その存在と、素晴らしさをもっと知ってほしい――。そんな想いでエールを送りたい日本ブランドを厳選。瑞々しく伸びゆく28の才能が、あなたのクローゼットに新しいスタンダードを作り出す。
今、見逃せない日本発ブランドって？
オリジナリティに富んだ発想に、目の肥えたモードラバーも注目。
服作りのバックボーンとなる哲学を知れば、さらに惹かれるはず。
Tu es mon Tresor／LASTFRAME
デニムパンツ￥38,000／エドストローム オフィス（トゥ エ モン トレゾア） スカーフ￥22,000／TAKA（LASTFRAME）03-6427-5901
Tシャツ￥8,000／ショールーム セッション（アール ジュビリー）靴￥50,000／KATIM 03-6670-8089
フィットするヒップラインが美しいデニムパンツ。ヴィンテージ由来のバクルバックも後ろ姿のアクセントに。肩にかけたスカーフ全体には、紋織物でブランド名のグラフィックが施されている。
Tu es mon Tresor
時がたつほど愛着が増すクリエイティブなデニム
ブランド名は「あなたは私の宝物」という愛らしい意味を持つフランス語。国内外で人気を集めていて、海外のセレブリティの間で注目度が高いことでも知られる。佐原愛美が24歳のときに表参道に開いたブティックがブランドの始まりで、設立10周年の2020年からデニムに特化してリローンチした。生産の全工程を国内で完結させることで、環境への配慮も行なっている。パールを刺しゅうしたデニムは、ブランドのデビュー当初から継続するアイコン的な存在。
パールを刺しゅうしたデニムは、ブランドのデビュー当初から継続するアイコン的な存在。
デニム￥135,000／エドストローム オフィス（トゥ エ モン トレゾア） 03-6427-5901
LASTFRAME
日本の職人の伝統技術をフレームに収めて未来へつなぐ
ひねりのきいたグラフィックが目を引く、スカーフやニットバッグが代表的なアイテムだ。シルクのスカーフは、すべてオリジナルテキスタイル。デザイナー奥出貴ノ洋の故郷、石川県で120年以上の歴史を刻む、紋織物技術によるもの。レザーバッグの美しいフォルムは、浅草の職人の確かな技術で仕上げられている。日本の職人の未来に寄与するクリエイティブに心惹かれる。ハンドルにつくシルクスカーフは、取りはずして一枚で楽しむこともできる。
ハンドルにつくシルクスカーフは、取りはずして一枚で楽しむこともできる。バッグ〈Ｈ11×Ｗ22×Ｄ5〉￥69,000／TAKA（LASTFRAME） 03-6670-8089
Fetico
パターンワークを駆使して、女性の造形美を強調する
フェティコは2020年に生まれたばかり。クリスチャンダダなどのコレクションブランドで経験を積んだデザイナーの舟山瑛美が、パタンナーの高浜温子とタッグを組み誕生した。今季は、ヴィーナスのような量感のあるシルエットをイメージ。袖を通せば、自分の体が本来持つ美しさを実感できる。リアリティにも目を向けた服作りなので、手持ちのベーシックアイテムと相性がよいのもうれしい。
model：サロペットのブラトップ部分は、取りはずせる2way仕様。
ブラウス￥33,000・サロペット￥48,000／THE WALL SHOWROOM（フェティコ）03-5774-4001
靴￥38,000／ホールバイセレナテラ（セレナテラ）
item：ハリのある高密度のシャツ地で、センシュアルなデザインも気負わず着られる。
ブラウス￥40,000／THE WALL SHOWROOM（フェティコ） 03-5774-4001
CFCL
先進的な精神で作られる、オールシーンで頼れる服
ドレスもカーディガンも、100％ペットボトルリサイクル素材を採用しているが、この事実はCFCLの取り組みの一端でしかない。環境への配慮から、国産の素材選びや流通経路の透明性も追求。「現代生活のための衣服」をテーマに、3Dコンピューター・ニッティングの技術を駆使。ほぼすべてのウェアはシワにならず洗濯機で洗える。モードな見た目、かつ機能性の高い服は、毎日の強い味方だ。
model：コンピュータープログラミングを活用し作られた、シームレスで有機的な形だ。ストレッチ性も抜群。
ドレス￥59,000・ベスト￥12,000／CFCL 03-5962-7946
item：2種類のリブを編み組み合わせた、うねりのあるシルエット。
ピアス￥24,000／レム サンダル￥29,000／ギャラリー・オブ・オーセンティック（ビューティフル・シューズ）カーディガン￥39,000／CFCL 03-5962-7946
Kota Gushiken
ユニークなアイデアで誰もがポジティブに
主にハンドメイドなどによる、ニットとクロッシェで構成される。デザイナーの具志堅幸太は、家にいる時間が長くなったことで、無意識のうちに草木を求め、安心感を覚えたという。最新作では、一緒に暮らし始めたビカクシダ・ネザーランドという、人の手にも見える植物の葉に着想したデザインを前面に編み込んだ。土に還る素材を用い、地球へのやさしさも忘れない。
model：大幅にサイズの違う2サイズ展開。モデル着用分は、サイズ2。サイズ1は体にフィットするコンパクトな形。トップス￥42,000・パンツ￥63,000（ともに参考価格）／Kota Gushiken info@kotagushiken.com ネックレス￥35,000／ララガンデザイン（ララガン）
item：過去にも発表した＂モナリザ＂の最新作のニットT。独特な表情がアイコニック。
トップス￥39,500／Kota Gushikeninfo@kotagushiken.com
Mister it.
手持ちのTシャツに合うよう配慮したデザインが魅力
「実在する人物の顔を思い浮かべて、その人が喜びそうな少しの気遣いをデザインに落とし込んでいる」と語る、砂川卓也。メゾン マルジェラのデザイナーを経て、ミスターイットを2018年にローンチ。目を引くデザインでありながら、日常のワードローブに合うもの作りを念頭に置く。今回紹介するドレスもシャツも、糸から開発した綿100％素材。シルクのようなタッチが心地よい。
model：ホワイトドレスの胸元には、同色でクロッシェレースと刺しゅうが。透け感も美しい一着。
ドレス￥49,000・トップス￥29,000・パンツ￥35,000
item：長袖の後ろ側は、ストレッチ性の高いシースルーニットで、重なる半袖のフレアシルエットを強調する。
シャツ￥38,000／ミスターイット contact@misterit.jp
