![『次の街』に『あの話』。想像をかき立てるのタイトルイメージ](https://img-spur.hpplus.jp/article/parts/image/61/61609878-f072-4098-bed0-80578fca32bf-1500x1120.jpg)
『次の街』に『あの話』。想像をかき立てる、オサジの色の名前たち
連載2回目の今回は、「OSAJI」(オサジ)のカラーコスメにフォーカス。オサジは2017年に敏感肌に向けたスキンケアからスタートしたブランドで、カラーコスメは2019年の4月にローンチ。4年目となる今年の春のコレクションや最新の夏新色にも触れながら、色の名前に込められたストーリーを辿っていく。
自分だけの物語を描ける、想像の余地を残して
![オサジ Osaji 春夏新作](https://img-spur.hpplus.jp/article/parts/image/f2/f2e2598c-86c7-43c8-93ba-1edba4555134-1200x800.jpg)
色の名前から想像するのは、パーソナルな思い出から推しのアイドルまで、自由自在。自分なりの思いを込められるように、あえて具体的な名前にはしていないそう。
オサジのカラーコスメの名付けは、メイクアップコレクションのディレクターであるAYANAさんが1人で担っている。美しい情景を思わせるような名前や、いつかの感情を紡いだような名前。受け取る人それぞれが、自分だけのストーリーを重ねられるような柔軟な含みを残している。ほとんどすべての名前が、日本語で付けられているのも特徴だ。
「オサジはもともとmade in JAPANのブランドなので、カラーコスメもその美意識や価値観を踏襲したいと考えて。最初は製品の色自体も、日本の伝統色をヒントにしようか、という案もあったんですよ」(AYANAさん)
唐突に思えるのになぜか心に響く、あの色名の由来は?
![オサジ osaji 君と あの話](https://img-spur.hpplus.jp/article/parts/image/4b/4b68040b-f943-4468-9380-4b20521f2979-1200x800.jpg)
(上から)ニュアンス リップグロス『05 Anohanashi<あの話>』¥2,750、ニュアンス リップスティック『08 Kimito<君と>』¥3,080/オサジ
ワンシーズンのカラーコスメの名付けに要する期間は約1週間と、驚くほどスピーディ。
「まずはそのシーズンのコレクションのテーマを決めて、そこから派生した名前を付けていくことが、最近は多いですね。日常のふとしたときに『こんな名前はどうだろう』と思いついたり、『いつかこの名前を付けよう』と決めて、スマホのメモにストックしておいたり」(AYANAさん)
AYANAさんが特に印象に残っている名前は、下記の2つ。
『君と』
「2回目となる2020年の春のコレクションのときのリップの名前。初期のころはもっと和風な名前が多かったのですが、こんな方向性もありだな、と意識が変化」
『あの話』
「『感情のレイヤード』をテーマにした2020年秋のコレクションから。あの話って、どの話のことだろう? とその人だけの『あの話』に想いを馳せてもらえたら」
![オサジ osaji 朧月 羅針盤 次の街](https://img-spur.hpplus.jp/article/parts/image/89/89ba6df5-a2c3-4041-a90d-832b5ebae535-1200x800.jpg)
(左下から時計回りに)ニュアンス ボリューム マスカラ『05 Oboroduki<朧月>』¥2,970、ニュアンス アイシャドウ『d16 Rashinban<羅針盤>』¥2,200、ニュアンス リップボーダーライナー『03 Tsuginomachi<次の街>』¥2,970/オサジ
下記の3品は、2023年春の新製品。「浮遊する思考」をコレクションのテーマとして掲げ、色名も思考や考えに関連する言葉や、ふんわりとしたニュアンスを持つものが多い。
『次の街』
「ブラウンのリップライナー。ちょっと大人っぽい雰囲気なので、大人の階段を上るような、次のステージに向かうようなイメージで付けてみました」
『朧月』
「もやの掛かった朧月。ぼんやり発光しているような、ふんわり鈍い光のニュアンスがある。そんなシルバーグレーのマスカラだったので、この名前に」
『羅針盤』
