ヨーロッパ、アジア、そして中東のクロスポイントに位置する旧ソ連の小国ジョージア。かつてのシルクロードの要所は、近年デザイナー、デムナ・ヴァザリアの出身地としても注目され、感度の高い人々の心を惹きつけている。首都トビリシは新たなファッション都市として確立しつつある一方、旧市街の街並みも美しい。その独特なミックスカルチャーを感じに、ぜひ!
トビリシ国際空港にて発表されたアヌーキ2019-’20年秋冬のドレス
Anoukiさんのおすすめスポット
Anouki Areshidze
アヌーキ・アレシゼ/Anoukiデザイナー
トビリシで生まれ育つ。ミラノのインスティチュート・マラゴーニとアカデミア・デル・ルッソでデザインを学び、2013年にブランドを設立。夫はトビリシ市長。
Stamba Hotelスタンバ ホテル
ジョージアの代表的なホテル、ルームス ホテルのラグジュアリー版。「1920〜30年代風のグラマラスな内装が好き」とアヌーキ。ホテル内のカフェで2019年春夏のショーを発表した。ダイニングやラーメンバーなどでは食事も充実。アーティストレジデンスもあり、朝から晩までおしゃれな人が集う。
1 元々の建物は出版社だった。エントランスホールや部屋には本が並ぶ
2 Aviator Room(1室$220~)
3 アイコニックなPink Barは午前1時30分まで
4 カフェ内にあるChocolaterie & Roasteryでは南米のコーヒーのほかに、スパイスのきいた濃厚ホットチョコレートをサーブ
DATA
14 Merab Kostava St, Tbilisi
電話:32 202 11 99(代表)
1室$220〜
https://stambahotel.com
[Cafè Stamba]
営業時間:7時〜11時(朝食) 12時〜24時、7時〜12時(朝食/土・日) 13時〜24時(土・日) 無休
Drama Barドラマ バー
「ホームパーティに来たような雰囲気」。アヌーキが2019-’20年秋冬コレクション発表の日、アフターショーパーティを主催したこららは、今一番人気のナイトクラブ。アーティスト、Temur Machavarianiが内装を手がけた。アートやヴィンテージ家具の並ぶ、友人の家のようなインテリアが楽しい。
週末や人気イベントの日はダンスフロアはすし詰め状態に
DATA
37 Shota Rustaveli Ave, Tbilisi
https://www.facebook.com/dramatbilisi/
営業時間:22時〜翌3時
定休日:月〜水曜
Anoukiアヌーキ
マーブルや真鍮をグラフィカルに配置したモダンな店内。「やっぱりトビリシで一番好きな場所はここなんです」。リラックスして買い物をできる空間を目指したという旗艦店には、フェミニンなメインコレクションだけでなく、アクセサリー類やセカンドラインのミス・アヌーキも揃えている。
1 ドット柄ドレス(780 Lari)
2 ミス・アヌーキのコート(190 Lari)
3 人気のスパンコールシューズ(315 Lari)
4 ローファー(320 Lari)
5 内装はルームス ホテルのチームが担当
※Anoukiのアイテムは、日本ではオープニングセレモニーで取り扱いあり
DATA
2 Tarkhnishvili St, Tbilisi
電話:32 292 22 32
http://anouki.com
営業時間:11時〜20時
定休日:クリスマス、年末年始、イースター
かぶらないものが欲しければトビリシのセレクトショップへ
独特のセンスを持つ若手が頭角を現すトビリシのファッション業界を反映して、自国出身のデザイナーものを扱うお店が急増。紹介したアイテムはほぼジョージアブランドで、日本で手に入らないものばかり。
More is Loveモア イズ ラブ
ジョージア人ファッショニスタの御用達バッグブランド、0711(写真左下)。そのデザイナーふたりがオーナーを務めるのが、このセレクトショップ。ブランドのスターティングポイントとなったニットや、ウェアのカプセルコレクションも並ぶ。ジョージアブランドはもちろん、Rejina PyoやNanushka、Kimhēkim、Khaiteといった注目の若手デザイナーブランドを世界中からいち早く買いつけている。
1 0711の最新コレクションから、パールビーズのバッグ(640 Lari)
2 More is Loveのオーナーであり0711のデザイナー、ニノ(左)とアナ(右)は、10代のときにそれぞれの家族旅行中のトルコで出会い意気投合。時を経て一緒にビジネスをスタートすることに
3 住宅街にある重厚な扉を開くと、白をベースにしたやわらかな雰囲気の内観が広がる
4 Ingorokvaのセットアップ。ベスト(603 Lari)・スカート(516 Lari)
5 Tatunaのバルーンスリーブのドレス(1,045 Lari)
6 Aleksandre Akhalkatsishviliの80年代風クロップドジャケット(1,514 Lari)
