1月期のドラマ『その女、ジルバ』に、編集長をはじめハマりまくったSPUR編集部。(見ていないという方、FODプレミアムで見られるのでぜひ! 傑作です。)見どころはわんさとあるのですが、なんといっても主演の池脇千鶴さん。〝シジュー(40歳)〟の女性・アララの、しんどさも弱さもたくましさも可愛らしさも混然一体となったあの圧倒的説得力! 一体彼女自身はどんな人なのだろう? 普段めったに雑誌媒体に登場されない方ですが、SPUR7月号でファッションシューティング&インタビューが実現しました!
スタッフと冗談を言って笑いあう様子は無邪気そのものなのに、カメラの前に立つとドキッとするほど生々しくて色っぽい。鈴を転がすような高さなのにしっとりと心地よく響く、あの独特な声もそうですが、彼女のアンビバレントさにこそ、私たちは惹かれるのかもしれません。今回着用していただいたマメ クロゴウチのドレスもまさにそう。
きゅっと細く絞ったウエストラインは、50年代風でレディライク。でも色調とチェック柄はどこか牧歌的で、ゆったりとしたスリーブデザインは現代的。相反する要素を組み合わせた1着は、どこか捉えどころがなく、でもなんとも心惹かれる……古語的表現の〝ゆかしい〟とでも言いましょうか。まさに池脇さんも〝ゆかしい役者〟。自身を〝ツチノコ〟(!)と表現し、きれいごと抜きに語ってくれたロングインタビューも必読です。