コロナショックを経て、新たな日常を模索している今。経験と知恵をもつウェディングプランナー4名にこれからの結婚式について緊急取材! とまどいが募る多くのプレ花嫁に向けて、新しいウェディングの形や今だからこそできる花嫁支度を紹介。現状をポジティブにとらえて、新しい一歩をここから始めよう!
【New topic.01 新スタンダードは少人数のリミテッドパーティ】
新居に招待するホームパーティ形式の結婚式
ブライダル業界も転換期を迎えている今、ニュースタンダードのひとつになると期待される少人数のウェディングスタイル。例えば毎週末、コミュニティー別に新居へ招待するなど、自宅で行うアットホームな形式も目を向けたいスタイルだ。「回数を分けて人数を限定することで、ゲストの趣向に沿った花や料理でおもてなしできるのも魅力のひとつ。シェフが新居に伺って料理をふるまい、テーブルセットや装飾を本格的に行うプランも進行中です」(ウェディングパーティ&イベントディレクター NAGANO MAKIさん)。そのほか自宅で家族だけで行う結婚式や、写真館での記念撮影など昔ながらのスタイルも注目だとか。
親しい友人だけを呼ぶランチウェディング形式
しばらく大人数を招待するのは……と思っているカップルに提案したい、ランチタイムに友人を集う気軽なウェディングプラン。プログラムの中にフォトセッションを盛り込むなど、結婚式ならではのコンテンツも取り入れて、花嫁気分もしっかり堪能して。「今後多様化するウェディングの中で、このような人との繋がりを大切にした、アットホームなスタイルがよりフィーチャーされると感じています」(WEDDING CIRCUS 山田まどかさん)
【New topic.02 みんなに祝福してもらえるオンライン婚が加速】
オンラインでのウェディングプランも続々とリリース中。“結婚式を諦めない”というメッセージを掲げ、2020年5月から「HAKU wedding online」というニュータイプのサービスをスタートしたHAKU。式当日のプログラムはZoomなどのアプリを用いてオンラインで完結できる流れだが、離れていても一体感を感じられる様々な演出を用意。「例えば、ゲストの自宅にケータリングを届けて“いただきます”の合図で一緒に同じ料理を味わったり、お揃いの蝶ネクタイやリストブーケを送る、ふたりからの手紙を一斉に読むなど。新たな可能性にあふれた、結婚式のニュースタイルです!」(HAKU 廣瀬祐子さん)
HAKU wedding online
https://weddingonline.haku-cb.com/l
【New topic.03 フォトウェディングの多様化が止まらない!】
シチュエーションや衣装にこだわったフォトウェディングが、今またフォーカスされている。東京・渋谷の「HOTEL EMANON」や横浜の「THE BEACH」の会場プロデュースを手掛けるWEDDING CIRCUSでは、フォトウェディングサービス「LOVE FRAMES」を昨年秋スタート。「ファッションシューティング気分で行えるスタジオ撮影や、移動車をブライズルームにして都内を巡るプラン、リゾートに繰り出すスタイルなど、さまざまなプランを展開中。これからは型にはまらない、よりパーソナルで記憶に残る写真を叶えてほしいです」(WEDDING CIRCUS 山田まどかさん)
LOVE FRAMES
https://loveframes.jp/
【New topic.04 開放的な屋外ウェディングの人気が過熱】
ソーシャルディスタンスという新たな価値観の中で、ビーチやガーデンなど広々とした屋外で行うウェディングが一層注目される予感。これから会場を選ぶふたりは、演出の自由度も高いオープンエアな空間にぜひ視野を広げてみて。「テントを張ってゲストやお子様が自由に遊べるグランピングエリアを設けたり、太陽の下でアイスに好きなだけトッピングをアレンジできるビュッフェコンテンツなど、今後は屋外ならではの演出をさらに充実させていきたいです」(WEDDING CIRCUS 山田まどかさん)
