生理を知ると自分がわかる!森三中、黒沢かずこさんがじわじわ感じている「“生理=タブー”な世の中が変わる日はすぐそこ?」

2020年の春、テレビ東京の深夜枠で放送された30分番組『生理CAMP2020』に出演し、「生理についてはこれまで無頓着だったけど、より理解を深めるきっかけになった」という黒沢かずこさん。自身が経験して困惑したこと、今後の向き合い方などを話してくれた。

恥ずかしくて生理がきたことをお母さんにも言えなかった

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――黒沢さんは生理じゃないときもナプキンをつけていると聞いた事があるのですが、本当ですか?

いつもショーツを2枚重ねて履いていて、さらにナプキンもつけています。最近はちょっと変化がありまして、普段は妊婦さんなんかが使う大きめの給水ライナーを。生理のときは40cmくらいの大きめのナプキンの上に、ひと回り小さいオーガニックのナプキンを重ねて使うのがお気に入り。こうすると小さいオーガニックのほうだけをこまめに替えればいいし、心地よい状態をキープできるんです。

ナプキンを取り替える頻度に関してはずっと疑問で、私の場合は4回に1回程度だったんです。でも、女芸人の先輩はトイレに行くたびにを替えていると知り……売れっ子は違うな〜と思いました(笑)。それ以来、私もそうするようになったんですけど、以前より生理が終わるのが早くなったような気がしています。清潔にしておくことって大事なんだなって思います。

――また、初めて生理が来た14歳から半年間、お母さんに隠していたとか?

そうなんですよ。生理について詳しく教えてくれる人もいなかったし、大人になりたくないっていう気持ちもあって、口に出して報告するのは恥ずかしかったんです。ある日、生理用に使っていたティッシュを詰めていた棚をお母さんが見つけたみたいで、そこにナプキンがそっと置いてありました。生理用のショーツがあるっていうことを知ったのも結構大人になってからなんですけど、なかなかしっくりくるものに出合えず、私の場合は生理のときも普通のショーツを履いています。というか、仕方ないからそうしているっていう感じですかね。生理用のショーツって意外と値が張るなっていうのもありますし。

――気に入って使っている生理用品はありますか?

私は、『ソフィ 肌おもい』の40cmと『ナチュラルムーン』の普通の日用。生理じゃない日はドイツのオーガニックブランド『ナトラケア』のものです。吸水力を高めるソフィの『シンクロフィット』も楽でいいですね。でも、なかなか地元のドラッグストアには売っていないんですよね。私はたぶん人よりも多くナプキンを消費するので、買える場所が限られていたり、高かったりすると続かない。オーガニックで肌や体に優しいタイプも、もっと手軽に手に入るようになると嬉しいな。

――生理の周期は調べている?

『生理CAMP2020』に一緒に出演したバービーがアプリで管理していると言っていたので、私もそれ以来チェックし始めたんですよ。PMSとか、体がしんどくなるタイミングとか、なるほど〜っていう感じでした。それまでざっくりだいたいで生活していたので、人間の体ってこういうものだったんだ! っていう驚きもありましたね。

“タンポンハラスメント”って結構キツイです

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――今、生理に関する悩みはありますか?

レバーみたいなどろっとしたやつ、あるじゃないですか。あれって体に良くないのかな? とか、いつが生理の終わりのタイミング?  温泉にはいつから入っていい? などなど、いろいろあります。特に、生理の終わりはいつもわからない。頻繁にナプキンを替えるようになってからは減りましたが、私の場合はおりものの濃いようなやつが出たりすることもありますし。温泉とかサウナが好きなので、そのあたりは結構深刻な問題なんです。タンポンを使えばいいんじゃない? って思われる方もいるかもしれないけど、私はまだ挑戦できていないんです。便利なのかもしれないけど、全員が全員できないよーって思うし、パワハラというか、そんな感じにも聞こえてくる。“タンポンハラスメント”っていう感じで(笑)。

――出演者や森三中のメンバー同士で生理について話すことはありますか?

グループ内では、オーガニックのナプキンを使ってるよ。とか、布のナプキンが結構いいよ。とかっていうのは聞いたことがあるけれど……これがおすすめ! みたいな積極的な話題ではないかなぁ。振れば話してくれるかもしれないけど、この年令になってくるとみんなそれぞれのやり方があるから、自分から聞かない限り今更新しい情報が入ってこないっていうのはありますよね。

仕事中の生理。男性にはなかなか理解してもらえない。

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――女芸人として仕事中、生理で困ったことは?

昔、グラビアアイドルと温泉ロケに行ったとき、生理になっちゃったんです。それでスタッフさんに、“温泉には入れない”っていう話をしたら、温泉シーンが嫌で、それを断る理由として生理を使っていると誤解されてしまったことがあります。長めのトーク番組時も、場の空気が変わってしまうと思うと、申し訳なくてトイレに行くタイミングを逃してしまうことも。例えばタバコを吸いにいくように、女性もトイレに気軽に行けたらいいなっていうのはありますね。

――今後どうしたら、より生理に対する理解が深まると思いますか?

まず、初潮を迎える前後に親や先生じゃなく、同世代で教えてくれる人がいたら良かったなって思います。年令が近ければ聞きやすいし、その世代ならではの悩みもシェアできると思うので。SNSを利用するのもいいかもしれない。

今、生理についてわからないことがある方は、自分ひとりで悩むんじゃなく、周りの親しい人に積極的に聞いてみるべき。勇気が必要かもしれないけれどみんな経験していることだからきっと親身になってくれるはず。いつか、“どんな保険に入ってる?”くらいの感覚で気軽に話せる話題になると、より暮らしやすくなりますよね。

――最後に、黒沢さんが生理について目を向けてみて、変わったことは?

周期を知ったことで単純に備えられるようになりましたし、暮らし方もすっきりスマートになってきたような気がします。今の10代20代の方は生理の話もオープンに話せるかもしれませんが、私はナプキンを隠していた世代ですから、少し前に話題になった『生理バッジ』なんかもってのほか。

だけど、時代も変わってだんだんと生理の話もタブーではなくなってきているなっていうのは肌で感じるので、生理やPMSで辛いときなんかは、強い女性がまるで憑依したかのように図々しくなったっていいと思えるように。男性も女性もイコールっていう風潮が強くなってきたし、今は芸人もつっこみで頭を叩かない時代ですしね。まあ、男性芸人から見たらきっと、“女子=いつもイライラしてる”なんて思っているかもしれませんね。私個人の意見ですけど……(笑)。

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