シャネルのワインって知ってる? 南仏のロゼやゴージャスなボルドーの赤ワインを紹介!【うち飲み向上委員会vol.25】

頑張った自分へのご褒美や大切な人のお祝いには、記憶に残るスペシャルなワインを開けたい。今回のうち飲み向上委員会では、あのシャネル社が所有するワイナリーのワインにフィーチャー! 格式高いメゾンにふさわしいクオリティを実現したワインは、とびきりのひとときを約束。ワイナリーのあるフランスには幾度となくコレクションや出張で訪れ、ワイン好きでもあるSPUR.JP編集長のIGARASHIとお届けします!


シャネルが所有するワイナリーの極上ワインに舌鼓!

エディターAKIYAMA(以下A) シャネル社がワイナリーを所有しているという情報をキャッチしまして、それはラグジュアリーなワインに違いないとリサーチしていたところ、SPUR編集部においしさを知る人がいたんです! 

SPUR.JP編集長IGARASHI(以下I) 今日初めて試飲するワインもあるので、とても楽しみにしていました。しばらくフランスに行けていないので、旅気分にも浸れたら嬉しい!

ライターYOKOMIZO(以下Zいつにも増して、優雅な酔い心地になること間違いなし。最後には「ベストうち飲み賞」も発表しますよー!

南仏の夏といえばロゼ!「ドメーヌ・ドゥ・リル ロゼ 2020」

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ドメーヌ・ドゥ・リル ロゼ 2020〈750㎖〉¥5,445/ピーロート・ジャパン(ドメーヌ・ドゥ・リル)、ワイングラス¥7,480/ミラベラ(ANN DEMEULEMEESTER × SERAX)https://store.hpplus.jp/mirabella/shop/g/g400270/

Z シャネル社はフランスで現在4つのワイナリーを所有していまして、そのうちの3つのシャトーはボルドーにあります。今回はボルドーにある2つのシャトーと、南仏・地中海に浮かぶポルクロール島にあるドメーヌのワインをご紹介します! まずはドメーヌ・ドゥ・リルのロゼからどうぞ。

A は〜!やっぱりロゼって華やかでアガる味ですね♡

Z ドメーヌ・ドゥ・リルは2019年からシャネル社傘下となって4つのワイナリーの中では一番新しい。海が美しい自然豊かな島で、夏場はまさに地上の楽園なんだそう。

I 夏にぴったりの、キレがいい軽やかな味わい。フランス人たちが夏を過ごす南仏のバカンスでは、爽やかで飲みやすいロゼが欠かせない。『南仏プロヴァンスの12か月』という本が大好きで、著者のピーター・メイルが住んでいたエクサンプロヴァンスという小さな町に、大学生の時に一週間ホームステイしたんですよ。あの世界に完全に陶酔してしまって。すごく楽しかったですね。夏のプロヴァンスって本当に天国みたいだから。

Z ロンドンの家を引き払い、南仏に移り住んだ元広告マンがつづるエッセイですよね。私はまだ憧れのままなので、とりあえず今夏はこのロゼを飲んでイメトレから始めます!

島の魅力を詰め込んだミネラル感「ドメーヌ・ドゥ・リル ブラン 2021」

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ドメーヌ・ドゥ・リル ブラン 2021〈750㎖〉価格未定(2022年10月31日発売予定)/ピーロート・ジャパン(ドメーヌ・ドゥ・リル)、バレリーナ ワイングラスII ¥23,100/ロブマイヤー・サロン(ロブマイヤー)

A この白ワインはロゼと同じドメーヌから今秋に発売予定。ひと足先にテイスティングできるチャンスをいただきましたよ!

I 太陽の光が降り注ぎ海風が渡る、島ならではのテロワールを表す塩味が特徴的ですね。滋味あふれる味わいで、ヒラメとか海の幸と合わせたい。

Z じんわりと少しコクのあるタイプだから秋から寒い季節になってもいいですね。味噌を使った日本食やコリアンフードとも合いそうな予感。

I こういう白ワインを飲むと南仏の風を思い出しますね。コロナ禍前の夏にもフランス出張があって、その時にロストバゲージしちゃったの。服が何もないから急遽ニースでとあるショップに入ったら、シャネルのメークアップ部門でディレクターをされていたドミニク・モンクルトワさんにお会いすることができて感激したなぁ。服が揃っていればそのショップへ出かけることもなかったわけだから、ロストバゲージもしてみるもんだなって! ワインをひとくち飲んだら、脳裏に当時の様子が鮮やかに蘇ってきました。

A お酒や食が、思い出を呼び覚ますきっかけになることってありますよね。それが南仏っていうのは憧れちゃう!

