ニッポンのエンタメ界を牽引し、各方面で引っ張りだこの活躍を見せる佐久間宣行さん。経験を積んだからこそ、安全策を選んだり保守的になりがちな世代に奮起を促す!
ニッポンのエンタメ界を牽引し、各方面で引っ張りだこの活躍を見せる佐久間宣行さん。経験を積んだからこそ、安全策を選んだり保守的になりがちな世代に奮起を促す!
今月のお悩み
今月のお悩み(42歳・アパレル)
ある程度の経験を積んだせいか、自分のものさしでは対応できないことへの適応力が落ちています。特にこれまでやったことのない仕事に挑戦するときは、以前よりもリスクを考えてしまい、市場でそこそこヒットするであろう、大きな失敗はないであろうほうを選び、置きに行くように。どうすれば強気なモチベーションでいられますか?
佐久間Pからの回答
同じことの継続は、後退になる。まずは小さい仕事で挑戦を
お気持ち、よくわかります。ある程度キャリアを積むと、自分の得手不得手がはっきりしてくるし、つい安全策を取ってしまいがち。でも、いくら得意ジャンルだったり、経験から導き出したものだったとしても、同じやり方が通用するのは長くて5年。人は飽きる生き物だし、世の中の価値観はどんどん変化するものだから、万全の策なんてないんです。さらに言うと、同じ方法を続けること自体がじつは後退でもあって。それに気づかないままペースダウンした人を、僕はたくさん見てきました。それを防ぎ、かつ成長するためにはどこかでリスクを取らないといけない。〝強気なモチベーションでいる〞というよりは、〝やらないと近いうちに落ち目が訪れる〞という危機感を持ち続けてみるのはどうでしょうか。
とはいえ、大きなプロジェクトでいきなり勝負するのは不安だし、リスクがありますよね。僕はそういうとき、まずは小さめの企画で試してみます。何度か失敗や修正を繰り返して知見を貯めてから、本命の企画に挑む。具体的に言うと、あるヒットコンテンツがあるとします。テッパンと言えど、マンネリが続くと視聴数や評判はゆるやかに下降するもの。そこで大枠の方程式は変えないまま、ブレイク前の芸人さんや発掘したての新人タレントをキャスティングするなど、大きなリスクを負わずに新鮮さを訴求したり、新しいマーケットを探ってみる。ただし、こういったインプットを入れ替えるだけでは、僕の感覚としては寿命が2〜3年延びるだけ。その間に新しく考えた方程式をスモールマーケットで試し、勝算を確信した方程式を大きなマーケットで用いるという感じです。
今回のおすすめスイーツは「玉川屋」の「コーヒーわらび餅」。店主が「コーヒーゼリーにもっと食感があったら?」との思いから、わらび餅にコーヒーを練り込んだ逸品です。王道や成功に甘んじず、ちゃんと攻めている。そんな勝負をしていきたいですよね。
佐久間Pの今月のおすすめスイーツ:「御菓子司 玉川屋」のコーヒーわらび餅

「コーヒーわらび餅」1個¥190
苦味が強いコーヒーを加えて練ったモチモチ食感のわらび餅。付属のコーヒーミルクをかけて。コーヒーや緑茶はもちろん、アイスカフェオレに入れて召し上がる人も。
「玉川屋」(本店)
住所:東京都目黒区目黒2の10の14
TEL:03-3491-0555
営業時間:9時~18時
休業日:月に5~6回(HPで告知)
http://www.wagashi-tamagawaya.com
※目黒駅前店もあり

さくま のぶゆき●TVプロデューサー&ディレクター。『ごきげんになる技術 キャリアも人間関係も好転する、ブレないメンタルの整え方(』集英社)がヒット中。書籍のほか、電子書籍やオーディブルでも楽しめる。