「持ち寄りの楽しみは工夫すること。コンパクトにまとめて、行き先で盛りつけておいしく食べて、始末よく終わるのが理想」。今月はレモンの香りをきかせた大人のティラミス。
「ホールケーキより気楽に作れて、人数を気にせずシェアできるのもいいところ。今回はイタリアで食べた、クリームのようなティラミスを思い出して柔らかめに仕上げました」。前日冷凍しておくと、運ぶうちに少しずつ溶けて食べ頃に。多めの量のレシピなので、人数に応じて半量で作っても。
「レモンは丸ごと1個持っていき、その場で皮をすりおろすと爽やかさが広がって、仕上げの演出にぴったり」
レモン風味のティラミス
マスカルポーネチーズ
500g
生クリーム
200g
レモン
2個
卵
2個
全粒粉クラッカー
12~16枚
グラニュー糖
80g
コーヒー(インスタントの エスプレッソを溶いたもの)
約300㎖
ダークチョコレート
適宜
ココアパウダー
約30g
〈下準備〉マスカルポーネは常温に戻す。レモン1個はくし切りにして果汁を搾り、漉しておく。生クリームはとろりとするまで泡立てる。容器にクラッカーをすき間なく2段に並べ入れ、コーヒーの半量を回しかける。
ボウルに卵とグラニュー糖を入れて溶きほぐす。泡立て器か電動のビーターで白っぽくソース状になるまで撹拌する。このとき、湯煎にすると泡立ちがよりきめ細かくなる。①のクラッカーがコーヒーを吸った状態で、残りのコーヒーをさらに回しかけておく。
マスカルポーネをボウルに入れ、木べらで軽く練る。なめらかになったら、②で泡立てた卵を3回に分けて加え、そのつど泡立て器で混ぜる。生クリームとレモン汁も加えてさらに混ぜ、なめらかなクリームに仕上げる。
②のクラッカーがコーヒーを吸って柔らかくふやけてきたら、上の1段をそっとバットに移す。③のクリームの半量をクラッカーの上に流し、取り分けたクラッカーを静かにのせる。その上に残りのクリームを流し入れ、ナイフなどで表面を平らにしてカバーをし、5時間以上(できれば8時間以上)冷凍する。
〈仕上げ〉凍ったまま持参し、ココアパウダーを茶こしを通してたっぷりふりかけ、冷蔵庫へ。食べる前に常温に置き、少し柔らかくなってきたら大きなスプーンで器に盛る。チョコレートとレモンの皮をすりおろす。
ながお ともこ●フードコーディネーター。「ずっと作りたかった、オリジナルのティースパイスミックスをオンラインストアで販売中。冬はスパイスで温まって」