ニッポンのエンタメ界を牽引し、各方面で引っ張りだこの活躍を見せる佐久間宣行さん。今回は社会的ポジションが上がった世代が実は悩んでいる、後輩や年下の“食事の誘い方”について
ニッポンのエンタメ界を牽引し、各方面で引っ張りだこの活躍を見せる佐久間宣行さん。今回は社会的ポジションが上がった世代が実は悩んでいる、後輩や年下の“食事の誘い方”について
今月のお悩み
今月のお悩み(41歳・メーカー勤務)
私が20代の頃はよく会社の目上の方と食事や飲みに行っていましたが、上司の立場になった今、そういう機会はほぼないです。テーブルを囲んでみたい気もしますが、相手の時間を奪ったり、余計なストレスを与えてしまいそうで誘えません。年下のスタッフとも良好な関係を築けているであろう佐久間さん、よい方法を教えてください。
佐久間Pからの回答
ごはんに誘うには、その前の関係性作りが大切なのかも
相談者はきっと部下や後輩を理解したい気持ちがある人なんだと思います。僕の場合、そのための手段として食事に誘うことはないですね。日頃から仕事の話は会議や打ち合わせなどのみ。それ以外の時間は楽しい話やくだらないこと、時には自分の失敗談など場の空気が重くならない話題だけにしています。相手を知るための初手として、周りにはお笑いやテレビ好きが多いので「好きな芸人さんや番組は?」「仕事以外の趣味は?」くらいのプレッシャーにならないカジュアルな雑談は誰とでもするように。共通点を見つければ会話が広がるきっかけになるし、個性や別の一面を知ることもできます。
それくらいの距離感なので、後輩から意思表示がない限り、食事には誘いません。ですが、定期的にごはんを食べに行く後輩は、けっこういます。それは僕がおいしいお店を知っていることと、自慢話や説教をしないからだと思います。20代の相手からは今後進むべき道の話や、僕が20代の頃していた努力のこと、30代の相手からはより具体的な業務の悩みを相談されることもあります。でも、仕事にまつわる話は基本的に聞かれるまでしません。聞いてほしそうな状態でも、たとえば「某番組で面白い企画が始まったね。どう思う?」みたいにフラットに話せる話 題を振って、相手から切り出すのを待ちます。立場が上になると、つい「学びになることを伝えねば」とか「価値ある時間に」と思ってしまい、一度のごはんで距離を詰めようとしがち。それだと〝重い〞だけになってしまうんで す(苦笑)。楽しく話して、軽やかに解散する。なので次も行きやすい。そんなイメージができれば先輩・後輩問わず、健やかな関係になれると思います。
今回のおすすめは、ドイツ発祥のバウムクーヘンをアレンジした「バウムシュピッツ」。一見硬派そうに見えるけど、可愛くて甘い。こんなふうにイメージを裏切ってみてはどうですか?
佐久間Pの今月のおすすめスイーツ:「ホレンディッシェ・ カカオシュトゥーベ」のバウムシュピッツ

「バウムシュピッツ」12個入り¥1,728
ドイツで約100年続くコンディトライ&カフェの名物がバウムクーヘン。ひと口サイズのそれにアプリコットジャムを挟み、スイス産スウィートチョコレートでコーティング。
ホレンディッシェ・カカオシュトゥーベ 銀座三越
住所:東京都中央区銀座4の6の16
TEL:03-3562-1111 大代表
営業時間:10時~20時 不定休

さくま のぶゆき●TVプロデューサー&ディレクター。『ごきげんになる技術 キャリアも人間関係も好転する、ブレないメンタルの整え方』(集英社)がヒット中。書籍のほか、電子書籍やオーディブルでも楽しめる。