2016.01.11

#187 さよなら、スターマン

この週末、発売されたばかりの新作『★』や往年の名曲を聞いていたので、今日の夕方に飛び込んできたニュースがどうしても頭から離れません。

デヴィッド・ボウイの楽曲やカメレオンのように変わり続けてきた姿については、専門家の方々が語ってくださると思いますが、世代的にも私にとっては(出会いは、子供の頃に親が録画していた『ラビリンス/魔王の迷宮』。ヒロインのサラと同じく弟を持つ私は、ボウイ演じるツンデレ気味でちょっと過激な出で立ちのゴブリンの王に、甘ったるいだけの王子様とは違ったドキドキを感じたものです)、尊敬するクリエイターたちをインスパイアし続ける存在、というのがいちばん近いかもしれません。

特に印象的だったのは、何年も前になりますが、スタイリストの高橋靖子さんにデヴィッド・ボウイについてのお話を聞いたこと。70年代のツアーのスタイリングを手がけるなど、有名な『HEROES』のジャケット写真をはじめボウイを撮り続けたフォトグラファーの鋤田正義さんと同様、彼のビジュアルイメージの一端を担った方です。まるで昨日のことのように、そして少女のようにキラキラと語る彼女の笑顔が目に焼き付いています。

今も世界中のアーティストやファッションデザイナーから発せられ続けている追悼メッセージから、この時代だからこその「他の何者でもない」存在というものに改めて思いを馳せる夜。来年、日本でも開催されるという回顧展『David Bowie is』にはぜひ足を運ぼうと思います。(エディターM)