今月のお悩み
『働き方改革』って、結局自分ら中間管理職が一番損してるんじゃ? (44歳・会社員)
就職氷河期に苦労して就職し、上司の命令を100%受け止め、無我夢中で働いてきました。が、自分が上司の立場になると"働き方改革"が瞬く間に浸透し、部下の残業をケアするあまり、黙々と仕事をするハメに。「私たち世代って結局損してない!?」と虚しくなります。どうしたらこの気持ちから脱け出せますか?
佐久間Pからの回答
頑張ってきた軌跡を振り返り、いい思い出や〝好き〞を見つめよう
僕らが20〜30代の頃は組織や上司のパワハラめいた命令や発言も多かったし、お祭りみたいなノリについていかないといけないような風潮でしたね。体質が古いテレビ業界は特にそういう行いが日常茶飯事だった。僕は、内心「パワハラしながら番組を作ってるダサい上司や先輩よりも、ハラスメントとかせずにめちゃくちゃ面白い番組作っちゃうよ!」と仕事に励む一方で、「(上司や先輩の)船に乗り続けても明るい未来はないな」と判断したら、下船していったタイプ。さぞかし鼻につく部下だったと思います(苦笑)。
「ゆとりある20〜30代を過ごしたかったな」という気持ちと、でもそれだと好きな作品を自由に発信したり、上司や先輩の愚行をダサいと言える立場には立ててなかったのかも、という思いは半々。当時を振り返ると、若い世代からは「ネットの幕開け期だし、どの業界もパワー全開で面白そう」とうらやましがられることも。伝説の「ガキの使いやあらへんで!」のフリートークを毎回リアタイで観られたし、ファミコンから始まるゲームの進化を全部追えている。そのすべてが自分を形成するうえで不可欠な宝物です。
虚しくなったときには、つらいことばかりでなく、これまでのいい出来事を振り返ったり、あなた自身の好きなものを思い返してください。きっと今の生き方じゃなかったら、出合えなかったものばかりだと思います。あと、虚しくない気持ちを、一時的ではなく恒久的に保ちたいですよね。それには仕事でも趣味でもいいので、好きなこと・逆に耐えられないことを知りましょう。人生を楽しむには準備が必要で、そのためには常に"自分を見つめ直す"作業が必要なんです。
今月は浅草生まれの古きよきブランデーケーキを。口当たりはふわっとしているけどお酒の味はしっかり。息抜きに最適な、大人の心をほぐすスイーツです。
佐久間Pの今月のおすすめスイーツ:「欧風洋菓子店 Shimizuの浅草ブランデーケーキ オレンジ」
「武田鉄矢さん作詞・歌の『少年期』が流れる映画『ドラえもん のび太の宇宙小戦争(’85)』を観ながら味わっていただけたら」。浅草ブランデーケーキ オレンジ(1本)¥2,721〜 松屋浅草店●東京都台東区花川戸1の4の1 1F TEL 03−3616−4321 営業時間10時〜20時 不定休 ※取り寄せ可
さくま のぶゆき●「あちこちオードリー」「ゴッドタン」(ともにテレビ東京)などのTVプロデューサー&ディレクターとして活躍。ラジオでは「オールナイトニッポン0(ZERO)」の最年長パーソナリティを務める。