今季はこれまで以上にファッションモードと融合したルックが数多く登場。マニッシュなシャツやジャケット、フレッシュなキャミソールなど、それぞれのアイテムが持つ魅力を生かしながら、しっかりと一着のウェディングドレスとして存在感を放っていたニュールックに、目の肥えたディレクターたちも胸をときめかせた。自由なクリエイションの数々をチェックして。
1.【CAROLINA HERRERA】ブランドのアイコン・白シャツをレディに昇華
一見メンズ色の強い白シャツを、パールボタン、リボン仕立てのカフスと甘めのディテールを加えることで、華やかな柄スカートに似合うデザインへとシフト。「得意の白シャツを用いた”キャロリーナ・ヘレラ”の一着は、今シーズン心を撃ち抜かれたルックのひとつ。刺しゅうとプリントを組み合わせたスカートの柄にもこだわりが感じられます」。(ノバレーゼ 城 昌子さん)
2.【VIKTOR&ROLF MARIAGE】花嫁に捧げる進化形ジャンプスーツ
最高にクールなパンツドレスは「ヴィクター&ロルフ マリアージュ」から。センタープレスの利いたストレートパンツと背中に飾られたフェミニンなリボン、この甘辛ミックスがたまらない。「昨年いくつかのブランドが発表していたジャンプスーツスタイルが、今季はメインストリームに登場。ブライダルならではのジャンプスーツのアレンジに惹かれました」。(ザ・トリート・ドレッシング 山城葉子さん)
3.【DANIELLE FRANKEL】ピークドラペルのセンシュアルな取り入れ方
“プレタポルテのトレンドを余すことなくブライダルシーンに注ぎたい”。デザイナーのモットーが色濃く反映された「ダニエル・フランケル」の一着。大胆なロングジャケットのデザインをシンプルに表現することで鮮烈な記憶を残す。「シャープなピークドラペルに芯の強さを宿し、ツヤ感のある柔らかなマテリアルで女性らしさを表現するデザインに心を奪われました」。(ミラー ミラー 野上ゆう子さん)
4.【MONIQUE LHUILLIER】シルエット美に隠されたディテールの妙
アメリカを代表するドレスブランド「モニーク・ルイリエ」が、今季もエレガントとモードを見事に共存させたルックを披露。限りなく露出を控えた優美なスレンダーラインに、ファッションへの愛が惜しみなく凝縮されている。「カジュアルなボトルネックに、クラシックな要素を兼ね備えたハイスリーブ。多彩なエッセンスをミックスしているのに圧倒的な品の良さはさすが」。(ライターI)
5.【GRACY ACCAD】涼し気でエフォートレスなキャミソールドレス
ブライダルシーンでも人気のキャミソールドレスに注目。ヘルシーな魅力を宿すトップスは極々シンプルに、スカートにはスパンコールを飾って繊細なきらめきを。「花嫁が身に纏って初めて完成する、どこか余白のあるキャミソールデザインがスタイリング欲を掻き立てます。ガーデンやシーサイドにも映えるドレスです」。(エディターS)