Chloé(クロエ)2023年春夏コレクションの一環として「バーティカル・プロジェクト」を発表。製品の製造工程をはじめ、所有者番号付きの製品保証書、お手入れ・修理方法などを確認することができる。
クロエが2023年春夏コレクション一環として「バーティカル・プロジェクト」を発表。この取り組みには、①製造工程を追跡可能な仕組みの確保、②クロエの商品であることの証明、③ケア&リペアの円滑な進行、という主に3つの目的がある。具体的には、スマートフォンで商品のラベルをスキャンすると、所有者番号付きの製品保証書、お手入れ・修理方法などを確認することができるという内容だ。
製造工程を追跡可能な仕組みの確保では、例えば、アイテムに使用されているリネン、シルク、ウール、レザーは、すべて追跡可能な素材だ。低環境負荷素材と言われているリネンは、ノルマンディー地方にて環境負荷の少ない方法で栽培され、同じフランス国内で紡ぎ、撚られていることなど、ひとつひとつの製造情報が確認可能。また、ケア&リペアの円滑な進行においては、お手入れ・修理方法などの確認に加え、中古品を扱う世界的なオンラインマーケットプレイスであるVestiaire Collective(ヴェスティエール・コレクティブ)で簡単にリセールを行なうことができる。なんと顧客は販売完了を待つことなく代金を受け取れる。
これらはあくまで取り組みのファーストステップ。最終的な目的は、消費者が十分な情報を得た上で持続可能な購入を選択できるようにすることだ。クロエは2025年までにはすべての製品にデジタルIDを導入予定で、これらの施策をオープンソースとして共有していくのだそう。この取り組みが業界全体で広く採用されるきっかけとなることを期待したい。
クロエ カスタマーリレーションズ
http://www.chloe.com/
03-4335-1750
text:Sana Tajika