記憶に残る「引き際」 #深夜のこっそり話 #805

理想の引き際って何でしょう? ここ数日、同世代の友人たちと盛り上がっているのが、引き際談義です。アスリートやアーティストがカッコいいままやめていくのは、潔くて美しい。一方で、絶頂期を過ぎても、本当にギリギリの限界まで戦う姿には勇気をもらえるし、力尽きて泥臭く幕をおろす瞬間にも心を打たれます。

「でもさ、どっちにしろ、他人の記憶に残るような引き際を自分で決められること自体が特別だよね」と、友人。確かに、ごくごく普通の生活を送っている私たちにとっては、仕事にしろ、家事にしろ、引くも何もないわけで。今の自分に、引き際を迫られる場面といえば、パートナーとのケンカくらいしか思いつきません。

そうなると俄然、自分たちにも起こり得る、ドラマのある引き際を探したくなります。「かなわない恋とか?」「理想が高すぎる結婚願望とか?」「いつ儲かるかわからない投資とか?」(←夢がない)。でも、それってニュアンス的には潮時という方がしっくりくるような。やっぱり、引き際という言葉は、特別なことを成し遂げた人に似合うような気がします。久しぶりに引っ張り出した安室ちゃんのアルバム『SWEET 19 BLUES』をBGMに(アムラー世代よりはだいぶ上ですが)、そんな、とりとめもない会話が深夜まで続く今日この頃です。(エディターY

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