循環性と持続可能性を目指す、Prada Re-Nylon（プラダ リナイロン）コレクションより、2024年広告キャンペーンが発表された。
プラダ リナイロンプロジェクトは、半世紀以上にわたる合成繊維製造の専門技術を誇るイタリアの織編用糸メーカー、アクアフィル社とのパートナーシップにより誕生。プラダの伝統を踏襲しながら持続可能な社会を目指すべく、すべてのバージンナイロン製品を再生ナイロンに切り替え、現代ファッションへアプローチしている取り組みだ。
2024年Prada Re-Nylonコレクション広告キャンペーンを飾るエマ・ワトソン
Photography by Willy Vanderperre
ナイロンは、70年代末からプラダを代表する素材であり、デザイン理念の核にある改革主義の象徴だ。メゾンの創業者の孫であるミウッチャ・ プラダが、プラダのアイテムにラフな印象を持つナイロンを取り入れた行為は、ラグジュアリーに対する当時の考え方を一新するものであった。こうしたプラダの改革が、現代で広く認められるラグジュアリーの一部としてのナイロンの地位を確立させた。
21世紀はラグジュアリーの考え方が再び変化し、環境への配慮が重要に。プラダではアイコンであるナイロンに、素材の品質を損なうことなく何度もリサイクルできる再生ナイロン糸、ECONYL®（エコニール®）を採用。エコニール®は、漁網など海から集められたプラスチック廃棄物や埋め立てられた廃棄物を再利用し、浄化して作られた再生ナイロンのこと。新たに同じプラスチックを作るための解重合と再重合といった複雑なプロセスにより、循環的な方法で生産されている。また、この工程からインスピレーションを受け、積極的に保護に取り組むべき環境“海”を背景とした2024年広告キャンペーンを発表。新作コレクションを纏った俳優のエマ・ワトソンと、ベネディクト・カンバーバッチがキャンペーンを飾った。
2024年Prada Re-Nylonコレクション広告キャンペーンを飾るベネディクト・カンバーバッチ
Photography by Willy Vanderperre
サステイナビリティを中核に据える本コレクションは、革新的な精神と責任ある行動といったプラダのアイデンティティの根本にある二元性を象徴している。メンズ、レディースのウェア、バッグ、シューズ、アクセサリーと豊富なラインナップが揃う。また、プラダ・グループとユネスコの政府間海洋学委員会が2019年に立ち上げ、協働で進行している教育プログラムSEA BEYOND（シー ビヨンド）を支援するため、プラダ リナイロンコレクションの販売収益の1%が2023年7月より寄付されている。シー ビヨンドは、サステイナビリティと海洋リテラシーの原理・原則に対する世界中の人々の意識を高め、世界各地の若い世代に教育の機会を提供しているプロジェクトだ。
身近なファッションからサステイナブルなアイテムを取り入れることで、持続可能な未来づくりに貢献していきたい。
プラダ クライアントサービス
https://www.pradagroup.com/ja/sustainability/environment-csr/prada-re-nylon.html
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