ヒロ 今月は、ファッショントレンドありきのメイクアップを提案したいと思います。焦点を当てるテイストは、私も大好きな「オフィスコア」。というのも今シーズンのメイクアップのキーワードは“温度低め”。特にベースは、長らくトレンドだったウォームトーンではなく、クールなカラーを上手に取り入れた人から時代を先取りできるのです。それでは早速、ベースメイクアップからスタート。ブルーのアイテムで肌の色をトーンアップするところから始めましょう。
——素朴な疑問なんですが、青を肌にのせるとくすみませんか?
ヒロ ブルーは使い方のポイントさえ押さえておけば、透明感アップにひと役買ってくれますよ。大事なルールは、顔全体にのせないこと。いかなるときも、上のイラストで示している逆三角ゾーンの部分にだけ塗るのが鉄則。ただ、素肌のトーンによって使うアイテムが異なるので要注意です。肌の色が明るめの方には、アディクションの「スキンリフレクト カラーコレクター Baby Blue」(1)のようなみずみずしいテクスチャーのタイプを推奨。顔全体をベージュ系の下地で整えたあと、こちらを規定のゾーンに薄く重ねてください。透け感があるので軽やかで自然なニュアンスに。
反対にヘルシーな肌の色の人は、仕上げにブルーを。シュウ ウエムラの「アンリミテッド ルミマット セッティング ジェル イン パウダー アオタケブルー」(2)などのハイライターがおすすめ。先ほどの逆三角ゾーンにふわふわのフェイスブラシで重ねて、ブルーのニュアンスをまとって。
——これだと一切肌浮きしないですね。
ヒロ そうよ〜。さあ、どんどん次に行くわよ。ここで問題。「オフィスコア」を極めたいと思ったら、目もとに必要なものはなんだと思いますか?
——なんでしょう……。難しい!
ヒロ 正解は、眼鏡かアイラインのどちらかを選択しなさい、でした。眼鏡をかけるならアイラインはレスし、かけないのであれば、ブラックのアイラインをちゃんと引くのがよいバランスに仕上げるポイントです。
——シルバーフレームの眼鏡がメイクアップのムードに合いそうですね。
ヒロ そうね。クールな肌と絶対に合うと思う! アイラインには、ラブ・ライナーの「クリームフィットペンシルR 極細楕円芯」のブラック(3)を投入するべし。目尻からサイドに向かってシューッと1㎝はみ出るようにフェードアウト。シワに沿わせながら引くイメージで。その後、目尻から目頭のほうに向かってインサイドをチュンチュン……と、目尻にはみ出させたラインが不自然に見えなくなるまで点で埋めていきます。ここは個人差があって、目尻から3分の1でいい人もいればフルで引いたほうがいい方もいるので、実践しながらご自身でベストだと思う着地点を見つけてみてください。アイラインをチョイスした日は、黒いマスカラを塗るのもお忘れなく。
——口もとはどうしたらいいですか?
ヒロ このルックの総仕上げをしてくれるのはヌーディカラーのリップしかありえません。M・A・C「ラスターガラス リップスティック アローン タイム」(4)みたいなモーヴブラウンや、NARSの「エクスプリシット リップスティック 800」(5)のようなトープといったクールな印象の色を合わせれば完璧。旬なスタイルをモノにした瞬間、オフィスはランウェイと化すわよ。