"アペロ"はアペリティフ(食前酒)の略で、「お茶しない?」「一杯、どう?」という気分を表す言葉。休日前の夜、軽いお酒の時間を楽しみながら、おなかも満足させたい。そんなよくばりな気分にこたえてくれるのが、旬のきのこをふんだんに使った今月のひと皿。「いろいろなきのこをソテーして、生クリームをかけてオーブンで焼くだけ。生クリームはマスタードを加えて風味づけします。小さめに切り分けた鶏もも肉も加えると、さらにボリュームのあるメインディッシュになりますよ」。残ったら、翌日はパスタを加えて、チーズをふって軽く焼くのもおすすめだそう。「人数分よりも多めに作り、おまけのような使い道を考えておくと気楽だし、使い切りたい材料があるときもムダにならずに済みます」。薄くカットしたバターをのせたバゲットも、すぐにまねしたくなるアイデア。濃いめの白ワインをたしなみつつ、おいしい秋の夜長を過ごそう。
材料(2人分)
- まいたけ
- 小1パック
- ブラウンマッシュルーム
- 4〜5個
- えのき
- 小1パック
- 生クリーム
- 100㎖
- イタリアンパセリ
- 1本
- ガルバンゾ(水煮)
- 約120g
- にんにく
- 1/2片
- 塩・こしょう
- 各少々
- 植物油
- 大さじ1
- 練りマスタード
- 小さじ1
- バゲットなどのパン
- 適宜
- 無塩バター
- 10~15g
作り方
❶ まいたけは手で小さくちぎり、マッシュルームは4等分にする。えのきは根元を切り落とし、2等分する。生クリームに塩とマスタードを加え、泡立て器で混ぜ合わせておく。
❷ フライパンに油をひき、皮と芯を取ったにんにくを入れて弱火にかける。香りが出てきたらきのこをすべて入れて軽く塩、こしょうをふり、水気が出ないように中火で混ぜながら炒める。ガルバンゾも加え、軽く炒め合わせて火を止める。
❸ オーブンを210℃に温める。耐熱容器に軽く油(分量外)を塗り、②のきのこを移し入れる。①の生クリームを全体に回しかけてオーブンに入れ、表面が乾いて少し焼き色がつき始めるまで15分ほど焼く。仕上げにイタリアンパセリの葉を散らす。パンは温める程度にトーストし、四角く切ったバターをのせて軽く塩をふる。
マスタードを加えた生クリームをたっぷりかけて。「マスタードの代わりにカレー粉や黒こしょう、バジルペーストなどを加えてもおいしい」
PROFILE
ながお ともこ●フードコーディネーター。9月初旬に友人と共同経営で、神宮前にワインとカクテルの店「bar werk」をオープン。長尾さんはメニュー構成を担当するそう。「極力シンプルで、お酒に合う料理を出す予定」。詳細はお店のインスタグラム(@bar_werk)で確認を! http://www.vegemania.com/
SOURCE:SPUR 2019年10月号「長尾智子のお酒と小さなひと皿 金曜日のアペロ No.07」
photography: Masahiro Sambe text: Kaori Okuda