photography: Saki Omi〈io〉
「BUTTER」で英文学賞で3巻を達成、現在朝日新聞で「あおぞら」を連載中の作家、柚木麻子さん。彼女のデビュー作『終点のあの子』といえば、視線の合わない3人の女の子が描かれたブルーの表紙を思い出す人も多いのではないでしょうか。10年以上前の作品ですが、そのヒリヒリするような感情描写のリアルさに、読み進めたいような、読み進めたくないような、でも続きがどうしても気になりページを捲る手が止まらなかったことをまだ覚えています。
その作品が2026年1月、実写映画化。なぜ今このタイミングで？ 答えは間違いなく「役者が揃ったから」でしょう！ 映画を見れば、きっと誰もがキャスティングに膝を打つはず。 今月のライジングスター特集では、本作に出演する、當真あみさん、中島セナさん、平澤宏々路さん、南琴奈さんの4名をクローズアップしています。撮影はまだ暑さの残る9月。全員が未成年なので、緊張してるかな？と、勝手ながら心配していたのですが、そんなものは全くの杞憂でした。こちらからの「現実の自分と演じた役のキャラクターの半分ずつくらいのイメージで立ってみてほしい」という難しいオーダーにも関わらず、カメラの前に立つ４人は４人とも別々のオーラと個性を持ち、演じた役にも負けない強い存在感を放っていました。打って変わって座談会になると10代らしい明るいムードに。お互いの印象や撮影中に感じていたこと、考えていたことをみずみずしい感性で話していただいています。抽象的な質問もあったなかで、みなさんが心にまっすぐに自分の考えを言葉にしていたことがとても印象に残っています。その絶妙な言葉選びにも注目していただけたら嬉しいです。
もうすでに全員をよく知っている方も、まだ知らなかった方も、今しか捉えることのできない、次世代スターの煌めく姿をぜひ誌面でご覧ください。
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SPUR 2025 December
