01/トラッドスタイルに似合う端正なミニマルリング
ユナイテッドアローズ ウィメンズバイヤー 大村祥子さん(@s_oomura)
トラッドなムードを取り入れたファッションが好みというバイヤーの大村さん。この日は、ジレを主役に、爽やかなチェックのマキシスカートをコーディネート。「イエローのサンダルで軽やかさを出しています。手元は、ヴィンテージのシルバーバングルや、ほぼ毎日つけているミーアンドローのシグネットリングをセレクト。重厚感があり、モダンな印象のアクセサリーを選ぶことが多いです」。
ニーシングらしい表面のツヤ消しも美しい。奥のエメラルドのリングは、最近義父と義母から引き継いだもの。こちらは普段使いせず、大切に持っていたい一本だそう
そんな彼女がマリッジリングに選んだのが、ソリッドでミニマルデザインのニーシングのアイテム(左)。
「ドラマのようなプロポーズや高額なリングを贈り合うスタイルは私たち夫婦の好みではなくて。エンゲージメントリングについては話題にもなりませんでした(笑)。その代わり、マリッジリングは自分たちらしいものにしようと、伝統的な鍛造製法などモノづくりの姿勢にも惹かれたニーシングを選びました」。
そぎ落とされたモダンデザインに加え、豊富なカラーバリエーションやリング幅まで選べるのも決め手だったとか。「夫はグリーンがかったスプリンググリーンをセレクト。私はベーシックなクラシックイエローと、絶妙な色味を選べるのも魅力でした」。
「優しい色味のゴールドは、NY発のファウンドレイなどヴィンテージライクなエナメルのリングやシルバーのアイテムとも相性よく、ルール無用でコーディネートできるのも気に入っています」。
毎日身に着けるマリッジリングの裏面には、パートナーが描いた“お互いの名前を叫び合う顔”のゆるい絵が刻印されているそう。「ちょうど手書きのグラフィックを彫ってもらえる期間だったんです。吹き出しの中にふたりの名前が刻まれていて、その両脇に横顔のイラストが配してある愛らしいデザインです」。見た目はシンプルながら、ふたりの思いとストーリーがこもったリングは、ゴールドの経年変化とともに一緒に楽しんでいけそう。
02/多彩なレイヤードを楽しむリングラバー
ハルミ ショールーム PRディレクター 春海 茜さん(@harumiakane)
常に10本以上を重ね付けするというリングラバーの春海さん。レイヤードの基本となるウェディングリングは、10数年前の結婚当時ずっと憧れていたノグチでオーダーしたそう。「他のリングと馴染みやすく、細身で主張しすぎないデザインに。エンゲージメントリングも夫から誕生日にもらったノグチの流線型のハーフダイヤ入りリングです」。
薬指は常時、マリッジリング、独立祝いに知人から贈られたというシャネルのリングを2本、エンゲージメントリングの計4本レイヤードをしているそう。「中指は祖母から受け継いだゴールドリングに、オーの“funny”と“mommy”などのリングの重ね付けが定番。人差し指はメリハリをつけて大振りなものを1点だけ着けることが多いですね」。
今シーズンは俄然Y2Kが気分、と語る春海さんは、リブ ノブヒコのクロシェトップをクロップド丈のTシャツに重ね、さりげなく大人の肌見せを。目を引くブルーのパンツで初夏らしくコーディネートした。「手元のレイヤードスタイルはいつもと変わらずですが、この日は人差し指に、オーでオーダーしたリングを。実はこれ、息子が今はなき遊園地・としまえんの宝石発掘ゲームで集めてくれた石をセットしたものなんです。リングの内側にも“としまえん”と刻印してもらったんですよ(笑)」。
ほんのりマットな質感も、カラーストーンやシルバーとも馴染みがいい
ファッションを楽しむ上でもベースとなっているという、ノグチのウェディングリング。「マリッジリング(上)は、通常内側に入れる刻印をサイドに入れています。結婚した年、夫から誕生日にプレゼントしてもらった流線型リング(下)を急遽エンゲージメントリングにして、毎日どちらも愛用しています」。
楽しい人柄にファンも多い春海さん。リング選びにも彼女らしいエピソードが。「20代の私にとって、ノグチは憧れでした。結婚相手が決まったとき、『ついに買える!』と先走って、デザイナーさんにアポイントを入れてしまったんです。いざ彼に伝えると『え? 結婚はするつもりだけど、まだ両親にも話していないし……。アポイント入れたなら結婚指輪つくる流れだよね?』と驚かれてしまって。結果的に、それがきっかけで念願叶って25歳で結婚(笑)。私らしいエピソードも含めて気に入っています」。
03/サロンワークにも使えるスキンジュエリー
SENSE OF HUMOUR スタイリスト/ヘア&メイクアップアーティスト ヒラガフミコさん(@fumiko__hiraga)
美容師、そしてヘア&メイクアップアーティストとして活躍するヒラガさん。今の空気感をナチュラルかつモードに落とし込んだスタイルが人気で、自身も70年代のムードを感じるファッションを楽しんでいる。
「サロンワークは冷えるので、ヴィンテージのサマーニットカーディガンに、フレアデニムを合わせてヒッピーなスタイルに。グリーンのコンバースもポイントです」。
手元は、足元とグリーンをリンクさせた日本発テラのデザインリングと、薬指に光るのはアーカーのマリッジリング。
パートナーは、19歳のころから同じサロンに勤める同業者というヒラガさん。共通の師匠が身に着けているリングに憧れ同じアーカーでオーダーしたのだとか。「当時の師匠からは『俺より先に結婚するなよ』ってよく言われていたんです。そんな師匠の薬指にある日突然リングが! それが細いシンプルなゴールドで、すごくかっこよく見えたんです。翌年、同じものを作って無事結婚。師匠との約束から15年たっていましたね(笑)」。
アーカーのマリッジリング(左)。細身ながら、裏側にはダイヤモンドが埋め込まれ、日付が刻印されているそう。
リングは、注文してから工房で職人さんが作ってくれるため、日程がギリギリ過ぎて結婚式に間に合わないかも!というドタバタ劇も、いい思い出なのだとか。「リングの内側にはダイヤモンドが埋め込まれているのもお気に入り。普段はサロンワークが多いため、マリッジリングのみ身に着けていることが多いです」。リングがシンプルな分、マニキュアを点で塗って楽しむなどネイルで遊んでいるそう。
text : Rie Murata