2023.04.21

【母の日ギフト】注目の花屋発、人気フローリストが提案する最旬ブーケ

“ありがとう”、“大好き”、“頑張れ”。花はいつだって、言葉よりも雄弁に想いを届けてくれる。そんな花を用いて独自のスタイルを発信するフローリスト5人が、旬のムードを乗せた「母の日ブーケ」を製作。それぞれのセンスを生かした装花デザイン・ディスプレイもあわせて紹介するので、ウェディング装飾のヒントにも!

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【VOICE】花の“声”に耳を澄ませ、季節の旬を届ける

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ブーケ¥6,600 ※母の日のオーダー受付:5月5日(金・祝)まで(予約数に達し次第、受付終了)

東京・外苑前という都心に位置しながら、静寂な時間が流れ、穏やかに花と対峙できる「VOICE(ボイス)」。“こえを聴き、こえを届ける”をコンセプトに同店舗を手掛ける香内 斉さんが提案する母の日のブーケは、フレッシュさを伝える鮮やかなカラーパレットが特徴的だ。

VOICE 香内 斉さん:「今回選んだのは、ダリア、コチョウラン、ガーベラ、アルストロメリアなど。基本的に母の日のブーケはお任せで作らせてもらっていて、市場に並んでいる花を自分の目でしっかり確かめて、その日、その時の新鮮な季節の花を厳選しています」。

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巧みな色使いとリズミカルな高低差で、ウェディング会場にモダンな彩りを宿す香内さんのアレンジ

———店頭でのコミュニケーション、ブーケ製作の傍ら、ウェディングやイベントの装花も数多く担当。印象的な色選びと躍動感ある花のバランスが魅力の香内さんが、空間を花で飾るときのルールとは。

VOICE 香内 斉さん:「まず考えるのが、空間に対しての花のボリューム感。花だけが主張しすぎてはいけないですよね。ウェディングでは、レストラン、美術館、古民家などでの装花を手掛けることが多いので、その場所が持つイメージに馴染むことも常に考えています」。

ギャラリー併設の店内では、家具や陶芸、絵画、写真などジャンルの垣根を超えたさまざまな展示を随時開催中。日々自然と人が集まるショップに訪れて、香内さんが届ける旬な花々と出合ってみては。

香内 斉さんプロフィール画像
VOICE香内 斉さん

2017年に「VOICE」をオープン。花の生産者とも直接関わることで、彼らの“声”を花と共に届けることをポリシーにしている。

住所:東京都渋谷区神宮前3-7-11 JINGUMAE HOUSE 1F
営業時間:不定休(インスタグラムにて随時お知らせ)
配送:国内全エリア対応(北海道・沖縄・九州・離島の一部地域を除く)。配送日から7日前まで受付可能

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【chibi】“母の日”のイメージに囚われない自由な花束

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ブーケ¥8,800 ※母の日のオーダー受付:5月4日(木・祝)まで

目の肥えたブランドディレクターや業界人も、その独自のセンスに多大なる信頼を寄せる「chibi(チビ)」の芳賀規良さん。東京・祐天寺のショップには生産者との密な繋がりから、グズマニア、ブルニア・アルビフローラ(上記写真の母の日のブーケで使用)などをはじめとする、個性的な花々が顔を並べる。

chibi 芳賀規良さん:「店頭には優しいナチュラルな花というより、一本で絵になる花を揃えています。脇役より“主役”になる花です。母の日のブーケは一般的にはやわらかな色合いのイメージがありますが、こういう赤を主役にしたアレンジも新鮮かなと」。

花それぞれが持つ個性を生かしながら、エッジの効いたルックスに落とし込む。このアレンジ力こそ、多くの目利きを虜にする理由のひとつだ。

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「TODAYFUL」代官山店の装花。潔い花材選びと大胆なフォルムは芳賀さんならでは

———枝ものを使ったダイナミックな装飾にも定評がある芳賀さん。大胆な店舗ディスプレーの数々は、基本お任せでのオーダーから生まれるそう。

chibi 芳賀規良さん:「指定があるのは花を飾る場所だけ。あとはどのブランドでも自由にやらせてもらっています。ブランドが持つ空気感を汲み取りながら、その時の季節を意識してテーマを考えていくイメージです」。