【New topic.05 結婚報告のカードを送ろう】
結婚式は少し時間を置いてからというふたりも、まずはカードを送って結婚報告をしてみては? 必ず記入したいのが、ふたりの名前(漢字・読み仮名)と入籍日(or入籍予定日)。このタイミングで送付リストなどを作成しておけば、招待状を送る時にも役に立つはず。
「パートナーの簡単なプロフィール紹介も入れると、より親近感が湧いてオリジナリティある仕上がりに」(テイクアンドギヴ・ニーズ 松倉みなほさん)
「カードをオリジナルで作成するなら、“Canva”という無料アプリがおすすめ。豊富なデザインテンプレートから選べて、ディテールまでこだわりたい花嫁にもぴったりです」(ウェディングパーティ&イベントディレクター NAGANO MAKIさん)
【New topic.06 BGMはおうち時間でプレイリスト作成を】
ステイホーム中にこだわってみたいのが、BGM選び。通常の式で曲が必要になってくるのは、入場・乾杯・ふたりの共同作業・中座・お色直し入場・新婦手紙・退場の7シーン。まずはこのポイントとなるシーンの曲をセレクトして全体のイメージを構築するところから始めよう。
「退場は未来に向けて明るめの楽曲にするなど、シーンの雰囲気に合わせて選ぶのが大切」(HAKU 廣瀬祐子さん)
「ゲスト層に沿った曲を選ぶのも大事ですが、音楽はふたりの好みが分かれるケースも多々。互いにピックアップした曲を聴き合ってじっくり選んで」(テイクアンドギヴ・ニーズ 松倉みなほさん)
「CM、映画、ドラマなどに使われている楽曲はキャッチーである反面、イメージが引っ張られがちなので要注意」(ウェディングパーティ&イベントディレクター NAGANO MAKIさん)
「結婚式のテーマが決まっているなら、曲目もそれに合ったものに統一を。カントリーテイスト、西海岸のビーチカルチャー風など、空間装飾ともリンクするBGMはゲストの記憶にも色濃く刻まれます」(WEDDING CIRCUS 山田まどかさん)
【New topic.07 大掛かりなDIYにトライしてみる】
空間を彩るダイナミックなフォトデコレーション
式準備に時間を掛けられる今は、会場の雰囲気を左右する大物にトライするチャンス。おすすめは想い出も振り返られるフォトデコレーション。会場のイメージに合わせて写真をモノクロやセピアに統一すればこなれ感も。「高砂のデコレーションに用いたり、ゲスト卓にずらっと飾るなど、幸せを伝える写真を大胆に飾って」(WEDDING CIRCUS 山田まどかさん)
感動的な挙式が叶うアイルランナーに挑戦
時間と手間をかけた分だけ、よりメモリアルな誓いを演出できるアイルランナー。セレモニーシーンからふたりらしさを伝えたいカップルにもレコメンドしたいDIYアイテム。「手作りのアイルランナーを見ながら、新婦とお父様が一歩ずつ歩かれる挙式は心にぐっとくるものがあります。生地はしわにならない厚手のものをチョイスするのがポイント」(HAKU 廣瀬祐子さん)
【New topic.08 ブライダルアイテムをオーダーするチャンス】
式準備の期間が延びたのをある種言い訳にして、シューズやランジェリー、ジュエリーなどをオーダーする絶好のチャンス。手元に届くまでの時間も忘れられない想い出に。「オーダーメイドしたシューズはドレスの裾からちらっと見せるなど、フォトシューティングでも活躍してくれます」(テイクアンドギヴ・ニーズ 松倉みなほさん)
モード花嫁の理想を形にする、厳選ブランドのオーダーメイドサービスを早速チェックして!
