岩手県盛岡市を拠点に全国で事業を展開する福祉実験カンパニー、ヘラルボニーと、宮城県気仙沼市を拠点にする手編みニットのブランド、気仙沼ニッティングがコラボレーションを実現。ヘラルボニーが声をかけた作家と気仙沼ニッティングの編み手の出会いから、カラフルなセーターとミトンが誕生した。
「異彩を、放て。」をミッションに掲げる福祉実験カンパニー、ヘラルボニーと、宮城県気仙沼市を拠点に、地元の編み手たちが一着ずつ丁寧に手編みで編んだセーターやカーディガンなどを展開するブランド、気仙沼ニッティングがコラボレーションを実現。刺繍作家の河合由美子(やまなみ工房)、絵画作品を手がける伊賀敢男留と、気仙沼ニッティングの編み手によって、魅力溢れるセーターとミトンが出来上がった。
本コラボレーションは2023年3月、気仙沼ニッティングの代表である御手洗瑞子が、主に知的障害のある作家のアート作品を世に送り出しているヘラルボニーのコンセプトに共感、声をかけたことがきっかけでスタート。ヘラルボニーの代表を務める松田崇弥・文登も、2011年の東日本大震災後、はたらく人が誇りを持てる仕事をつくり、地域に根ざした産業を育てていこうとスタートした気仙沼ニッティングのあり方に共感したことから、ぜひ一緒になにかやってみたいねと話しつつ、作家の作品と編み手の商品を紹介し合ったという。
今回出来上がったセーターは、3種類の羊毛をブレンドしたオリジナルの毛糸を使い、みわさん(Miwa T)によって編まれた気仙沼ニッティングのシリーズ「Me」に、河合による「まる」をモチーフにした刺繍を施したもの。河合の他の作品同様、何層にも円を描き縫い重ねることで山のように隆起した大小5つの「まる」がセーターの前面を彩っている。こちらは1点ものにつき、現在、ヘラルボニーの応募フォームでは2024年3月30日(土)17:00までの期間で抽選応募を受付中。抽選結果は4月1日(月)に発表される予定だ。
一方のミトンは、伊賀のミトンの絵をもとに、編み手の伊藤紀子(のりこさん/Noriko I)が図面を起こし、何色もの毛系を使って編んだもの。細かい柄まで原画に忠実に再現されている。こちらは気仙沼ニッティングの予約注文フォームで予約受付中だ。編み上がり次第の配送となるため、注文後は気長に待ってほしい。