DATA
14 Leo Kiacheli St, Tbilisi
電話:32 240 40 40
https://moreislove.com
営業時間:11時~21時
定休日:クリスマス、イースター
Ieri Storeイエリ ストア
元ワイン工場を利用した複合施設にオープン。ジョージアのブランドにこだわり、George KeburiaやSituationistのような最注目の新人デザイナーのアイテムを多数揃える。また、エナメルジュエリーのSofio Gongliや伝統衣装を新しい観点でリバイブさせたSamoseli Pirveliなど、手仕事系のブランドも。品揃えも豊富なため「人とかぶりたくない」という人にはぴったりのショップだ。
1 古い写真に写ったジョージアの民族衣装を再現しモダンに昇華したSamoseli Pirveliのローブ(2,250 Lari)
2 Sofio Gongliのバングル(2,249 Lari)
3 同 バングル(2,079 Lari)
4 同 ネックレス(2,810 Lari)
5 ロシア人デザイナーJKimのジャケット。伝統舞踊ジョージアバレエに着想。(1,900 Lari)
6 ワインバーの中に、ショップへ続く階段が
7 店内ではジョージアアーティストの作品を展示
8 Tiko Paksaのボディスーツ(565 Lari)・ボレロ(463 Lari)
9 フリンジ装飾のジャケットはGeorge Keburia(1,690 Lari)
DATA
Wine Factory No. 1, 2nd floor, 1 Vasil Petriashvili St, Tbilisi
https://www.facebook/ieristore/
営業時間:12時~22時
定休日:年末年始
Dotsドッツ
マテリエル(下)のセカンドラインの店で、並びに位置するこちら。シンプルでリーズナブルな服を取り扱うほか、注目はアクセサリーのセレクト。Kanchaveliのバッグのように若手ブランドのアイテムを多数揃える。キッズウェアラインも展開しているため、家族連れも多い。
1 木製パーツが特徴のKanchaveliのウエストバッグ(各320 Lari)
2 コーヒーショップを併設
3 サンダル(150 Lari)
4 ハートピアス(280 Lari)
5 星ピアス(210 Lari)
DATA
22 Kote Afkhazi St, Tbilisi
電話:32 299 95 30
http://dotstbilisi.com
営業時間:10時〜21時
定休日:クリスマス
Matérielマテリエル
ジョージアで最も古いファッションハウス、マテリエルのブティックは旧市街の目抜き通りにある。上質な素材を用いて、若手デザイナーとのコラボレーションでコレクションを展開している。すべてトビリシ郊外にある自社工場で生産。色が美しいレザーのドレスやコートが代表的なアイテムだ。
1 店内は昨年改装した
2 ピンクのテーラード・サロペット(1395 Lari)
3 パイナップルのバングル(600 Lari)
4 ブーツ(595 Lari)
DATA
19 Kote Afkhazi St, Tbilisi
電話:32 299 68 18
https://materieltbilisi.com
営業時間:10時〜21時
定休日:クリスマス
Chaos Concept Storeカオス コンセプト ストア
ルームス ホテルの中にあるセレクトショップ。JW AndersonやMartine Roseといった旬のブランドを扱う。エッジィなセレクトが特徴。ローカルブランドではGola Damianといった若手をサポート。店内にカフェやレコードコーナー、DJブースを併設し、音楽関係のストアイベントを頻繁に開催する。
1 パリ・ベースのジョージア人靴デザイナーによる人気ブランド、Le Mocassin Zippeのローファー(2,170 Lari)が買える!
2 Gola Damianは2019-’20年秋冬のショー直後See Now Buy Nowをここで開催した
DATA
14 Merab Kostava St, Tbilisi
電話:599 07 44 66
https://www.facebook.com/ChaosConceptStore/
営業時間:12時〜20時 無休
※$1=約108円、€1=約122円、1 Lari(ジョージア・ラリ)=約39円(6月5日現在)、国際電話の国番号は995です。
SOURCE:SPUR 2019年8月号「おしゃれな人は、ジョージアを目指す」
photography: Marc Medina hair & make-up: Anna Todua(p.150) model: Marian(p.150) coordination & text: Yu Masui cooperation: Beka Gvishiani