【コンプリーテッドワークス】人気ブランドのモードな空間のつくり方。海外オフィスに お邪魔します

ファニーな空間は、サステイナブルが基本

強いアイデンティティを打ち出すブランドは、舞台裏、つまり仕事場の細部にまでこだわりを持っている。パリ、ロンドン、アムステルダムでそんな会社のオフィスを訪ねて、各ファウンダーに話を聞いた。インテリアの参考になるおしゃれなアイデア満載だ。ここではコンプリーテッドワークスのオフィスに潜入!

ファニーな空間は、サステイナブルが基本

強いアイデンティティを打ち出すブランドは、舞台裏、つまり仕事場の細部にまでこだわりを持っている。パリ、ロンドン、アムステルダムでそんな会社のオフィスを訪ねて、各ファウンダーに話を聞いた。インテリアの参考になるおしゃれなアイデア満載だ。ここではコンプリーテッドワークスのオフィスに潜入!

Brand Profile
哲学を学んだアンナ・ジューズベリーが2013年にロンドンで立ち上げた、ジュエリーブランド。陶器、吹きガラス、メタルを素材としたテーブルウェアも好評。主にリサイクル素材を使い、構築的な形とひねりのあるガーリーテイストで、独特な世界観を築く。

オフィスに息づく、ユニークなデザインランゲージ

コンプリーテッドワークス

地下フロアには、ショールーム兼ブティックが。ジュエリーのショーケースは、オーセンティックなアクリルケースをラベンダー色のリネンで覆ったもの

コンプリーテッドワークスの本社はロンドン・メリルボーン地区のはずれにある。創設者でデザイナーのアンナ・ジューズベリーは、パブだったこの空間の構造を生かし、インテリアデザイナーのホリー・バウデンと意見を交換し合い“ジョイフルなオフィス”の改装案を練った。

コンプリーテッドワークス

1 地下にあるパッキング用テーブルはカスタムメイド。下に置いた気泡緩衝材を梱包準備のために引き出せるよう、鉄板には長い切れ目が
2 中央がくぼんだ小さなクッション型オブジェ、その上のイヤリング、陶器のマグカップはすべて自作したもの

「たとえばホリーは私のイヤリング(2)を見て着想を得て、作りつけ棚(1の左手)のドアの取っ手に再解釈したんです」と、アンナは回想する。
彼女の楽しみの一つは、シンプルなデザインをカスタマイズすること。1のスツールは、木に漆喰を塗って不規則な形を作り、表面にはアルミニウム塗料を塗った。アルミニウムは各所に見られ、ホリーがデザインした棚は、ラベンダー色のショーケースと不思議とマッチする。「ここに見るインダストリアルと繊細さの対比は、私のジュエリーデザインにも共通する要素です」と、アンナ。

コンプリーテッドワークス

3 パールとレースでカスタマイズした、アンティークの椅子。コレクションからのパールバッグを載せた
4 地下のショールームの一角には、カスタムメイドの流線形を描くソファと、アンナが“バターの塊”と呼ぶテーブルが。鏡は自作

コンプリーテッドワークス

5 地上のフロアはオープンスペースのオフィス。窓には旗のように広げたリネンをカーテン代わりに
6 プレゼンテーションの演出を想定して並べた、いびつさがチャーミングな吹きガラスの数々

コンプリーテッドワークス

地下の一角で、プレゼンテーションの演出に小道具として使った巨大なパール風スカルプチャーを並べるアンナ

サステイナビリティへの意識が高い彼女は、プレゼンテーションに使った小道具をリサイクルし、ショールームのインテリアに取り入れる。彼女が言うところの「ユニークな、新しいデザインランゲージ」は、オフィスの至るところに息づいて、日々の創作欲を刺激している。

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