新時代の花嫁が選ぶのは、自分らしい物語が込められたステートメントリング。想いの詰まった誓いの証しがふたりの絆を永遠にする。昨年末に結婚したばかりの俳優、玄理がまとう愛の輝きを堪能して
※この特集中、以下の表記は略号になります。WG(ホワイトゴールド)、YG(イエローゴールド)、PG(ピンクゴールド)、Pt(プラチナ)、RG(ローズゴールド)
Cartier(カルティエ)
永遠のクラシックこそいま最も新しい愛の形
憧れのレッドボックスに秘められた愛の物語。フランス発祥のカルティエは、世界中の王族も愛用する格式高いジュエラー。人々を熱狂させたグレース・ケリーとレーニエ大公の婚約式で未来のモナコ妃に贈られたのも、カルティエが製作した10.48カラットのエメラルドカット・ダイヤモンドが輝くリングだった。1895年にプラチナの4つ爪セッティングを初めて製作して以来、婚約指輪のシンボルとなった「ソリテール 1895」。繊細な台座が際立たせるのは、ダイヤモンド本来のピュアな魅力。57面のファセットが、ブリリアントカットを燦々と輝かせる。マリッジには、メゾンを象徴するパンテール(豹)を彷彿とさせるフラットリンクのパヴェリングを。人さし指に輝く総ダイヤモンドの「トリニティ」もリュクスでモダンな遊びを添える。
Harry Winston(ハリー・ウィンストン)
完璧を極めた高貴なエメラルドカット
「キング・オブ・ダイヤモンド」と称される創始者ハリー・ウィンストン。ブランドのDNAでもある八角形のエメラルドカットは彼が最も好んだカッティング。石本来が持つ輝きを強烈に放つシンプルなシェイプは、ヨーロッパの王侯貴族たちが好んで婚約指輪に選んだことでも知られている。そんなエメラルドカット・ダイヤモンドを4個のラウンド・ブリリアントカットのサイドストーンが引き立てる、プラチナセッティングの「トリスト・リング」。重ねるウェディングリングには、ダイヤモンドの繊細なラインが交差するなめらかなデザインが好相性。流線形のラインがエンゲージメントリングにあしらわれたセンターストーンの輪郭に添い、輝きをより美しく引き立ててくれる。
CHANEL(シャネル)
可憐に咲き誇るカメリアの花に愛のメッセージを託して
完璧な美しさ、そして清らかさと長寿の象徴であるカメリア。ガブリエル・シャネルが恋人から最初に贈られたブーケにも使われていたカメリアは、彼女が最も愛した花であり、メゾンのアイコンにもなっている。上品に咲く花びらを彩るまばゆいダイヤモンド。ベストセラーである「カメリア コレクション」のエンゲージメントリングは、フラットな花びら形の台座がセンターダイヤモンドの輝きと大きさを強調するデザイン。メゾンのDNAでもあるキルティングをあしらった「ココ クラッシュ」がモダンなリズムを奏でる。ふっくらしたボリューム感と美しく刻まれたラインがモダンなオーラを放って。ガブリエル・シャネルのエスプリを宿した愛のメッセージは、インディペンデントな女性にこそふさわしい。
Tiffany & Co.(ティファニー)
ふたりの愛を祝福するOne & Onlyの輝き
1837年の誕生以来、世代を超えて愛されてきたアメリカを代表するジュエラー、ティファニー。個性あふれるブライドを目指すなら、最高水準のクオリティとクラフツマンシップを誇る唯一無二のイエローダイヤモンドはいかが? カラーダイヤモンドの比類なき美しさを最大限にアピールするのは、ビーズセッティングされた小さなダイヤモンド。2重にすることで、圧倒的な存在感を極めている。見る者の視線を奪うセンターストーンとは対照的に、繊細なシャンク部分が上品な女性らしさを演出する。澄み切った太陽の美しさをたたえる「ティファニー ソレスト」リングは、人生の節目をセレブレートするのにふさわしい、ブランドを代表する逸品。フラジャイルなラインを描くエタニティをマリッジとして重ね、永遠の輝きに愛を誓って。
