世界一のメンズファッションアイコンこと、ティミー #深夜のこっそり話 #1197

非常に大切なことなので、ボールド体でお伝えします。ティモシー・シャラメ主演最新作、『キング(原題:The King)』がネットフリックスで配信開始しました。一人でも多くの人に観て欲しい、なんならリピートして観て欲しいと思っているので、あえて本編のことは何も書きません。冒頭に出て来るロングヘアのティミーの美しい姿に酔いしれてください。

(全く関係ないですが、ティミーと絵画を融合させる、というマニアック過ぎる趣向のファンアカウントです。カラバッジオに馴染みすぎ。)

この投稿をInstagramで見る

badly photoshopped Timmy(@chalametinart)がシェアした投稿 -

さて、ティミーといえば、先週発表された米『ヴォーグ』誌ウェブ版の記事にて、「世界で最も影響力のある男性のファッションアイコン」に選ばれたことでも話題を集めました。なんだその偏った称号、と思って記事を読んでみると、マーケティング調査会社による世界的なリサーチにて、インターネットの検索ランキング、SNSのリーチ、セールス、ニューストピックなど様々なパラメータに基づいて導き出された、極めて客観的な結果とのこと。色眼鏡にまみれたファン投票ではありませんので、ご安心を。

それもそのはず。先の『キング』のワールドプレミアの折には、訪れる都市ごとに開催されるレッドカーペットで個性的なスタイリングを披露したほか、飛行機での移動中のオフデューティー姿ですら抜かりない、正真正銘のファッションアイコンぶりを見せつけてくれました。

ティミーのスタン (熱狂的なファン) の間では既に周知の事実ですが、ティミーはスタイリストを付けず、私服からレッドカーペットまで、全て自分でデザイナーと直接やりとりをして衣装を借りているのです。

しかも選ぶブランド、そしてルックが、びっくりするほど玄人好み。公私ともに親交の深いハイダー・アッカーマンの洋服は、コレクションで発表される前に着るという前代未聞のスタイリング戦略。ブラックタイ必須のレッドカーペットで、ヴァージル・アブローのスパンコールフーディを選ぶあたりも、自分の見せ方を熟知したチョイスです。

この投稿をInstagramで見る

RTW(@readytimmywear)がシェアした投稿 -

極め付けは、10月に開催された釜山国際映画祭。スーツを着たゲストが並ぶ中、ティミーが選んだのは、カラフルなペイント装飾をしたデニムのワークスーツ。こちらは、アメリカ人現代アーティスト、スターリング・ルビーが手がけるS.R. STUDIO. LA. CA.によるもの。スターリング・ルビーといえば、ラフ・シモンズのお気に入りで、カルバン・クラインとのコラボレーションでも知られていますが、ブランドとしてはまだファーストシーズンを発表したばかり。まだ知名度の低いこの気鋭ブランドを選ぶとは、スタイリスト顔負けのファッション感度です。天晴れ!

業界筋では、メゾンのアンバサダー契約の話がひっきりなしに来ているとのこと。そりゃそうだ、自分がラグジュアリーブランドのセレブリティ担当だったら、真っ先に名前を挙げるに違いないもの。でも個人的には、契約に縛られてワンブランドしか着なくなるより、今まで通り自由にファッションを楽しんで欲しい、そしてそれを見て楽しんでいたい、というのが正直なところです。

FEATURE