【GUCCI】とビリー・アイリッシュがコラボレーション。自社開発素材「デメトラ」製バッグが初登場

GUCCI(グッチ)のシグネチャーといえば、2023年に誕生70年を迎えたホースビット。アイコンモチーフを配した人気のハンドバッグライン「グッチ ホースビット 1955」に、非動物由来の自社開発素材「デメトラ」で仕立てた新作が登場した。環境保護活動に真摯に取り組む世界的アーティスト、ビリー・アイリッシュとのコラボレーションによって生まれた本作の魅力に迫る。

グッチの研究開発の集大成「デメトラ」とは?

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グッチが2021年に発表したアニマルフリーレザーの「デメトラ」は、原材料の75%が植物由来。追跡可能な木材セルロースを主原料としている。動物性の原材料は一切使われていないにもかかわらず、そのなめらかな質感は、リアルレザーと見紛うほど。革のような弾力があり、耐久性にも優れたリュクスな素材だ。「デメトラ」の製造プロセスには、高級レザーのなめし加工で培われた専門技術が踏襲されている。石油由来原料の使用を最小限に抑え、今後も継続的に削減していくことを目指す。

グッチの技術者たちによる研究開発の集大成である「デメトラ」は、イタリア国内にある自社ファクトリーで生産されている。画期的な素材でありながら、グッチはその製造技術を独占するわけではなく、ファッション業界全体に広く提供していく方針だという。こういったオープンイノベーションの精神もまた、ラグジュアリーファッションを牽引するグッチならではの魅力だ。

ブランド初となる「デメトラ」素材のバッグが誕生

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バッグ〈約H8〜12.5×W19.5×D3〜6cm〉¥484,000/グッチ クライアントサービス(グッチ)

そして2023年11月、ブランド初の「デメトラ」を使用したバッグ「グッチ ホースビット 1955」が、ビリー・アイリッシュとのコラボレーションにより誕生した。長方形のクラシックなアイコンバッグが、アシンメトリーのモダンなシェイプにアップデート。2024年クルーズ コレクションのランウェイで発表されたユーモラスなデザインが、カーフレザーの代わりに「デメトラ」を用いた新作として生まれ変わった。小ぶりのブラックと、それよりひと回り大きいサイズで、GGパターンをあしらったものの2種類を展開。装いにスパイスを効かせるインパクトがありながらも、ブランドのヘリテージがしっかりと息づいている。

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バッグ〈約H10.5〜17×W26.5×D4〜8cm〉¥407,000/グッチ クライアントサービス(グッチ)

伝統的なクラフツマンシップと革新的な素材を掛け合わせた本作には、クロームフリーのなめし加工が施されており、ライニングには認証済みコットンや認証済みヘンプ、再生ナイロンのECONYL®を採用。ハードウェアにはリサイクルメタルを用いるなど、環境負荷を極力減らすための工夫が凝らされている。

ビリー・アイリッシュとのコラボレーションを祝うキャンペーン動画が公開

グッチとタッグを組んだビリー・アイリッシュは、気候変動や環境問題へのアプローチを積極的に行なっていることでも知られている。今回のコラボレーションを祝して、ビリー・アイリッシュのありのままの声と姿をフィーチャーしたキャンペーン動画が発表された。ビリーの飾らない表情を垣間見ることができるムービーは、彼女のプライベートなアルバムを覗いているよう。自身の曲『What Was I Made For?』にのせた、映画のような世界観は必見だ。

持続可能な社会へ向けた、取り組みの強化

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製品製造に循環性を取り入れるというブランドの取り組みをいっそう強化するために、グッチはビリー・アイリッシュの母であるマギー・ベアードが設立した非営利団体、Support + Feed (サポート+フィード)に多額の寄付を行った。気候変動による食糧供給の不安定さに立ち向かうことを目的に、植物ベースの食事への移行を目指す活動を行なうSupport + Feed。2020年の設立以降、多様なプログラムを展開し、アメリカの主要11都市をはじめ、EU諸国、イギリス、オーストラリアでのパートナーシップを通じて、これまでに世界41都市で約40万食の植物由来の食事と食品を提供してきた実績がある。

スペシャルなコラボレーションにより生まれた「デメトラ」製のエココンシャスなバッグの誕生が、循環型社会を目指すグッチにとって大きな進歩となったことはいうまでもない。イノベーティブな「デメトラ」素材が、今後どのようにファッション業界に広がっていくのか、引き続き注目していきたい。

グッチ クライアントサービス
https://www.gucci.com/jp/ja/
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