「航海するときに必ず必要な『羅針盤』。海の中の世界を映したような、ぷかぷかと浮遊するような、色とコレクションのイメージを融合させて」
敏感肌だけでなく、メイクビギナーにもフレンドリー
『次の街』をはじめ3色で展開する「ニュアンス リップボーダーライナー」は、この春に新登場するスタープロダクツ。自分の唇の延長のような自然な発色で、唇の輪郭だけが悪目立ちしたりすることなく、ただ塗るだけで自然にぼかし込んだような仕上がりが叶う。
「この製品に限らず、すべてのオサジのカラーコスメは小難しいことなく、ササッと簡単に使えることを大切にしています。その理由は、オサジのスキンケアが敏感肌に向けて作っていることから、カラーコスメも肌が敏感でシンプルなメイクを好む人、あれこれ複雑なメイクアップをしてこなかった人でも、気負いなく使えるように」(AYANAさん)
独特な世界観を持ち、毎シーズン、モードでオシャレなモデルビジュアルも注目されているオサジ。そんな完成度の高さから、オサジのカラーコスメは難易度が高いと勘違いしていた人もいるのでは。
ちなみに「オサジ」というブランド名は、江戸時代に「お匙」を使って薬を調合する医者に由来。SNS上で「オサジ」のイントネーションに迷うという声が多くあったが、和菓子の「おはぎ」と同じイントネーションが正しいという。
4月に発売される、夏の限定色情報も先取り!
![オサジ osaji 2023夏新色 ネイル](https://img-spur.hpplus.jp/article/parts/image/fc/fc9f2db2-1b3e-4e28-bed4-5d0e0c2b419a-1200x800.jpg)
(左から)アップリフト ネイルカラー『36 Wakaremichi<わかれ道>』、『38 Pegasus<ペガサス>』、『37 Ibara<いばら>』 各¥1,980<すべて2023年4月12日発売>/オサジ
夏のコレクションは、人が生きていく、成長する『分岐点』がテーマに。
『わかれ道』
「思い浮かんだのは、デヴィッド・リンチ監督の『ツイン・ピークス』に出てくるような、霧が立ち込める夜の田舎道。前がよく見えずこの先どうなるのかわからないような心情を」
『ペガサス』
「この色は、ずばりペガサスの色でしょう! と。希望に満ちた未来、理想の将来を思わせる、煌めきのあるベージュ。黄み系で使いやすい推し色です」
『いばら』
「ピンク系だけど甘くない、鋭いトゲを持つバラの色。人生の分岐点に立ちはだかる、美しくも越えていかないといけない課題のよう」
![オサジ osaji 2023夏新色 ネイル](https://img-spur.hpplus.jp/article/parts/image/51/51a324c8-a448-41ed-92d0-d9c9171e11b4-1200x800.jpg)
(左上から時計回りに)アップリフト ネイルカラー『38 Pegasus<ペガサス>』、『36 Wakaremichi<わかれ道>』、『37Ibara<いばら>』
エディターが名付けに挑戦!
「コスメの名付け親」恒例企画として誕生した、「エディターが名付けに挑戦!」コーナー。
こちらでは、ブランドならではの世界観に魅せられたエディターが名付けに挑戦し、名付け親に採点いただく。
エディターが名付けに![挑戦!](https://3rd-spur.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/prod/cdn/image/9e/9ea8f51d-84d4-44aa-8bb1-8f9fae2cba3c-260x100.jpg)
商品
オサジ アップリフト ネイルカラー 38ペガサス
ネーミング案
「虹の麓」
着想源
虹のような偏光パールの煌めきと、“分岐点”というテーマから、「虹の麓は辿り着けないからこそ、あえて分岐しない、という選択肢があってもいいのでは」ということで付けてみました。
採点
「大変よくできました」
コメント
正直OSAJIにありそうな名前です。想像の余地もある素敵な世界観!
教えていただいた人
OSAJIメイクアップコレクション ディレクター、ビューティライター
AYANAさん
大手の化粧品メーカーのカラーリスト、オーガニックコスメの企画開発などを経験し、現在はコラムやエッセイなどの執筆活動も。オサジの公式HPでは、カラーコスメ1色1色のすべての質感や特長を丁寧に解説。