香り豊かな王道の赤ワイン「シャトー・ローザン・セグラ 2013」

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シャトー・ローザン・セグラ 2013〈750㎖〉¥13,310/ピーロート・ジャパン(シャトー ローザン セグラ)、バレリーナ ワイングラスIII ¥22,000/ロブマイヤー・サロン(ロブマイヤー)

Z シャトー・ローザン・セグラのぶどう畑があるボルドー地方マルゴー村は、上質な赤ワインを産することで有名。カベルネ・ソーヴィニヨンとメルローからなるフルボディで、ヴィンテージです!

I 以前シャトー・ローザン・セグラのお披露目会があって、その時に初めて飲ませていただきました。やっぱりおいしいね! 香りがすごくいい。クラッシーな味わいで、渋みも好きです。

A 五十嵐さんは赤ワインがお好きと聞きましたが、どういったタイプのものが好みなんですか?

I 私、本当にドスンと重い赤ワインが好きで、飲んだ後にちょっとヴァンパイアのような口元に染まるくらいの(笑)。

A ヴァンパイア(笑)。……ということは、この赤はドンピシャですね!

Z シャトー・ローザン・セグラ1994年にシャネル社が初めて入手したワイナリー。元々格付けでは1級に最も近いスーパーセカンドと言われていた名門ですが、シャネル社がオーナーになってからは有機栽培を中心にするなど、さらにその品質を高めたと評判。メゾンがワイナリーを持つことは珍しいのでしょうか?

I いや、結構メゾンは持っていますね。やっぱりファッションから始まり最終的にライフスタイルへ拡張していくので、ワイナリーを所有することで文化的にコミットしたいのではないかと推測。その国の自然を活かしたテロワールや職人技の補完という意味もあると思います。

変化球なアリュールがおしゃれ「セグラ 2014」

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セグラ 2014〈750㎖〉¥6,941/ピーロート・ジャパン(シャトー ローザン セグラ)、バレリーナ ワイングラスI ¥24,200/ロブマイヤー・サロン(ロブマイヤー)

A 同じシャトーから、シャトー・ローザン・セグラの弟分です! こちらも同様に長期熟成が行われています。

Z
テイスティングノートで「甘いタバコ」とあるように、スモーキーですね! これはボトルを開けてから、飲んでいるうちに時間が経つと印象が変化しそうなワイン

I
タバコの香りと言っても燻したような香りでエレガント。マニッシュな香水でこういうアクセントは使われるし、複雑な香りで楽しませるところが、さすがシャネルだなと思います!

Z 五十嵐さんはワインを飲むなら、どんなシチュエーションがお好きですか?

I
できることならオペラとかを観に行って、幕間の時間に劇場内のバーで立って飲みたい!

A
なんておしゃれな!! でも今はご時世的にまだ難しそうですよね。

I
観劇って誰にでも手軽な非日常体験だと思う。その間に、余韻に浸りながら立ってワインを飲むのがベスト。オペラはヨーロッパとかだとカジュアルな席もあって、話も結構世俗的だし、単なる高尚な存在、というわけでもないんですよね。そういう非日常が楽しめる普通の日常が早く戻ってきて欲しい!

華やかでリッチなメルロー「シャトー・カノン 2011」

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シャトー・カノン 2011〈750㎖〉¥18,480/ピーロート・ジャパン(シャトー・カノン)、ホライゾン レッドワイングラス ¥27,940(2個セット価格)/リビングトークデコール(LSA International)

Z 1996年にシャネル社の傘化になったシャトー・カノンはシャトー ローザン セグラと同じくボルドーにあるワイナリーですが、ジロンド川を挟んで対岸の位置関係。サンテミリオン村に接する畑で主にメルローが栽培されています!ここで作られる赤ワインはメルローを中心にカベルネ・フランをブレンドしているのが特徴なんだそう。

A 今回登場した他のワイナリー然り、シャネル社が入手後にぶどう畑の再構成や館の修復が行われ、遺産を保存しながらも見事シャトーが息を吹き返すのに成功。さすがですよね! この赤ワインは2011年のヴィンテージ

I 重さがちょうどいい具合だなと思いました。どっしりしているけど華やかさもあるし。私、『サイドウェイ』という映画がすごく好きで、印象的なシーンがあってね。

Z 友人同士の中年男性二人がカリフォルニアのナパにワインテイスティングの旅に出るストーリー、大ヒットしてワインブームを巻き起こしましたよね!

