作って楽しく、食べておいしい。あると心強くて安心するもの。季節を感じ健やかな自分を持続させる保存食、今月は体が芯から温まる、甘酒を使った煮込み。
「甘酒は、塩を加えると即席の塩麹のように調味料として使えてなかなか便利。今回は、鶏肉と玉ねぎのシンプルな煮込みに」。
甘酒と玉ねぎのほんのりした甘さはそれだけで十分おいしいけれど、多めに作って、味を変化させて楽しむのもおすすめ。
「ナムプラーと唐辛子を少し加えて、仕上げにごま油を数滴落とすと穏やかなエスニック風に。豆板醤を加えて、思い切り辛くしてもおいしい。大根やかぶを別に煮ておき、鶏肉と合わせるとボリュームのある主菜になりますよ」。
冷蔵や冷凍もできるので、多めに作っておくと毎日の食事やお弁当にも重宝。甘酒の滋味深く優しい味わいに癒やされて、冬の食卓がぐっと充実しそう。
鶏肉と玉ねぎの甘酒煮込み
(作りやすい分量)
鶏もも肉
大2枚
玉ねぎ
中3個
甘酒
150g
しょうがのすりおろし
小さじ2
塩
小さじ1 1/2
鶏肉をバットに並べ、全体に軽く塩(分量外)をふって10分以上おく。
玉ねぎを2等分し、皮と芯を取って放射状にそれぞれ8等分する。鶏肉の塩を洗い流して水気を拭き取る。1枚を6等分し、厚みのある部分に筋状に包丁を入れておく。
甘酒をボウルに入れ、しょうがのすりおろしと塩を加えて混ぜる。
②の鶏肉を鍋に入れ、水300㎖を注ぐ。③の半量を上にのせ、玉ねぎで覆う。その上に残りの③をのせて蓋をし、中火にかける。煮立ってきたら火を弱め、蓋をしたまま30分ほど、鶏肉と玉ねぎが柔らかくなるまで煮込む。器に盛り、ゆでた菜の花を添えて黒こしょうをふり、雑穀ごはんのおむすび(いずれも分量外)を添えていただく。保存は冷蔵で1週間、冷凍で2週間が目安。
フードコーディネーター。雑誌等で活躍。オンラインストア、SOUPs(soup-s.shop/)を展開。「2023年のテーマは、いかに楽においしく美しい料理を作るか。特に楽というところが肝」だそう。手がかからず美味なレシピをどうぞお楽しみに。