ミーハーで何が悪い、ティミーが好きなんだ #深夜のこっそり話 #1054

少し出遅れた感ありますが、弊誌11月号を見て狂喜乱舞しました。他でもない、ティモシー・シャラメに捧げた見開き。題して「映画『君の名前で僕を呼んで』シンドローム」。別にこの企画、私は何も関わってないのですが、「これワシやんけ」と思わず声に出してしまうほど、共感の嵐。中村明美さんの書いたコラムを、何度も何度も反芻するように読みました。

何故ティモシー・シャラメにこれほどまでに惹かれるのか。もちろん、彫刻のように美しい顔立ちや、フレッシュでありながら大物の片鱗が垣間見える演技力があってのことですが、個人的に一番の魅力は、良い意味で普通の男の子だということ。

ソーシャルメディアを見れば、ティミーの高校時代の黒歴史(例えばラッパーの真似事をしているちょっとイタい動画だったり、ミュージカルでピエロに扮している写真だったり)がわんさか出てきます。取材中も落ち着きがない様子のティミーは、時にステージの上で椅子から転倒、なんてアクシデントも。米『トゥナイト・ショー』に出演した時には、初めてゴールデングローブ賞に出席した時のことを回想し「目の前にジェニファー・アニストンとかいて、オーマイガーって感じだった!!」と、まるで素人のようなコメントで笑いを誘います。

めちゃくちゃ美形で、めちゃくちゃ才能があって、その上めちゃくちゃ普通。これって、実は今のポップアイコンを象徴する金科玉条なのでは、とすら思うのです。リアーナがもしビーガンカフェに通い、ヨガにいそしむ、紋切り型の品行方正セレブだったらつまらない。やっぱり彼女は、ズタボロの格好でマックのフライドポテトをむさぼっていてほしいし、「セレブリティらしい」出で立ちにはずっと中指を立てていてほしい。それと同時に、スター街道まっしぐらのティミーにはこれからもっと素敵な作品にたくさん出演しながら、時々インタビューでピーチを手渡されて、戸惑い続けて欲しいと願うのです。