【看板犬に会いに行く】今、センスのいいお店には可愛いバディがいる

東京にもドッグフレンドリーなショップが増えてきた。今回は素敵な人々が集う"コミュニティの一員"に注目。看板犬との触れ合いを求めて足を運びたくなるお店を紹介

西原 LEGAL COFFEE

西原 LEGAL COFFEE

人も犬も大好きな"西原商店街見守り隊"
カフェ「LEGAL COFFEE」が西原にオープンしたのは昨年10月。店頭に佇むのは、ミニチュアシュナウザーのオリバーだ。保護施設にいたところをディレクターのレオさんに引き取られ、看板犬に就任した。ほぼ毎日出勤しており、主に昼前から閉店までお店に滞在している。日課は、ガラス戸から外の道路を見つめること。オリバーと目が合って、思わず来店してしまう人も多いという。社交的な性格なため、お客さんはもれなく熱烈に歓迎してもらえる。そんなオリバーが自由に歩き回る店内は、ウッドを基調としたモダンで明るい空間。ここでは、約6年のバリスタ経験を持つレオさんが丁寧に淹れるコーヒーを楽しむことができる。サンパウロ出身のレオさんならではのセンスで厳選した、ブラジル産の豆を採用。さらに、ブラジルで愛されるセミフランスパンを使用したサンドイッチや、ポン・デ・ケイジョなどフード類も充実。心地よいムードの中で、オリバーに癒やされながら飲むおいしいコーヒーは格別! ポルトガル語で「いいね!」を意味する店名の通り、心地いい時間を過ごすことができる。

1 店舗の1階は犬連れでの来店もOK

オリバー ♂
1歳2カ月・ミニチュアシュナウザー

西原 LEGAL COFFEE

2 オリバーの得意技は、お座りからのタッチ!
3 シナモンラテ(¥680)は、エスプレッソにシナモンとブラウンシュガーを溶かした濃厚な味わいで人気。特注のセミフランスパンにチキンのトマト煮とクリームチーズを挟んだトマトチキンのホットサンド(¥700)、タピオカ粉で作ったチーズパンのポン・デ・ケイジョ(¥250)、シンプルなシュガードーナツ(¥380)もおすすめ
4 テーブル席がある2階。レオさんが参画するファッションブランド「SOLto」の商品も並ぶ
5 外観からもぬくもりがあふれる三角屋根の木造2階建て

DATA
東京都渋谷区西原1の14の10
営業時間:10時〜19時 定休日:月曜
Instagram: @legalcoffee.jp

六本木 PERROTIN TOKYO

六本木 PERROTIN TOKYO

何にも縛られない、ギャラリーに舞い降りた天使
1990年にエマニュエル・ペロタンがパリで創業した現代アートギャラリー。現在は世界7都市で運営しており、ピエール・スーラージュや村上隆などのアーティストの展覧会を開催してきた。ペロタン東京では絵画や彫刻、写真、インスタレーションなど、さまざまな展示を2〜3カ月ごとに企画している。数年前より、各都市のスタッフが自然と愛犬を連れてくるようになった結果"ギャラリードッグ"が誕生。東京にいるのは、ディレクターのステファニーさんが迎え入れたニーチェだ。名前の由来は哲学者のフリードリヒ・ニーチェから。ステファニーさんいわく「ニーチェは"自由を愛するフレンチボーイ"」なため、室内ではノーリード、ノーハーネスで生活。ギャラリーからオフィス、隣接するブックストアまで気ままに歩き回る。キーボードのタイピング音を子守歌に昼寝をしたり、スタッフと過ごしたり。静謐な空間に癒やしを運ぶアイドルのような存在だ。

8 ブックストアにて。カメラを向けると、キュートなポーズを取ってくれる

ニーチェ ♂
6歳・ロングコートチワワ

六本木 PERROTIN TOKYO

6 特技は「ただ可愛くいること」! 常に出ているピンクの舌がチャームポイント
7 ステファニーさんと。眠そうな顔も愛らしい
9 空間デザインは建築家のアンドレ・フーが担当。このとき開催されていたのは、フランス人アーティスト、ローラン・グラッソの展示(現在は会期終了)。

DATA
東京都港区六本木6の6の9 ピラミデビル1F
03-6721-0687
営業時間:11時~19時
定休日:日・月曜、祝日 入場無料
Instagram: @perrotin @perrotinstoretokyo

