2022.10.14

【西荻窪】個人商店が元気なアンティークタウン。 開運スポット近くのこだわりハウスを探せ! トーキョー内見クラブ #2

住む家やエリアの居心地の良さは、自分を日々ポジティブな方向へと導いてくれる。ご近所に開運スポットがあれば、さらにパワーアップした自分になれるはず。「こんな部屋に住んでみたかった!」「ここって住む場所としてどうなの?」生粋のトーキョーガールであるエディターが次なる住まいを探すべく、東京中の賃貸物件と気になるスポットをリサーチします。今回は西荻窪を調査!

【西荻窪】個人商店が元気なアンティークタの画像_1

吉祥寺の東隣にある街、西荻窪。中央線沿いの駅周辺が次々再開発され姿をがらっと変えていくなか、ここ“西荻”は昔ながらの個人商店がまだまだ元気です。そしてこの街はアンティークの街としての一面もあるって知っていましたか? 若者たちの新たなパワーも加わり、さらに活気づいてきている様子ですよ。

和とモダンが共存する、心やすらぐデザイナーズハウス

【西荻窪】個人商店が元気なアンティークタの画像_2

今回の物件は、建築家・泉幸甫さんが設計した住宅です。通りかかっただけでは、まさか賃貸物件とは思いませんよね。目の前には東京女子大学、そして近所には吉祥女子中学・高等学校もあるので、女性の割合が多いエリアだといえそうです。最寄駅からは少し歩きますが、この賃貸物件から数秒の場所にバス停があるので移動には困りません。むしろ楽!?

賃貸物件の間取り図

ここで一旦間取りをチェック。南向きの庭に加え3面に窓が。外からやってくる気持ちの良い風・光とともに生活できそうな間取りです。収納は玄関横と奥の部屋に幅たっぷりなクローゼットがあります。

それでは、おじゃまします~!

賃貸物件のリビング

パイン材のフローリングが、見た目にも足裏にも気持ちが良い〜! 建物の外観とマッチした古風な庭にはグリーンが配され、家の中に安らぎを運んでくれます。もうひとつ特徴的なのが、室内にある小窓。壁で完全に仕切るのではなく、小窓による空間の余白を作ることでさらに開放的な室内に。泉さんの小技が効いているポイントです。

賃貸物件のキッチン

キッチン収納の容量は上下ともに言うことなし。たっぷり収納できます。上部の戸棚の棚板は可動式だから、収納物の高さを選びません。無垢材の棚板は戸棚を開くたび木の温もりを感じられます。日々の家事にはこういうちょっとした安らぎポイントがあるとうれしい。

賃貸物件のベッドルーム

奥の部屋はスライド式の真っ白な扉で仕切ることができます。扉を開けておくと、床に扉のレールが敷かれていないため、ダイニングとこちらの部屋がシームレスにつながるんです。写真のスペースはダブルサイズのベッドを置けるくらいの幅があります。2面から光が差し込んでくるので、朝は自然光で目覚める派の人にとっては最高の造りでは?

賃貸物件の玄関とシューズボックス

玄関横のシューズボックスは2m以上の高さがありました。こちらも棚板は可動式。玄関の床“たたき”が、洗い出しで風合いの出る仕上げになっているのもデザイナーズ物件ならでは。

アパートメント五風の共有廊下傍

玄関を出た共有廊下の傍らには埴輪が。取材日は雨が降っていたのですが、雨音、濡れて艶めくグリーンの葉が似合う素敵な物件でした。むしろ雨の日に見学できて良かったかも。

西荻窪に住むならここに行くべし!

今回ピックアップしたのは、アンティーク タウン・西荻窪でも異彩を放つ古道具ショップ、そしてこの街を見守り続けてきた老舗の喫茶店。西荻窪ナンバーワンのパワースポットと称しても過言でない、“お石さま”とケヤキの木も必見!

“お石さま”と大ケヤキ“トトロの樹”

不思議な力が宿る石とケヤキをそばに、ほっと一息

カフェの店脇に小さな祠に祀られた石がある。店長のお祖母さまは霊能者だったそうで、相談者の自宅下からこの石を掘り起こし、毎日拝み続けていたのだそう。もともとお祖母さまの相談者の間では願いがかなうと評判の石だったが、店の傍に移したのをきっかけにその評判はさらに広まった。さらに店の前の公園には推定樹齢200年以上の大きなケヤキ、通称“トトロの樹”が立っている。戦争や伐採、枯死の危機を乗り越えてきた、見るものを圧倒する佇まいの大木は、地域住民たちをつなぐ西荻窪のシンボル的存在。カフェでゆっくり過ごしながら、石とケヤキのパワーを感じよう。

POWER SPOT DATA (カフェ カノン)
東京都杉並区西荻北4丁目-15-13
電話:03-5938-1870
営業時間:平日 9:00〜19:00、土日 11:30〜19:00
定休日:木曜

poubelle(プベル)

アンティークと現代アートが交差する静謐な空間

アンティークショップ兼ギャラリー。国や時代も異なるアンティークやアートが整然と並ぶ。過去も含めた時代の潮流、アートや民芸の系譜など、様々なレイヤーを汲みながら各所から集められてきた品々。通常なら手放されてしまいそうな物も、オーナーである矢澤さんの目と手を介すことで、価値ある作品として息を吹き返す。「万人ウケする店ではないかも」と矢澤さんは語るが、店内に一歩入れば誰でも、静謐で温かみある店の雰囲気に惹き込まれるはず。

SHOP DATA
東京都杉並区西荻北3丁目-42-5   
電話:090-1540-7133
営業時間:11:00〜19:30
定休日:火曜
Instagram:@poubelle0702

喫茶 それいゆ

地元民に愛され続け57年! 

西荻窪を語るには外せない老舗喫茶店。当時のジャズ喫茶ブームに乗って、姉妹でオープンさせたのだそう。創業初期から水出しのコーヒーを提供しており、店内に置かれた4台の貴重な抽出機から、10時間以上かけてじっくりとコーヒーを落としている。歌人や画家など、未だ古くからの文化が根づく西荻窪らしい客も足繁く訪れる。チーズカレーにナポリタン。食後にはお手製ケーキも。しっかりめに食べるもよし、さくっとお茶するもよし。馴染みのある家庭的な一品を、肩肘張らずに召し上がれ。

SHOP DATA
東京都杉並区西荻南3丁目-15-8
電話:03-3332-3005    
営業時間:10:00~20:00 (L.O.19:30) モーニング 〜11:30、平日のみランチタイムあり 11:30~15:30
定休日:年末年始
Instagram:@soleil_nishiogi
Twitter:@soleil_nishiogi

西荻窪では、やかんマークを探しながら街を歩くイベント「西荻茶散歩(ニシオギチャサンポー)」や骨董市など、気になるイベントも盛んです。都心の変化のスピードはついていけないほど早いですが、ここ西荻窪は元々ある文化を大切にしながらゆっくりと進化し続けています。西荻窪のゆったりとした時間の流れ、ぜひ体感しに訪れてみては?

今月の物件
アパートメント五風
住所 |東京都杉並区西荻北4丁目27-9

交通  | JR中央線 / 西荻窪駅 徒歩13分、JR中央線 / 吉祥寺駅 徒歩16
間取り | 1DK (洋室5.3帖 ダイニングキッチン7.1帖)
面積  | 32.69m²
家賃  | 116,000円
管理費 | 3,000円

Cooperation
リネア建築企画
https://www.linea.co.jp/
03-3401-4511

photography & text : Sana Tajika

FEATURE