アパレルの展示会の装花や、個人宅への活けこみ、雑誌でのフラワーアレンジの提案など多岐に渡り活躍する芳賀さん。そのユニークなスタイルから、今の旬なムードを感じたい。

芳賀規良さんプロフィール画像
chibi芳賀規良さん

駒沢通り沿いにある「chibi」のオーナー。季節の花とダイナミックな植物が同居する店内には愛犬が顔を覗かせる、無類の動物好きの一面も。

住所:東京都目黒区中目黒5-1-18

TEL:03-5722-0528

営業時間:12:00〜19:00(定休:日曜&不定休)

配送:国内全エリア対応。配送日から10日前まで受付可能

【malta】日常に寄り添う、心が上を向くブーケを

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ブーケ¥8,800 ※母の日当日着のオーダー受付:4月30日(日)まで(予約数に達し次第、受付終了。当日以降の予約は5月末まで受付)

malta 布山 瞳さん:「ブーケの色はシックにまとめましたが、アリウム シュベルティやカラーなど1輪でも個性がある花を束ねました。受け取ったお母様がひとつの花瓶にそのまま飾ってもいいし、いくつかの花瓶に小分けにしても様になる。自由な飾り方を楽しめるブーケです」。

そう語るのは、東京・羽根木で「malta(マルタ)」を営む布山 瞳さん。魅力は自然の情景からイマジネーションを広げるという唯一無二のナチュラルな世界観。ブーケを製作する時はいつも、花を手にしたその後のライフスタイルにも思いを馳せるそう。

malta 布山 瞳さん:「ご自宅用ならどこにどんな風に飾りたいか? 花瓶のサイズやインテリアの雰囲気などを伺います。ギフトなら贈る方の人柄やファッション、普段の持ち物の印象などもヒントにしますね」。

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「HOTEL EMANON」でのウェディング装花。スタイリッシュな会場に自然の柔らかな空気感をプラス
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コーヒーショップで働く新郎新婦の結婚式では、コーヒーのアイテムを散りばめて

———鎌倉の「古我邸」、「葉山ホテル音羽ノ森 別邸」、「日比谷パレス」など、ブライダル装花を担うフローリストとしても活躍する布山さん。会場装花へのこだわりを尋ねると、そこにも新郎新婦への温かな想いが。

malta 布山 瞳さん:「空間との調和や季節感はもちろん大切ですが、結婚式ではおふたりの人となりが表れるフラワーアレンジメントを目指しています。スターバックスにお勤めの新郎新婦の式ではコーヒーに関連するアイテムを加えたり、お好きなブランドのテキスタイルを装飾のヒントにすることも。装花が独り歩きせず、調和して引き立て役になるのが理想のバランスです」。

すべてのアレンジに愛を持って、店を訪ねるひとりひとりの感性に寄り添う布山さん。大切な人へのとっておきのブーケこそ、ぜひリクエストしたい。

布山 瞳さんプロフィール画像
malta布山 瞳さん

パリスタイルのフラワーアレンジメントを学んだのち、2010年に独立し「malta」を設立。2017年に羽根木の店舗をオープン。“花と緑のある暮らし”を提案する。

住所:東京都世田谷区羽根木1-21-27 亀甲新♯ろ 59

TEL:03-6265-8966

営業時間:13:00~18:00(定休:月曜&火曜)

配送:国内全エリア対応(沖縄・東京から3日以上かかる離島や地域を除く)。配送日から5日前まで受付可能

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【(e)vol】選び、組み合わせる花にセンスが宿る

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ブーケ¥9,900 ※母の日当日着のオーダー受付:5月4日(木・祝)まで

“それは絵を描く、子どものように”。ショップのコンセプトからも多様性を重んじる自由なスタイルがにじみ出る「(e)vol(イーボル)」。2014年に設立後、2020年には東京・目黒に実店舗も構えたオーナーの福田茉利世さん。母の日のブーケというテーマにも、新鮮なスタイルを提案してくれた。