玄理さんのウェディングリング物語
誕生石を使った世界に一つだけのピース
昨年末に結婚したばかりの玄理さん。一生に一度の大切なウェディングリングだからこそ、韓国でジュエリーブランドを手がけている自身のお母様にオーダーすることにした。
「母もとても喜んで張り切ってくれたので、こちらから特にリクエストはせずに、思いっきり自由にクリエーションしてもらいました。マリッジリングとしては珍しいと思うのですが、ダイヤモンドに加えて、お互いの誕生石であるターコイズとルビーを使っているんです。それぞれデザインが異なっていて、想像していたより、とても華やかなリングになりました」とほほえむ。
玄理さんのお母様が手がけるのは「with J」(Instagram: @casadij_official)。本国では俳優たちがレッドカーペットで身につけることもあるような、ラグジュアリーなブランドとして人気だ。「仕事柄、撮影現場でははずさないといけないため、毎日は身につけられず、休日に楽しんでいます。今回、“石言葉”というものを初めて知ったのですが、ターコイズの石言葉の一つが“旅のお守り”だったんです。私は旅行が大好きなので、不思議な縁を感じてうれしくなりました」。お母様の想いが詰まった世界で一つだけのウェディングリング。ポジティブな未来へ向かって歩み出したふたりを、誇らしげに輝かせる。
ひょんり●東京都生まれ 。2010年、俳優デビュー。2015年、高崎映画祭最優秀新進女優賞、2017年にソウル国際ドラマアワードにてアジアスタープライズを受賞。テレビドラマ「弁護士ソドム」(テレビ東京系列)に、若松まどか役で出演。
Van Cleef & Arpels(ヴァン クリーフ&アーペル)
自然を愛する花嫁らしく人生の春をセレブレート
愛の物語と深く寄り添うヴァン クリーフ&アーペルは、宝石細工職人のアルフレッド・ヴァン クリーフと宝石商の娘、エステル・アーペルとの結婚に始まる。1906年にパリ・ヴァンドーム広場にブティックを構えて以来、"自然"はメゾンの重要なインスピレーション源。刻々と変わりゆく花の美しさに魅了され、そのフォルムとニュアンスを描き、新鮮な香りをも形にする。4枚のハート形の花びらからなる「コスモス コレクション」(写真下)は、1950年代に創作した、アーカイブの花のジュエリーに着想を得たもの。植物の生命力を描写したようなオープンリングのデザインが、みなぎるような躍動感をたたえる。ローズゴールドが映し出す精緻な光とダイヤモンドの輝きを組み合わせた「タンドルモン エトワール マリッジリング」(写真上)で、かけがえのない愛を祝福しよう。
Boucheron(ブシュロン)
ユニークでモダンな愛のシンボルの交換
華麗なる歴史と伝説の名品に彩られたフランスのハイジュエラー、ブシュロン。脈々と受け継がれてきた自由で大胆なスピリットとモダンなスタイルに、ファンが多い。大人気となっているアイコニックな「キャトル」コレクションに新たに仲間入りしたのは、厳しい基準で選ばれた0.3ctのダイヤモンドをセットしたソリテールリング(写真上)。極上のエンゲージメントリングは、イエローゴールドとホワイトゴールドの組み合わせがスタイリッシュ。幸福・情熱・生命力を象徴する「キャトル レッド」(写真下)のマリッジを投入し、自由かつポジティブな未来を描こう。より洗練された手もとに仕上げるなら、鏡面仕上げをしたプラチナが光を反射し、ダイヤモンドのように輝く「ファセット」(写真中)をペアリング。日々の装いやオケージョンに合わせて、自由自在に手もとのおしゃれを楽しんで。
BVLGARI(ブルガリ)
情熱がほとばしるイタリアン・ビューティ