I そうそう。作品内でヒロインの女性がワインに惹かれる理由を語るところで「ワインというのは人と似ていて、日ごとに熟成し、ピークを迎える日まで複雑になっていく。そしてピークを境に、ワインはゆっくり坂を下り始める。そんな味わいも捨てがたいわ」というセリフがあるんですよ。20代、30代の時は意味するところがわからなかったセリフだなって思う。この赤は今がちょうど飲み頃ですけど、ワインの世界は奥深くて面白い。

A なんかわかるなー! 私もそろそろそういう時期が来たような。

I なんで! これからがピークじゃない! でもね、あのセリフのシーンがあるだけで観る価値がある映画だと思うのでよかったら是非。

飲みやすさ抜群のヴィンテージ「クロワ・カノン 2017」

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クロワ・カノン 2017〈750㎖〉¥8,954/ピーロート・ジャパン(シャトー・カノン)、ボリス ワインゴブレット ¥22,000(2個セット価格)/リビングトークデコール(LSA International)

A 同じくシャトー・カノンから、セカンドワインのクロワ・カノン。長期熟成であることは同じで、滑らかな風味と爽やかな果実味がいいバランスです

I さらっと素直な感じが飲みやすく、おいしい!年を重ねてメルローの素直さの良さがわかった気がする。昔は考えさせるような小難しい映画がいいよねとか言っていたけど、今は『トップガン マーヴェリック』に夢中。この頃はストレートに分かりやすいものに心が傾いてます。観る前はあまり期待していなかったんだけど、「トム・クルーズが好き」ってみんなに言いたい(笑)。

Z つまりそれは、“メルローはトム・クルーズである”ということでしょうか!? 私も『トップガン マーヴェリック』を楽しみましたけど、そんな裏読みはできていなかったです(笑)。そこに到達するには、まだまだ修行だな〜!

I そういうこと! スッと心に入ってくるものの良さがわかるように、何周もしてやっと達しました。

〜今回の「ベストうち飲み賞」を発表します!〜

A 今日はゴージャスな味わいのワインをいただき、心まで満たされましたね! シャネル社のワインはいかがでしたか?

私はどちらかというと普段は泡や白を飲むことが多いので、正当な赤ワインのおいしさを改めて教えてもらいました。「シャトー ローザン セグラ」はしっかりとした味わいの中にチェリーやチョコレートのニュアンスがおいしくて、語らいながら飲みたい感じです

I 「クロワ・カノン」はセカンドワインといいながらもすごくレベルが高かった。食中酒としても最適だなと思います。私は赤ワインがすごく好きだから、みんなにもっと飲んでほしい!

A 皆さんも特別なタイミングには、ぜひシャネル社が手がけるとびきりのワインを楽しみましょう!

ピーロート・ジャパン
https://www.pieroth.jp/

ロブマイヤー・サロン
http://www.lobmeyr-salon.ecnet.jp/

リビングトークデコール
https://livingtalk-decor.com/


photography:Ayumu Yoshida styling:Mayu Yauchi text:Momoko Yokomizo

【うち飲み向上委員会メンバー】

SPUR.JP編集長IGARASHI
『SPUR』/『SPUR.JP』 統括編集長。お酒の原風景は「世界の料理ショー」。グラハム・カー氏のように楽しく軽やかに飲みたいと思っている。好きな酒類は赤ワイン→ビール→お湯割りの焼酎。

ライターYOKOMIZO
おいしいお酒とごはんのためなら、高い海外輸送費も厭わず即ポチ。苦手な家事は休日に大好物の泡を飲みながらやっつけます。最近は海外の料理番組を観て、妄想トラベル。

エディターAKIYAMA
お酒はもっぱら外でハシゴ酒だったのが、ここ1年でうち飲みの魅力に開眼! おいしいお酒を飲みながら、ほろ酔い気分で愛猫と遊ぶのが至福の時間。

 

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