日々忙殺されて、おろそかにしていたこと。本当に大切にしたい誰かのこと。パンデミックがもたらした非常事態を自分にとって価値ある生き方について考えるチャンスにしたい。そこで、世界で活躍するクリエイターたちに、心地いい暮らしについて取材した。“おうち時間”の中で気づいたことをここでシェア。よりよい未来のためにまずは身の回りのことから始めよう。
家の中でもドレスを着てバルコニーで仕事を
Molly Goddard/モリー・ゴダード
「Molly Goddard」クリエイティブディレクターロンドン出身。セントラル・セント・マーチンズで学んだ後、2015年に自身の名を冠したブランドを設立。LVMHのショートリストに残るなど、数多くの賞を受賞。ボリュームのあるチュールやフリルなど女性の心をくすぐるデザインが人気。
Q.あなたにとって心地いい暮らしとは?
「ストレスをためない規則正しい生活。外出禁止が始まってからは、毎朝20分間ヨガをすることが日課になりました。平日は朝10時からチームと電話会議をして、夕方6時から7時頃までひとりで作業を進めます。仕事が終わると道具はすべて片づけて、夜はカンパリのカクテルを作ったり映画を観たり。オン・オフをはっきりするようにしています」
Q.“ステイホーム”を経て変化はありましたか?
「今はまだ不確かなことばかりではっきり答えるのは難しいですね。この生活は、何が本当に大切なのか自分自身のコアにある部分を見つめ直すよい時間になっていると思います。また新しい働き方を考えるきっかけにも。制作面ではクラフトの研究と、タイムレスなピースを作るということに注力しています」
Q.クリエーションの着想源はどこから?
「インスピレーションを得るために、建築物のアートブックや古いコンランのDIY本を見ることも多く、お気に入りは、フランスにあるル・コルビュジエ建築のロンシャンの礼拝堂です。30歳の誕生日に彼が旅行に連れて行ってくれて感動的でした。いつかあんな素敵な家に住みたいな」