ローマ発祥のブルガリは、ローマン・アートを着想源にクラス感あふれる独自のスタイルを提案する。グラマラスで華やかなブライドを目指すなら「ローマ アモール エンゲージリング」(写真上)がおすすめ。ブリリアントカットのダイヤモンドを煌めかせるのは、流れるような曲線を描く台座。タイムレスながらも個性豊かなデザインにメゾンが持つ壮麗な魅力が見事に融合している。ローマ(Roma)を後ろから読むと、「愛」を表すアモール(Amor)に。そんな洒落のきいた言葉遊びに、本物のロマンスを投影してみては? ペアリングするなら、ブルガリのレガシーに敬意を込めた「フェディ」(写真下)がベストマッチ。カーブしたハーフエタニティが、ソリテールリングにやさしく寄り添う。無限のエネルギーを放つダイヤモンドリングは、記念日ジュエリーにとどまらず、ポジティブに人生を楽しむ女性の、大切なパートナーとなってくれるはず。
Graff(グラフ)
高貴な石のパワーは、ピュアな愛そのもの
原石の仕入れからカット&ポリッシュまで一貫して手がけるグラフのエンゲージメントリングは、ブランドがこれまで世に送り出してきたあまたの歴史的ダイヤモンドにちなんで名付けられている。「ザ グラフ アイコン」(写真上)は、大自然からの稀少な贈り物であるダイヤモンドの、比類なき美しさを堪能できる特別なエンゲージメントリングだ。センターストーンを大粒のパヴェダイヤモンドで囲むことで輝きを増幅させ、より大きく美しく見せるデザインが特徴。オーバルをはじめ幅広いシェイプが揃うのでお気に入りを選んで。遊び心のある花嫁なら、エタニティリング(写真中)に加えて創業者ローレンス・グラフの名を冠したリング(写真下)をスパイスに。ダイヤモンドを連想させる多面的なファセットが、稀少価値の高いピンクダイヤモンドを引き立てる。
Piaget(ピアジェ)
無限に回転するリングに永遠のストーリーを託す
ピアジェは、スイスのマニュファクチュールを受け継ぐ、1874年創業のウォッチ&ジュエリーメゾン。「常に必要以上によいものをつくる」というモットーを掲げ、世界屈指のデザイナーや職人たちが、日々プレシャスなジュエリーに命を吹き込んでいる。卓越した美しさを誇る「ピアジェ パッション」(写真下)は、永遠の愛を誓うにふさわしいエンゲージメントリング。パワフルなセンターストーンを支えるのは、ふたりの絆と情熱を祝福するダイヤモンドのアーム。マリッジリングは、大人気シリーズの「ポセション」からセレクト(写真上)。中央の回転するリング部分が、"自由だけれど、決して離れないふたり"を象徴する。光を捉えながら軽やかに回り続けるリングには、幸運や幸福、成功への願いも込められている。単品使いでミニマルに、いくつも重ねて輝きを高めるなど、楽しみ方はあなた次第。アニバーサリーが巡るたびにコレクションを増やし、スタッキングしていくのも素敵。
CHAUMET(ショーメ)
幸せや繁栄の代名詞ハニカムを味方に
1780年の創業後間もなく、ナポレオンの皇后ジョゼフィーヌのオフィシャルジュエラーとなって以来、フランスの歴史とともに歩んできたショーメ。1812年にほかのメゾンに先駆けて、「ジュエラーの聖地」と呼ばれるパリ・ヴァンドーム広場にブティックを構え、グランサンクの一角をなした。ナポレオン一世を象徴するミツバチのモチーフは、ショーメにとって重要なアイコンの一つ。ブリリアントカットのダイヤモンドを飾った「ビー マイ ラブ」も、繁栄や富、そして幸せの代名詞であるミツバチとハニカムにインスパイアされたもの。幾何学的に再解釈されたハニカムモチーフが放つ光は、まるで輝く蜜のようにやわらかく優美な光を放つ。ダイヤモンドの有無など、ディテール違いのリングを重ね、自由な自己表現をかなえて。リングのグラフィカルなレイヤリング術は、モードなワードローブにもよく似合うはず。
Hermès(エルメス)
ピュアな輝きを宿した大胆かつ高貴なフォルム
