映画『偶然と想像』('21)の「魔法(よりもっと不確か)」、Apple TV+にて配信中のドラマ「Pachinko」など話題作へ多数出演する、俳優の玄理さん。日本語・韓国語・英語の3カ国語を流暢に操りながらグローバルに活躍されています。その軽やかに越境していく姿にフォーカスしながら、玄理さんの内面をもっと知りたい! と今回SPURでの特集をオファー。撮り下ろしのファッション撮影に加えて、なんと特別に「流浪」をテーマにエッセイも書いてくださっています。世界各国を飛び回ることも多かった玄理さんの視点から生み出された言葉は、ひとつひとつが雫となってすとんと胸の内に落ちていくような、不思議な力を持っていると感じました。
本誌からの1カット。 photography: Reiko Toyama〈LESEN〉
ファッションの着想は、「流浪」から連想されるボヘミアンなスピリット。そこに1990~2000年代の東京らしいカルチャーや背景をミックスして、ユニークなスタイルに仕上がりました。取材の当日はとてもよく晴れ、心地よい陽気に包まれたひとときだったのも思い出深いです。それぞれのページには、玄理さんを形作る価値観や好きな本についてのお話も聞いており、ジュンパ・ラヒリさんや多和田葉子さんなど、気づけば複数の言語で書く作家の作品を愛読している、というエピソードも印象的でした。さまざまな角度から玄理さんの聡明な心や知性に迫った6ページの特集、ぜひSPUR7月号にてチェックしてください!
好きな服は、タートルネックのニットと極太パンツ。いつも厚底靴で身長をごまかしています。