松陰神社前 good morning pho

松陰神社前 good morning pho

静かに店内を見つめる、穏やかボーイ
クラフトビールとパンを提供する「good sleep baker」が今年1月、ベトナム料理店「good morning pho」としてリニューアルオープン。日本にも朝食を外で食べる文化を、という思いからの業態変換だ。それに伴い看板犬の力丸もさらに早起きする生活に。毎日朝4時に起き、1時間の散歩をこなして出勤。バインミー用のパンを焼くことから始まるオーナー小林さんの働く姿を見守っている。温厚でマイペースな性格なため、カウンター裏で大人しく過ごすことが多い。吠えることもあまりなく、力丸がいることに気づかないお客さんもいるほど! 慣れてくると心を開いてくれるため、常連客やほかの犬には挨拶をしにひょっこりと顔を出しにくることも。テラス席は犬の同伴も可能なため、朝の散歩がてら立ち寄ってみたい。

12 天気がいい日は外で日向ぼっこをすることも

力丸 ♂
2歳・柴犬

松陰神社前 good morning pho

10 日替わりで具材が変わるバインミー(右・¥800〜)。この日は、鶏と下仁田ネギのフリットとスイートチリソースマヨの組み合わせ。丁寧にだしを取ったシンプルなフォー(左・¥1,000)。クラフトビールは引き続き提供
11 カウンターから顔を出す力丸。まん丸の麻呂眉が愛おしい 
13 小林さんに抱っこされるのが大好き

DATA
東京都世田谷区世田谷4の13の20
営業時間:8時〜12時(LO11時30分/水〜金)、10時〜12時(LO11時30分) 14時〜18時(LO17時30分/土・日)
定休日:月・火曜
Instagram: @good_morning_pho

代々木公園 Tamsang Tokyo

代々木公園 Tamsang Tokyo

犬にも人にも懐っこいニンジャ
バンコク出身のアイさんが営む、クラフトビールとタイティーの店。大きく開け放たれた入り口では、ニンジャが出迎えてくれる。メニューは日本のクラフトビールを13種類常備。さらにタイティーやタマリンドを使用したソフトドリンク、タイ風のタコスなどを提供する。「生活の延長線上で犬と気軽に立ち寄れるカフェにしたい」という思いから生まれた、ドッグフレンドリーなショップだ。ニンジャも犬が大好きで、尻尾を振ってウェルカムしてくれる。「バイバイ」は別れの言葉だと理解していて、悲しさから吠えてしまうため退店の際は禁句! ユーズドのドッググッズを販売し、その売り上げを動物福祉団体に寄付するなど、チャリティー活動にも積極的な犬愛にあふれたスポットだ。

1 ドッグマットの上でいい子にお座り

ニンジャ ♂
3歳11カ月・シュナウザー

代々木公園 Tamsang Tokyo

2 ナンプラー入りのソースで味つけしたタイ風のポークタコス(¥780)と、タイミルクティの「チャーイェン」(¥750)
3 抱っこが大好きなニンジャとアイさん
4 愛嬌たっぷりに伏せをしながらカメラ目線!
5 オリジナルTシャツのほか、ファッションアイテムや雑貨も並ぶ

DATA
東京都渋谷区富ヶ谷1の7の9
営業時間:14時〜22時(月)、12時〜23時(火〜金)、11時30分〜23時(土)、11時30分〜22時(日) 不定休
Instagram: @tamsang.tokyo

蔵前 chigaya Kuramae

蔵前 chigaya Kuramae

特技は接客! 愛嬌満点な"名物スタッフ"
スタイリストとして働いていた仲山さんが、ベイクショップを開きたいと一念発起。足を踏み入れてから、食事をする瞬間に至るまで、こだわりがちりばめられている店内。素材や味、食器や空間を含めて世界観を作り上げた。その結果瞬く間に人気店になり、現在は3店舗を運営。その中の蔵前店と森下店で、不定期で看板犬を務めるのがゴロチだ。由来は、常連の小学生がフランスチーズパンを「ゴロゴロチーズ」と命名したこと。そこからヒントを得て「ゴロチ」になった。人懐っこい性格で吠えることはほとんどない。「ありがとう」と言われると、伏せをしてお辞儀する特技があり、カフェスペースにいるお客さんに挨拶して回る。ゴロチ目当てでの来店も多い人気者だ。

9 スタッフの方が描いた看板の前で。近隣の子どもたちを今日も見守るゴロチ

ゴロチ ♂
2歳6カ月・キャバリア×プードル

蔵前 chigaya Kuramae

6 仲山さんといるとリラックスした表情に
7 大きな窓から外を見て、お客さんを呼び込む
8 海外で買いつけたヴィンテージアイテムなどで飾りつけたアットホームな店内。パンのほかにドーナツや焼き菓子も並ぶ。カーテンは仲山さんによるもの

