恋愛の「勝ち」「負け」の定義って? #深夜のこっそり話 #421

先週とあるバーで繰り広げられた議論について。その場で出会ったのは、30代後半〜40代のお姉さま3名。子供がいるとは思えないほど美しく、なかには離婚後も自由恋愛を楽しむという素敵な人生を歩んでいる方も。初対面ながらお酒のチカラもあって赤裸々な恋愛トークが。「デートしている相手を、好きかどうか分からない」という友人に対し、「とりあえず、1回ベッドを共にしてみたら?」という肉食発言が。彼女曰く、その時の心のドキドキ感で好きかどうかを判断すればいい、とのこと。

しかしすぐさま「でも、ひとつ注意して。そのあと、絶対に2回目も誘われるように、仕向けなきゃだめだよ」という忠告が。それで関係が終わっちゃいますもんね…と返答すると、「違う。1回だけだったら、釣られた感があるでしょう? 2回目も誘われたら、自分から釣り上げた!っていう図式になるのよ。つまり、勝ちの関係になるの」。なんという肉食マインド! 思わず目からウロコが落ちました。昔から恋愛の勝ち・負けの話は聞いてきましたが、それが、初めの身体の関係で決まるなんて!

後日、男友達の恋愛相談を聞いていたときのこと。彼にはかれこれ同じ職場の女子に半年ほど片思いをしているのですが、なかなか二人きりの食事に誘えないんだとか。あまりのチキンぶりにイライラしながら誘えない理由と問うと、「久しぶりに好きになれた子だからこそ、失敗したくない、という思いばかりが募っちゃって…」。まさにこれこそ、同年代のシングルたちの合言葉。結婚を意識することで好きのハードルが上がる → 失敗することを恐れて何も行動できない、という図式が、おもしろいほど頻発しているんです。

そんな30代特有の引き腰な恋愛を「勝ち・負け」という視点で見たら、どっちになるんだろう?と考えながら、近所のファミレスで原稿を書いていた夜。隣の席に女子大生らしきグループが座ったかと思いきや、猛烈な恋バナがスタート。気になる彼からのLINEがどーたらこーたら、明日のデートの服は何を着よう、好きな人の誕生日プレゼントは何をあげるべき?…。傍からすれば「どーでもいい!」と言いたくなるような些細なことばかりですが、そんな話をする彼女たちの顔のキラキラぶりと言ったら! 素直に恋愛を楽しむって、こういうことだよなあ…と、感動すら覚えてしまった私。そして出た結論、身体の関係の始まりかたよりも、失敗するかどうかどうかよりも、恋愛は楽しんだもん勝ち! 初心に戻り、楽しい恋愛をするという、新しい目標が見つかった夜です。(ライターA)


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