"アペロ"はアペリティフ(食前酒)の略で、「お茶しない?」あるいは「一杯、どう?」という気分を表す言葉。暑い夏の宵は、小さなおつまみとともに冷酒をちびちびと嗜むのも乙なもの。「旬の枝豆は、意外と長い間楽しめます。枝豆ご飯にするなら、別にゆでてあとから混ぜるよりも一緒に炊き込んだほうが風味が断然よくなります。お鍋で炊く場合、浸水をしっかりすれば炊き時間は意外と短いので枝豆の色が褪せにくく、仕上がりもきれい。残ったら小分けにして冷凍しておくといいですよ」。ピリリと辛い実山椒の塩漬けを加えることで、お酒との相性が格段にアップ。「きゅうりの醤油漬けは、先に塩をまぶして水分を出してから醤油に漬けると味がしみやすくなります。枝豆ご飯と同様、まとめて作るのがおすすめ。仕上げに添えたベーコンは、塊を厚めに切って焦げ目がつくまでこんがり焼くとぐっと食べごたえが出て、大満足な夏の酒の肴になります」
材料(作りやすい量)
- 米
- 2カップ
- 枝豆(枝をはずしてさやつきで)
- 約250g
- 実山椒の塩漬け
- 小さじ1
- きゅうり(小ぶりのもの)
- 5〜6本
- ベーコン
- 厚めのスライス2枚
- 塩
- 適宜
- 醤油
- 大さじ2
作り方
❶ 米はといでおく。枝豆はさやの両端を切り、沸騰した湯で1分ゆでて引き上げ、粗熱を取ってさやから取り出す。
❷ 厚手の鍋に研いだ米を入れ、①の枝豆を散らしてのせる。塩を軽くふり、米と同量の水を注いで蓋をして中火にかける。沸騰してきたら火を弱めて、15分静かに炊いて火を止める。そのまま10分蒸らす。
❸ きゅうりはピーラーでところどころ皮をむき、ボウルに入れる。塩小さじ1/2をふり、全体にまぶして5〜6分おく。水で塩を流し、保存袋に入れて醤油を加え、口をしっかり閉じて手でもみ込むように混ぜて冷蔵庫で30分以上おく。
❹ フライパンを温め、ベーコンを焦げ目がつくまで両面焼く。
❺ 手に塩を軽くつけて②のご飯を適量のせ、表面に実山椒の塩漬けを4〜5粒つけながら丸くにぎる。③のきゅうり、④のベーコンとともに器に盛る。
枝豆はさやの両端をキッチンバサミなどでカットし、さっとゆでてからさやから取り出す。「生のままよりもむきやすい。ゆですぎに気をつけて」
PROFILE
ながお ともこ●フードコーディネーター。「素敵なことを思いついたので、この夏からゆるゆるとお披露目の予定。どんなことかはもう少したったらお知らせします」と気になるコメントが。何が始まるのか早く知りたい人は、ぜひインスタグラム(@vege_mania)でチェックを! http://www.vegemania.com/
SOURCE:SPUR 2019年9月号「長尾智子のお酒と小さなひと皿 金曜日のアペロ No.06」
photography: Masahiro Sambe text: Kaori Okuda