2016.02.05

#1 美しさとは、自信。その自信を育ててくれるものとは

2014年に『ブルージャスミン』でアカデミー賞主演女優賞を受賞し、昨年は『シンデレラ』や『ミケランジェロ・プロジェクト』が日本公開されたケイト・ブランシェット。その美しさも俳優としての実力も、ワインのように年々円熟している彼女だが、オーストラリアでは権威ある劇団の監督を務め、三男一女の母でもある。真の意味で知的で、しかも地に足のついた女性なのだ。来日したケイトがスクリーンでの存在感と同じくらい、強くて確かなメッセージを語ってくれた。

――キャロルは完璧なほど美しく、でも不幸せな女性として登場します。あなたがSK-Ⅱのグローバル・アンバサダーとして「美しく幸せである」ために、自分で決めていることはありますか?

 「まず、私としてはキャロルを不幸せというより、自分を活かしきれないせいで満たされていない女性、として見ているの。ただ、キャロルという役に謎めいた魅力を作りだすのはとても大事だった。(ルーニー・マーラ演じる)テレーズはその謎に近づきたいと感じるのだから。それに昔から“美しさ”にはそういう手の届かなさ、謎めいた部分があると思う。ただ私自身で言えば、自分がより美しいと感じるときは、やっぱり自信が持てるとき。そして自信は、年齢を重ねるごとに感じられるものなのよね。

普通は歳を取ると魅力を失うって言われるけれど、私の経験からすると、その逆。ひとつにはずっとスキンケアを心がけてきて、いまは以前より肌の状態がいいからかもしれない。肌を心配することもなくなって、人目も気にならないし。でもやっぱり、自分がやっていることに充実感があるから、外見を気にしなくなったんだと思う。例えばレッド・カーペットに立つと、カメラがずらっと並んでいて、どうしても自意識過剰になってしまうのね。でもカメラや雑誌にアピールするために装うと、逆に魅力的でなくなってしまうものなの。私は、人にきれいだと言われるためにドレスを選ばない。自分が感じるままに選んでるのよ」。

FEATURE