SPUR3月号の別冊付録は題して「SPUR ON ICE 2022 フィギュアスケート観戦ガイド」。史上最高に盛り上がるに違いない2月の大舞台に向け、僭越ながら、ファンの皆様の思い出に残る一冊を作りたい。SPURは、たたかいの痕跡と物語が感じられる美しい写真でカバーを飾りたいと思うに至りました。
そこで特別に羽生結弦選手のご許可をいただき、コーセーの皆さまのご協力のもと、「Origin」の衣装のシューティングが叶いました! こちらは羽生選手が2019-20シーズンのフリースケーティングの演目でまとったもの。透ける布地に数千個のビジューや花を模したモチーフを散りばめたコスチュームにはため息が出ます。職業柄、一流メゾンの職人たちが何日もかけて作り上げるオートクチュール作品を拝見することがありますが、衣装デザイナーの伊藤聡美氏による傑作は、それらに決して劣りません。その上で、「ただ美しい」だけではなく、羽生選手が築き上げたフィギュアスケートの世界観を写真にうつしとることが必須だと考えました。
そこでSPURが撮影を依頼したのは、写真家の新津保建秀さん。透明感溢れる作風で被写体の周囲に流れる空気までも切り取る作品で知られています。撮影当日、「貴重な機会を、とても楽しみにしてきました!」とおっしゃる新津保さん。特別にしつらえたライティングとセットの前にたたずむ衣装は、ご本人がそこにいるかのようなオーラを放ち、スタッフ一同は息をのみます。しんと静まり返るなか、研ぎ澄まされた感覚でシャッターを切る音が響き、絵画のように荘厳な作品が生れ落ちました。
表表紙にフロント、裏表紙に背面を掲載。ミュージアム・ピースのように優美な正面はもちろん、数々の逆境を乗り越えスケートに臨む強い意志を感じさせる背中も見甲斐があります。
「SPUR ON ICE 2022 フィギュアスケート観戦ガイド」の中面は、織田信成さんとフモフモ編集長の羽生結弦選手の「神プログラム」鑑賞会からスタート。荒川静香さんと織田信成さんがナビゲートするシングル注目の選手と、宮本賢二さんによるアイスダンスの見どころ解説、無良崇人さんとエルネスト・マルティネスさんによる衣装トークと内容盛りだくさんです。世界的に著名なフィギュアスケーターで宇野昌磨選手のコーチ、ステファン・ランビエールさんのオリンピック直前インタビューも掲載! 全16ページの「SPUR ON ICE」をぜひお手元に!!