかを覚えておき、体験を系統立ててみてください。
今回は、2年先まで予約でいっぱいの食堂の「甘納豆チーズ」はいかがですか? オンライン販売においても肩肘張らず、楽しみながら“オンリーワンのおいしさ”を追求する姿に、惹きつけられます。
佐久間Pの今月のおすすめスイーツ:「食堂とだかの甘納豆チーズ」
お店の人気メニューをおうちでも。イタリア産マスカルポーネチーズで小豆やえんどう豆、いんげん豆で作る甘納豆をからめて。「パンにのせてもいいし、ワインのお供にも。あとは薄い餅で挟んで焼いても美味」。「甘納豆チーズ」180g¥1,620(オンラインにて販売中) https://shokudo-todaka.shop/
さくま のぶゆき●TVプロデューサー&ディレクター、「オールナイトニッポン0(ZERO)」パーソナリティ。9人組アイドル「ラフ×ラフ」のプロデュースも行う。