新連載「金曜日のアペロ」の"アペロ"は、アペリティフ(食前酒)の略で「お茶しない?」あるいは「一杯、どう?」というような気分を表す言葉。「休日前のリラックスした夜、お酒片手に軽くつまむなら、簡単に作れてちょっと洒落たひと皿が理想かな」と長尾さん。やわらかいゆで卵をとろりとのせたシンプルな青菜のソテーも、まさにそんな一品。「ケールは強火で炒めてもへたりにくく、油との相性もよくて、とても使いやすい野菜。しっかり食べたいときは、チキンソテーや焼き魚にたっぷり添えるのもおすすめです。軽く冷やした白ワインに合いますよ」。その日の気分で軽いおつまみにしたり、ボリュームを増やして食事にしたり、そんな気楽さもまたよし。一週間お疲れさまの気持ちを込めて、あなたも金曜日のアペロタイムを習慣にしてみては?
材料(約2人分)
- ケール
- 大3枚
- 卵
- 2個
- ベーコン
- 厚めのスライス2枚
- 塩・こしょう
- 各少々
- オリーブ油
- 小さじ2
- ベーグル
- 1個
- バター
- 適宜
作り方
❶ ケールは茎の部分を1㎝くらいに刻み、葉を縦に2等分してから横に4〜6等分に切り分ける。ベーコンは短冊に切り分ける。
❷ 小鍋に湯を沸かし、沸騰したら卵を静かに入れて7分ゆでる。いったん湯を捨てて冷水を注ぎ、そのまま置いて冷ます。
❸ 大きめのフライパンにオリーブ油を温め、まずケールの茎の部分を軽く炒める。1分くらい炒めたら、残りの葉を全部入れ、軽く塩をふる。強めに焼き色をつけるつもりで、あまり動かさないようにして炒め、トングなどで上下を入れ替えるように混ぜる。途中でベーコンを加える。
❹ ベーグルは半分の厚さに切り、こんがりとトーストしてバターを塗る。③のケールとベーコンを器に盛り、②のゆで卵の皮をむき、半分に割ってのせる。仕上げに、ごく軽くこしょうを挽きかける。
肉厚な葉のケールは、最初に根元の茎を刻み、中央の太い葉脈を縦に2等分してから、横にカットしていくと大きさを切り揃えやすい
PROFILE
ながお ともこ●フードコーディネーター。「アペロは、ディナーよりもっと気楽に、好きな飲み物と軽い料理で過ごす緩やかな時間を表すキーワード。飲む人も飲まない人も、心地よいアペロの時間を楽しんで」。最新刊『ティーとアペロ』(柴田書店)もお茶&お酒を楽しむおいしい時間のヒントがいっぱい。http://www.vegemania.com/
SOURCE:SPUR 2019年4月号「長尾智子のお酒と小さなひと皿 金曜日のアペロ No.01」
photography: Masahiro Sambe text: Kaori Okuda