T コストコのプライベートブランドのピノ・グリージョをセレクトしました! マスカットや青リンゴのようなテイストが特徴的。
Z 清々しい軽やかな飲み口なのに、味わい深い! 余韻に深みのあるコクや旨味を感じるので、安いワインにありがちなもの足りなさがありません。
T ピノ・グリージョはピノ・ノワールの派生品種なんですけど、カークランドシグネチャーのようにイタリアで造られたワインは、爽やかな辛口に仕上げています。酸味は強くなく、フレッシュ感を出して仕上げるのがピノ・グリージョのスタイル。爽やかに飲めるけど、フルーティな甘みも感じられて、ワインビギナーにも飲みやすいですよ! よく冷やして、コップなんかでラフに飲んでもおいしい。
A この白ワインを選んだ理由は?
T ピノ・グリージョの安定感ですね。世界的にも今、人気の品種ですが、リーズナブルなワインを造るのに長けていて、逆に高級ワインに使われているのは見かけません。ピノ・グリージョなら安いワインでもハズさない!
A なんと! ピノ・グリージョ自体がコスパ抜群な品種だったのですね。ちなみに低いコストで探している時、どこを見て選ぶとおいしいワインにたどりつけますか?
T 基本的には安くてもおいしいといわれる品種を選ぶことをおすすめします。ピノ・グリージョ、グルナッシュ、カルメネーレです。今回ご紹介したラインナップは、まさにこの品種。ジャケ買いも悪くないと思いますよ! やはり良い生産者はエチケットにもこだわりがあるので、見た目が良いというのも、付加価値の一つだと思います。あとは、紙質の良し悪しもポイントに。
Z まさか紙質もポイントの一つだったとは! 現場ですぐ解決できるように、もっと推理力を鍛えねばっ。
A 商品棚は現場じゃないし、事件は起きてないから(笑)。でも、紙質は盲点でした!
T エチケットがすぐ剥がれやすいボトルもありますし、それも細部まで考えられているという証ですよね。
A ペアリングはいかがでしょうか?
T このワインが造られているエリアの近くは、グラナパダーノというチーズが有名。パルミジャーノチーズに近い味わいなので、ペアリングにグッドだと思います。モッツァレラチーズでカプレーゼもおすすめ。野菜にも魚にも合うし、チキンやポークもOKで、ペアリングしやすい品種です!
T 元々フランスからの移民が多いので、葡萄は今回のカベルネ・ソーヴィニヨンなどフランス品種が多めです。アメリカ、チリなどニューワールドと呼ばれる比較的新しいワイン生産国に属するのですが、スタイルはフランス的。ニューワールドのワインはしっかり系のイメージが強い方も多いと思いますが、南アフリカはまた少しスタイルが違うんです。カベルネならボルドーより果実味豊かだけど、ニューワールドにしてはエレガントで穏やか。いい感じの中間なんですよね!
T 南アフリカはソーセージとか焼肉を食べる文化があって、リンゴも有名なんですよ。このベーコンはふたつの要素のニュアンスがあって、テロワールとして相性が良いと思いました。互いの風味もバッチリです。
プロセッコのロゼ革命! 「KIRKLAND SIGNATUREプロセッコ ロゼ」
KIRKLAND SIGNATUREプロセッコ ロゼ〈750㎖〉¥1,298/コストコ
Aロゼのプロセッコはコストコのプライベートブランドからです。コスパが高くて、ありがた〜い!
T プロセッコは、万人受けするワインのひとつ。フルーティな味わいで、気軽なイタリアンが合うので、「ベレッタ アンティパスト バラエティパック」をペアリングにしました。
Z 華やかな味わいはちょっと甘みがあって春にぴったりですね。このペアリングでお花見したい!
T プロセッコは世界的に今流行っていて、その勢いにのって2020年にロゼが誕生しました。これまでプロセッコを名乗るには白しかダメだったんですけど、ピノノワールを使ってロゼを作ってOKとなったのが、たったの2年前。だからコストコのプロセッコ ロゼは、かなりタイムリーですよ!
Z それを聞くとますますテンションが上がります! ロゼのプロセッコの特徴は?
T 基本スタイルとしてはアロマティックですね。ピンクグレープフルーツやラズベリーの香り。白よりはちょっとタンニンがあって、オレンジやレッド系のフルーツを感じさせ、今回のように少し甘めのテイストです。ロゼスパークリングをこの価格でカジュアルに飲めるのはいいですよね。シャンパンだと価格がぐんと上がっちゃうから。 A アルコール度数も11%とワインにしては低く、疲れないで飲めるのが嬉しい。ロゼを許してくれた偉い人たち、グラッツェ♡
手頃なデザートワイン「ユステンバーグ シュナンブラン」
ユステンバーグ シュナンブラン〈375㎖〉¥1,788/コストコ
T 南アフリカから2本目、今度は貴腐ワインです。おすすめの飲み方は、氷水にどぼっとボトルごと入れて冷やす。そうすることで甘さがぐっと引き締まって、フレッシュな酸が立ち上がります。バランスがめちゃくちゃ良くなりますよ!
A 貴腐ワインって高いイメージがありますが、これはお手頃ですね。
T そうなんですよ。フランスだと結構いい値段しますから、これはクオリティも高く、コスパがかなりいい!
Z 貴腐ワインを造る品種、造っているエリアというのは限定されているものなんですか?
T 貴腐ワインを造ることができるエリアってかなり狭いんです。まず朝に霧が立ち込めて、葡萄にカビをつけ、午後に晴れわたり乾いた時に貴腐化ができる。この気象条件が整っている必要があります。さらに果皮が貴腐に耐えられ、甘くなってもまだ酸が残る品種じゃないといけない。だからこそ、南アフリカでこのワインが造れるのはすごいなと思いました。