大胆な創造性と目がくらむようなラグジュアリーのセンス。ルールにとらわれない花嫁は、運命の人に出会えた喜びをオリジナリティあふれる「アルシミ」(写真下)に込めて。シェーヌ・ダンクルやバッグのクラスプモチーフなど象徴的なアイコンを自在に積み上げたリングは、メゾンが誇る職人技と伝統的なフォルムへのオマージュ。グラフィカルな構造と軽快なエレガンスの共鳴を感じて。シンプルな地金とエタニティを重ねたような「グラン・ジュテ」(写真上)は、傑出したクラフツマンシップとバランスの美学、両者が揃うことで生まれた。エルメスのジュエリー部門クリエイティブ・ディレクターを務めるピエール・アルディにとって情熱の原点である"ダンス"をテーマにデザインした至極のジュエリーは、息の合ったパ・ド・ドゥを踊るふたりを彷彿とさせる。優美なダイヤモンドと躍動感あるリングが織りなすダンスは、終わりのない物語を紡ぎ始めたカップルにこそふさわしい。
Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)
モードな遊び心あふれるパワフルな愛の形
希望にあふれたインディペンデントな花嫁には、大胆に躍動するカッティングと斬新な輪郭を併せ持つダイヤモンドジュエリーを贈りたい。ルイ・ヴィトンのアイコニックなモノグラム・フラワーを、永遠のシンボルへと昇華させた「LV モノグラムスターカットダイヤモンド」(写真下)。ひと目でそれとわかる個性的なデザインは、1896年にジョルジュ・ヴィトンが手がけたアイコンを再解釈したもの。尖ったキューレットを持つ53面のファセットは、非常に高度なカッティングテクニックを必要とする。マリッジには、ダミエ・キャンバスを想わせるグラフィカルな遊びにあふれたユニセックスなダイヤモンドリング(写真上)を指名したい。メゾンを象徴するアイコンのマッシュアップが、生涯の旅へと歩み出すふたりを祝福する。誓いを託した「LV ダイヤモンド コレクション」は、人生におけるさまざまな瞬間をセレブレートし、記憶を刻む存在となるはず。
FRED(フレッド)
愛らしさと洗練が共存する大人のハートモチーフ
ピュアで優美なデザインですべての愛を祝福する、フレッドのジュエリー。タイムレスでありながら革新的なジュエリーで、独自のモダニティを表現している。ロマンティック派に人気の「プリティウーマン」コレクションは、1990年に公開された同名の映画で、ジュリア・ロバーツが着用したルビーのネックレスが着想源。スウィートなハートシェイプのエンゲージメントリングを、ふたりの絆のシンボルとして選び取ろう。ペアリングするのは、ハーフハートでリングラインを描いたマリッジリング。同じハーフハートのソリテールを重ねれば、一つのハートが完成するというアイデアに誰もが夢中に。リングの内側には1粒ルビーが埋め込まれており、ふたりだけの秘密の輝きをシェアできるのもうれしいポイント。精巧なデザインをプラチナで実現させるのは、フレッドの卓越したサヴォアフェールのたまもの。
REPOSSI(レポシ)
アートのようなリングでパッションを分かち合う
3 世代にわたるイタリアのデザイナーメゾン、レポシ。2007年よりクリエイティブ・ディレクターを務めるガイア・レポシは、伝統的なジュエリーのコードを再解釈することで、メゾンのビジョンを再構築。プリミティブなジュエリーとアートや建築を融合させ、セカンドスキンとして身につけることを意図した大胆なコレクションは、モード関係者の間でも注目の的。代名詞的なフローティングダイヤモンドを冠した「セルティ・シュール・ヴィド」(写真下)は、ソリティアリングのようなクラシックジュエリーを現代流にアレンジしたもの。隠された構造でセットされたストーンが肌の上に浮かんでいるような視覚効果をもたらし、その純粋さを余すところなくアピールする。「アンティフェール」(写真上)は、先の尖った2本のリングを非対称なリズムで建築的に重ねたもの。バリエーションも豊富なので、マリッジだけをデザイン違いでレイヤードしても。