贅沢なフルカスタマイズで叶えるマイベストシューズ
シューズの色やヒールの高さだけでなく、アッパー素材や装飾パーツも自由に選べる、セルジオ ロッシの「メイド・トゥ・オーダーコレクション」。インソールには結婚式の日付やイニシャルを印字することも可能。花嫁に幸運をもたらすといわれるサムシングブルーに紐づくアウトソールのブルーストーンも女性心をくすぐる。
シューズ 各¥164,000(カスタマイズ価格)/セルジオ ロッシ カスタマーサービス 0570-016-600(セルジオ ロッシ)
イタリアの熟練職人にオーダーする至福の体験
オーダーから5~7週間後に、ラグジュアリーなベルベットのボックスに入れて届けられるジミー チュウの「メイド・トゥ・オーダー」。シューズは26種類のデザインから選べ、13種類の素材と約80種類の色からベストな組み合わせをチョイス。中でも上品なポインテッド・トゥ・パンプスの「LOVE」は、足をしっかりホールドする深めのトゥや計算されたシンプルなフォルムが、アルチザンのサボォアフェールを雄弁に物語ってくれる。
「LOVE」シューズ¥98,000~(カスタマイズ価格 ※2020年5月時点で納品日は変更の可能性あり)/ジミー チュウ 0120-013-700
【New topic.09 ステイホームでギフトを試す】
自宅でお取り寄せを楽しんでいる人も多い中、その延長で引出物や引菓子の候補を試してみるのもグッドアイデア。実際に肌触りや使用感、味を吟味したアイテムを、自信を持って大切な人に贈りたい。「料理好きのゲストが参列されるなら、調味料やスイーツを取り寄せたり、自宅でのリラックス感を高めてくれるアロマミストなども試してほしいです」(テイクアンドギヴ・ニーズ 松倉みなほさん)
そのほか、今注目の観点「サステイナブル」「おうち時間を楽しむ」をテーマにギフトをレコメンド!
世界が困難に立ち向かう今、ウェディングで社会貢献
環境・人にやさしいアイテムを発信する、スタイリスト石井なお子さんが手掛けるブランド「THINKS」。使用後はティッシュケースとして活用できる箱の中には、体調に合わせて選べるオーガニックなドライフルーツ&ナッツとフェアトレードのコーヒーをセット。プチギフトにちょうどいい単品売りも展開。
オーガニックミックス ギフトボックスB(ドライフルーツ&ナッツ4種、ドリップパックコーヒー2個)¥3,000/THINKS http://thinksthinks.shop-pro.jp/
生活を豊かにする、本当に使い勝手の良いものを贈る
心地いいおうち時間を叶えてくれるアイテムが重宝されるこの頃。おすすめしたいのは、毎日使うタオルと皿のギフトセット。タオルは名産地・今治で最も歴史のあるメーカー「藤高(フジタカ)」発。ちょうどよいクラフト感が魅力の磁器作家・イイホシユミコさんのプレートを添えて、“シンプルで使いやすい”を堪能できるアイテムを届けたい。
HOUSE TOWEL FT×イイホシユミコ オーバルプレートセット(タオル1枚<W34×H80cm>、プレート1枚<W18×D11.5×H3cm>)¥3,800/藤高タオル 銀座 03-6278-8852
【New topic.10 オンラインレッスンで花の知識を高める】
花は会場の雰囲気を左右する重要なエッセンス。自宅に居ながら知識のインプットに励んでみては。少人数やマンツーマンでのオンラインレッスンを開講しているTSUTAYA DESIGNのほか、テイクアンドギヴ・ニーズが2020年5月31日(日)、インスタライブにてフラワーコーディネーターが登場するコンテンツを配信予定。
「センスのよいフラワーデザインに触れることで、花嫁の感性を育んでくれます」(ウェディングパーティ&イベントディレクター NAGANO MAKIさん)
「2020年4月から花嫁に役立つ情報をインスタライブで定期配信しています。毎回ブライダルのプロフェッショナルが小さな疑問にもどんどん答えます」(テイクアンドギヴ・ニーズ 松倉みなほさん)
<TSUTAYA DESIGN オンラインレッスン>
レッスン内容はウェディングブーケや装花のアレンジ方法など、リクエストに応じて柔軟に対応。
・グループレッスン(3~6名、2時間制)¥10,000/1名(※花材の送料別途)
・プライベートレッスン(1.5時間制)¥30,000(※花材の送料別途。デザイン相談後に後日花材を送付して実施)
TSUTAYA DESIGN
https://www.tsutayadesign.com/
Special thanks・・・
ウェディングパーティ&イベントディレクター NAGANO MAKIさん
インテリアコーディネーターとして活躍後、ウェディングプランナーに転身。ハワイ在住でハワイと日本での結婚式を手掛ける。「今後はゲストの少人数化が進む予感。よりおもてなしが個人に伝わる、温かなスタイルが広がりそうです」
https://www.naganomaki.com/ ※問い合わせは上記URL内のコンタクトフォームへ
WEDDING CIRCUS 山田まどかさん
テイクアンドギヴ・ニーズ 松倉みなほさん
HAKU 廣瀬祐子さん
text:Aya Isobe