2018.12.25

ジェンダーフリーメイクアップの今にせまる topic1

ウィメンズ、メンズの垣根がなくなりつつあるメイクアップ。次はどんなステージに向かうのか、5つのトピックからひもとく。

topic 1 岡部駿佑がRIE OMOTOに聞く、FIVEISM×THREEデビューの裏側

“誰でも”使えるプロダクトでジェンダーの壁を越えたい

美容業界に激震が走った“メンズ用”コスメティックスの誕生。FIVEISM×THREEをつくった思いを、グローバルクリエイティブ ディレクターのRIE OMOTOさんに、エディターの岡部駿佑が聞いた。

SHUNSUKE(以下S) 今回のブランドローンチはかなり衝撃的でした。どうして今だったのでしょうか?
RIE(以下R) 反響には驚いてます。2009年にTHREEをスタートし、ずっと“女性像”を追いかけていたけど、途中から“人間像”を軸にするようになり、あれ? なんで男性のことを考えないんだっけ? と違和感を感じて“男性用”のコスメティックスをつくろうと。そう思い立ってからプロダクト製作に1年弱。このたびデビューが決まりました。
 男性用のコスメティックス自体が斬新。それに加えて、カラープロダクト、ハイライター、ネイルまであり、種類の豊富さにも驚きました。
 今回提案したのは“ステルス(忍びの意)メイク”。何もつけていないように見えてカッコいいメイクアップ。
 男性なら、間違いなくそこを求めていると思います。
 一方で、やるときは自信を持って堂々とやってほしい! という思いも込めています。だから赤いマルチスティックや、カーキのアイシャドウもリリースしました。
 女性でも使えそう。
 そう、本来はそこが狙いなんです。男とか女とか、そういう枠を越えて“オールジェンダーインクルーシブ”という、すべての人に当てはまるプロダクトだよ、ということを広めていくのが目標。
 いい言葉ですね! プロダクトデザインもとても面白いと思いました。
 特にアイシェードトランスですよね。アイカラーが入っている下の部分は、持つためだけに存在する、いわば“余白”。おもちゃみたいな感覚で使ってもらいたい、ムダな部分を楽しむっていいじゃんという意味も込めてます。
 まさに男性好み。コスメティックスという概念を根底から覆しますね。11月にはコスメティックスの店が並ぶ表参道や青山ではなく、丸の内にFIVEISM × THREEとTHREEが一体化した新コンセプトショップ「SENSORIUM THREE」をオープンしたそうですね。なぜこの場所に? 
 外国人もビジネスマンも多い丸の内こそ、ステルスメイクがぴったりだと思って。
 取引や商談など、大事なビジネスシーンにこそステルスメイク。もちろんビビッドカラーを使った派手なメイクアップの人も、丸の内の店をきっかけに増えそうですね。
 メイクアップ好きなたくさんの人に使ってもらえたらうれしいです。

1 目もとに影をつくるクリームタイプのアイシャドウ。アイシェードトランス 05 ¥3,500
2 ヘア、リップなどマルチに使用可能。ミラークールタッチ バー 05 ¥4,000
3 目もとのむくみのカバーにも。アイシェードトランス 04 ¥3,500
4 しずく形の芯が描きやすい。アイブロウスティック 05 ¥2,400、ホルダー ¥2,000
5 全15色あるファンデーション。ネイキッドコンプレクション バー 08 SPF19・PA++ ¥5,200
6 鮮やかな赤。ミラークールタッチ バー 09 ¥4,000/FIVEISM × THREE

SHUNSUKE OKABE
おかべ しゅんすけ●SPUR.JPエディター。ファッション、ビューティともに愛するモードラバー。メイクアップ歴は10年を越え、そのテクニックは女性を上回るほど。

RIE OMOTO
おもと りえ●NYを拠点に世界で活躍するメイクアップアーティスト。THREEのグローバルクリエイティブディレクター。今秋満を持してFIVEISM×THREEを発表。

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