(e)vol 福田茉利世さん:「花は紫のビビッドな斑点が特徴のコチョウランに、ダークな色合いのカラー、それと母の日ならではのカーネーションを使いました。定番の花を入れつつ、そこに個性的な花を組み合わせることで、仕上がりはモードな印象に」。

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カラースパイスと動きのある配置バランスで魅了した「la belle Etude」のディスプレー装花
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「77circa」での空間装飾。インパクトある鮮やかなリースで印象を一新

———フローリストとして幅広く活動する福田さんは、イベントの空間装飾や撮影スタイリングのほか、アパレルブランドの店舗にも装花でモダンなエッセンスを加える。

(e)vol 福田茉利世さん:「モットーはあくまで花が生き生きと見えること。花が持つ生命力や躍動感を大事に、アレンジを手掛けています。またコロナ以降は実店舗での活動だけでなく、オンライン販売も拡充。花や植物もネットで服を買うのと同じような感覚で、もっと身近なものとして楽しんでくれたら何よりです」。

オンラインショップでは以前からニーズのあったフラワーベースや鉢カバーも展開。気分を変えたいとき、花からパワーをもらいたいときは気軽にチェックして。

福田茉利世さんプロフィール画像
(e)vol福田茉利世さん

ブーケ、アレンジメントの製作のほか、コラボレーション商品や、花や植物を用いたインスタレーションも手掛ける。柔軟かつ創造的な視点が魅力。

住所:東京都目黒区下目黒4-10-29 1F

TEL:03-4288-8193

営業時間:11:00~20:00(定休:火曜&水曜)

配送:国内全エリア対応(沖縄・鹿児島は除く)。配送日から7日前まで受付可能

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【THE LITTLE SHOP OF FLOWERS】瑞々しい草花をひとつの“景色”として贈る

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フラワーアレンジ¥27,500~ ※母の日のオーダー受付:予約多数のため、5月中の状況に応じて随時受付

多くの人とカルチャーが交差する東京・原宿。その路地裏を進むと木々が生い茂る一軒の花屋「THE LITTLE SHOP OF FLOWERS(ザ リトル ショップ オブ フラワーズ)」が現れる。オーナーを務めるのは元々インテリア業とPR業を担っていた壱岐ゆかりさん。花の命を慈しむ壱岐さんの手から生まれる母の日の贈り物は、自然のもつエナジーが脈々と伝わってくる。

THE LITTLE SHOP OF FLOWERS 壱岐ゆかりさん:「花と緑の“景色”をお母様に贈る、をテーマにこのアレンジを作りました。花材はユリ、レースフラワー、スノーボールなど、和花と園芸種を程よくミックス。高低差を出して、華やかでありながら”粋”なお花の贈り物に」。

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自然の景色を切り取ったような、生き生きとした「ラルフ ローレン 銀座」での装花アレンジ
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花の端材を染料に、布を鮮やかに染め上げる壱岐さんのインスタレーション photo by HIROKO MATSUBARA

———“草花たちの一生を愛で、未来につなげていくことのできる花屋を目指して”。お店のコンセプトに揺るぎない想いを綴られている壱岐さんは、花々で空間を鮮やかに彩るだけでなく、花の端材を染料にして暮らしのギフトに落とし込む提案や、ボタニカルダイの布を用いたインスタレーションも手掛ける。

THE LITTLE SHOP OF FLOWERS 壱岐ゆかりさん:「空間をスタイリングするときは、あくまで花は引き立て役。その中で草花の魅力を最大限に活かすデザインを日々模索中。植物や花の活力を信じ、和花と園芸種それぞれの美しさを探究しながら、これからも提案していきたいです」。

壱岐ゆかりさんプロフィール画像
THE LITTLE SHOP OF FLOWERS壱岐ゆかりさん

2010年に現原宿店をスタートし、2019年に渋谷店をオープン。人の気持ちを花に“翻訳”する花屋として精力的に活動する。

住所:東京都渋谷区神宮前6-31-10

TEL:03-5778-3052

営業時間:9:00~17:00(定休:水曜&木曜)

配送:夏季以外は国内全エリア対応。配送日から4日前まで受付可能 ※母の日の前後は予約状況により制限あり

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