最近イギリスの焼き菓子の魅力を改めて感じているという長尾さん。今回選んだ器は、イギリスのティールームでよく見かける、ブルー&ホワイトのヴィンテージ。「白地にブルーのエキゾチックな絵柄は、イギリスの伝統的なスタイル。ヴィンテージは古い陶器の質感も加わってさらにいい雰囲気です」。小ぶりのパンケーキとりんごのコンポート、そして紅茶をたっぷり添えれば、イギリスのお茶のテーブルが完成。「全粒粉を使って薄めに焼いたパンケーキは、サーモンなど塩気のあるものとも合います。ブルー&ホワイトの器は実は野菜のグリーンともなじみがよく、サラダなどを盛るのもおすすめ」
全粒粉のパンケーキ
材料(2人分)
- 薄力粉
- 130g
- 全粒粉
- 20g
- ベーキングパウダー
- 小さじ1
- てんさい糖(または三温糖)
- 30g
- 塩
- 適宜
- 卵
- 1個
- 牛乳
- 約200㎖
- 植物油
- 適宜
- はちみつ
- 大さじ2
- りんご
- 大きめ1個
- クランベリー
- 約30g
- クランベリージュース
- 約100㎖
- バニラエッセンス
- 少々
- 生クリーム
- 200㎖
- セミスイートチョコレート
- 50g
- スモークサーモン
- 4〜5枚
- きゅうり
- 大きめ1本
- レモン
- 1/2個
作り方
① 薄力粉とベーキングパウダーを合わせて振るい、ボウルに入れる。全粒粉、砂糖、塩を加えて泡立て器で混ぜ合わせる。
② 卵と牛乳をよく混ぜ合わせて①のボウルに入れ、粉気がなくなるまで泡立て器で手早く混ぜる。トッピングを作る間、ラップをして生地を休ませておく。
③ りんごは皮をむいて放射状に8等分し、芯をのぞいて5〜6㎜にスライスし、クランベリー、はちみつとともに鍋に入れる。クランベリージュースを加え、弱めの中火で水気を飛ばしながらりんごが柔らかくなるまで煮てバニラエッセンスを加え、粗熱を取る。生クリーム半量は軽く泡立てておく。
④ 鍋に残りの生クリームを入れ、弱火にかける。煮立ってきたら粗く刻んだチョコレートを加えて火を止め、ゴムべらで滑らかになるまで混ぜ、粗熱を取る。
⑤ きゅうりは千切りにして塩もみして器に盛り、食べやすく切ったサーモンをのせてレモンを搾りかける。スライス2枚は飾りにする。
⑥ フライパンに油を温め、キッチンペーパーで軽く拭き取って一旦火からはずす。②の生地をレードルで流し、12〜13㎝に広げて焼き、ふくらんできたら上下を返してさらに軽く焼く。それを繰り返して生地をすべて焼き、③のコンポートや泡立てた生クリーム、④のチョコレートソース、⑤のサーモンを添える。
今月のうつわ
今回使用したのは、イギリスを代表する名窯スポードのヴィンテージ。日本では、英国展や英国ヴィンテージを扱うショップをまめにのぞくと出会いも多い。(右上)ジャグ¥5,200・(右下)プレート¥3,800・(左上)ボウル¥6,800・(左下)プレート¥4,300/ブラウニー・アンド・ティールーム
PROFILE
ながお ともこ●フードコーディネーター。現在制作中の新刊は秋に発売予定。内容を少しだけ種明かしすると、「みんなが大好きなおやつと酒の肴をぎゅっと詰め込んだ一冊」だそう。完成までしばしお待ちを! http://www.vegemania.com/
SOURCE:SPUR 2018年9月号「長尾智子が語る、うつわと料理 美味しいひと皿、あります」
photography:Masahiro Sanbe text:Kaori Okuda