DATA
東京都台東区鳥越2の8の11 
03-5829-5809
営業時間:8時〜18時30分 不定休
Instagram: @chigaya_kuramae

まだまだいるよ! 会いに行きたい看板犬

祐天寺 figueのJamie♂とVivant♀

祐天寺 figueのJamie♂とVivant♀

ベルギーでポピュラーな犬種、ブリュッセル・グリフォンの2匹。どちらも人が大好きで、ファニーな性格。"鼻ぺちゃ"な顔も愛くるしい。

オーダー専門のフラワーショップ。レストランウェディングやイベントのほか、個人のオーダーも受けている。それぞれの花の個性を活かしたのびやかなアレンジメントで人気。JamieとVivantはアトリエに定期的に出勤。時には、デリバリーに同行することも! お客さんや近所の犬友達を、愛嬌たっぷりにおもてなしする。

東京都目黒区中町2の6の9
03−6260−8447
Instagram: @figue_flower 
※オーダーは公式サイト(www.fleurfigue.com)のフォームより

千駄ヶ谷 PITTZZのジジ♀とモップ♂

千駄ヶ谷 PITTZZのジジ♀とモップ♂

茶色いモップと、黒いジジはどちらもトイプードル。おてんばな妹を優しく受け入れる温厚な兄、というバランスのとれた関係性にときめく。

2020年にオープンしたヴィンテージショップ。オーナーがアメリカとヨーロッパでハンドピックしたアイテムが並ぶ。現在は、業界内でもまだあまり掘り下げられていないドイツとオランダの古着を重点的に開拓中。不定期出勤のジジとモップは、店内を自由に闊歩。どちらも人が大好きなため、時にお腹を見せながら、お客さんに全力で甘える。

東京都渋谷区神宮前2の16の16 KUROSU3ビル 2F 03-6447-4324
営業時間:13時〜21時(月〜土)、13時〜20時(日) 不定休
Instagram: @pittzz_tokyo

目黒 穀粒菓子店 雪ワタリテ麦イズルのおこぜ♂

目黒 穀粒菓子店 雪ワタリテ麦イズルのおこぜ♂

シュナウザーとプードルのミックス犬で、カーリーな白黒の毛がチャーミング。機械織りで仕立てたお手製ニットを着てお客さんをお出迎え。

体に優しく栄養価も高い穀粒を使った、素朴な味わいが魅力の焼き菓子専門店。素材は生産者の顔が見えるものを厳選しており、白砂糖と添加物は不使用を徹底。不定期で看板犬を務めるおこぜは、ノーリードでも道路に飛び出さないお利口ドッグ。よく見ると、実は青と黒のきれいなオッドアイという隠れた魅力も。

東京都目黒区下目黒2の23の27
Instagram: @yukiwataritemugiizuru
※不定期営業のため来店する際は公式インスタグラムを要確認

神保町 日本書房のししまる♂

神保町 日本書房のししまる♂

10歳のししまるはマルチーズとプードルのミックス。パピーのときから落ち着いた性格だったため看板犬に。主に日曜に出勤している。

昭和24年から営業を続ける、国語学・国文学の専門書店。「万葉集から村上春樹まで」を合言葉に、学者やコレクター垂涎の書物を扱う。ししまるはカウンターでくつろいでいることがほとんど。丸い目と鼻で正三角形を描く可憐な顔立ちにファンも多い。必ずししまるに会いたい場合は、公式Xで彼のシフトをチェックしてからお出かけを!

東京都千代田区西神田2の8の12
03-3261-2744
営業時間:9時30分〜18時 不定休
X: @tankaku161

自由が丘 GYPPHYのパール♀

自由が丘 GYPPHYのパール♀

マルチーズとプードルのミックス。4本中3本の足を欠損しているが、ハンディキャップを感じさせない明るくパワフルな女の子。

フェアトレードで調達されたゴールドとシルバー、そして優れた耐久性と輝きを持つ合成モアナサイトを用いたサステイナブルなジュエリーを展開。人好きなパールは足を一生懸命動かしながら駆け寄り、お客さんを歓迎。店内ではほとんど昼寝をしながら過ごすものの、おやつタイムには覚醒する食いしん坊な一面も。

東京都目黒区自由が丘1の24の3 玉川ビル101
03-6910-4764
営業時間:11時〜19時 定休日:月曜・祝日
Instagram: @gypphy

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