「ちょっとそこまで」が心地よい、朗らかな季節になりました。白シャツにハイゲージのカーディガン、ソックスにビルケンで駅前の書店まで。新刊を片手に行きつけの喫茶店で一服。もしくは映画館で短編を1本。そのくらいの散歩のおめかしはワンツー,3ステップで完了です。
馬車と従者の間に、いったい何が?
決して手抜きではないのが重要。その要が口紅。じゃん。
色を繰り出して目線まで持ち上げ、何回くるくると回して眺めたことか。側面に描かれたのは、「四輪馬車と従者」という絵画に着想を得ています。この作品、作者はアルフレッド・ド・ドル―といって、フォーブル・サントノーレ24番地の店舗階上にあるミュゼに飾られているんです。ロゴの元にもなった、原点とも評される絵画です。
実際の作品を見たことがあるのですが、シルクハットを被った従者は、ハーネスを付けた馬を見上げるポーズだったんですよね。それが、口紅では馬車を先導して走るようなポーズになっている!
いや、むしろ馬車に振り落とされて追いかけているのか?
自立心を発揮した馬がパカパカと走り去ってしまったのか、いや、健脚の従者がマラソンのペースメーカーとなっているのか。妄想が止まらず、ひとりニヤニヤが止まらなくなる週末の午前中。
こういうところ。こういうユーモアこそが、エルメスたる所以なのです。ちょっとしたユーモアでほぐれた気持ちを相棒に、さっと赤を唇に。朱を帯びた普遍的なマットなレッドがぼんやりした顔立ちに輪郭を運びます。
チークは不要。大人にちょうどいい血色はキュレルが教えてくれた
口もとに元気な赤をのせたので、気持ちは満足してしまいました。なので、肌はできるだけ軽やかに、下地だけで済ませています。キュレルの「湯あがりピンク」なら、間違いない。例えるのなら、炭酸泉の温泉に出かけて、しっかり湯舟につかり、血流を整えてから脱衣所に戻ってきて、15分ほど涼んだあとの、澄み切ったツヤ肌のことですよ。
「湯あがりピンク」と豪語するくらいだから、ピンクのピグメントや色材がたっぷり配合されてると思いますよね? 違うんです。秘密は、4種類の色補正パウダー。グレー、イエロー、ブルー、ピンクをイメージしたそれぞれの補正パウダーが、明るさやなじみ感、均一性、そして血色へと複合的に働きかけます。その1つが欠けてもダメなんです。赤みムラや影ぐすみなど、4色がそろって初めてかなう自然なカバー力。
季節の変わり目、顔の一部に赤みムラが出る肌質なので、ふわっと明るく、健康的に赤ら顔を均一化する効果に、全幅の信頼を寄せています。ほんのり血色を活かしながらシームレスな印象に仕上がるので、休日なら上からチークを足すのも不要になりました。
まつ毛、10時間ずっと上向き! 塗りやすさも抜群
わずか3.2ミリ幅の超極細ブラシが1本たりとも逃さない! 液含みも絶妙で、ヒジキになることもなりません。さすがエレガンス、機能性に富んでいるから、ちゃっちゃっと数ストロークで十分に眼差しが整えられるんです。
仕上がりを表現するならば「上品」の一言につきますね。1本1本をセパレートしながら、カールをしなやかにロック。朝イチで塗布しても夜までカールがへたらない、10時間形状記憶ロックのフォーミュラに自信。その持久力に、投資して損はありません。
3ステップ時短身支度で、休日を最大活用。皆さんのミニマルメイクアップは、どんなラインナップですか?