旅のお供にちょうどいいサイズ。全ページカラーで見やすいです。
地球儀のアイコンには場所の紹介、カメラアイコンには撮影のコツが書かれています。旅のガイドブック&写真集&テクニック集が一冊に。読んでて楽しいのに、“一石三鳥”。(次ページより、私が今まで撮りためた写真のなかから、同著にて紹介されているティップスが活かされているものを、紹介します)
モルディブを訪れたとき、虹に遭遇。晴天×虹のコンビはあまりなく、さらにそれを俯瞰でとれた、我ながら貴重な写真。「虹は意外に薄い色。露出はアンダーに」を思いだしセット。はやる気持ちを抑え、構図を検討。機体を入れることで空中撮影ならではのシーンを撮れました!
世界の窓枠シリーズ/パリ編。窓枠を入れて撮影すると物語が生まれるというのも、山口さんから教わった撮影のヒント。写真はパリのホテルから。あえて窓枠をぼかし、パリらしい建築物を引き立てることでニュアンスを。
世界の窓枠シリーズ/有田編。日本の古い建築物は縦横ラインがたくさんあるので、それを生かすのもポイントだとか。それを思いだし、先のパリの写真より、少しヒキ気味に撮影。
山景は手前に何を入れ込むかが大事。そして空の動きは思ったより速いから、ここだ!と思ったときにシャッターをおす「判断力」が必要と、山口さん。写真は静岡市にて。雲がぬけた瞬間の富士山をパシャリ。山、海、街、茶畑のレイヤーは、静岡側ならではの風景。
風景写真は比較対象物を入れるとぐっと物語感が増します。何が入るかは、そのときの運次第。写真は、船&人物がちょうどよく収まった奇跡的な一枚。この“読めない”感じが旅写真の醍醐味!
その場所ならではの小さな被写体を見つける“蜂の目線”も大切と、山口さん。細部の写真では質感が大事とも。香港の寺院らしく、漢字が書かれた占いのツールに寄って、背景に現地の人が入るのを待って撮影しました。
旅のお供にちょうどいいサイズ。全ページカラーで見やすいです。
地球儀のアイコンには場所の紹介、カメラアイコンには撮影のコツが書かれています。旅のガイドブック&写真集&テクニック集が一冊に。読んでて楽しいのに、“一石三鳥”。(次ページより、私が今まで撮りためた写真のなかから、同著にて紹介されているティップスが活かされているものを、紹介します)
モルディブを訪れたとき、虹に遭遇。晴天×虹のコンビはあまりなく、さらにそれを俯瞰でとれた、我ながら貴重な写真。「虹は意外に薄い色。露出はアンダーに」を思いだしセット。はやる気持ちを抑え、構図を検討。機体を入れることで空中撮影ならではのシーンを撮れました!
世界の窓枠シリーズ/パリ編。窓枠を入れて撮影すると物語が生まれるというのも、山口さんから教わった撮影のヒント。写真はパリのホテルから。あえて窓枠をぼかし、パリらしい建築物を引き立てることでニュアンスを。
世界の窓枠シリーズ/有田編。日本の古い建築物は縦横ラインがたくさんあるので、それを生かすのもポイントだとか。それを思いだし、先のパリの写真より、少しヒキ気味に撮影。
山景は手前に何を入れ込むかが大事。そして空の動きは思ったより速いから、ここだ!と思ったときにシャッターをおす「判断力」が必要と、山口さん。写真は静岡市にて。雲がぬけた瞬間の富士山をパシャリ。山、海、街、茶畑のレイヤーは、静岡側ならではの風景。
風景写真は比較対象物を入れるとぐっと物語感が増します。何が入るかは、そのときの運次第。写真は、船&人物がちょうどよく収まった奇跡的な一枚。この“読めない”感じが旅写真の醍醐味!
その場所ならではの小さな被写体を見つける“蜂の目線”も大切と、山口さん。細部の写真では質感が大事とも。香港の寺院らしく、漢字が書かれた占いのツールに寄って、背景に現地の人が入るのを待って撮影しました。
そそられる旅写真には、静と動の2種類があると思います。絵としての完成度が高い美しい写真。臨場感あふれるルポルタージュのような動の写真。そのふたつが絶妙にブレンドされ、唯一無二の世界観で見る人を旅へと誘うのが、女性の旅写真家の先駆者、山口規子さんの作品です。
その山口さんの新著『トルタビ』が面白い! 旅写真における、プロの写真家ならではのマル秘ティップスが満載です。例えば、ビッグウェーブを撮るコツを、「波とともにやってくる肉体美」と、山口さんは説きます。イケメンサーファー(=鍛え上げられた肉体美=高確率でスキルが高い=よい波を知っている)を見つける。そして彼を被写体にしてシャッタースピードを速く設定。サーファーを風景の一部として撮影することで波しぶきの色の違いまで表現できる、といった具合。サーフスポットにいったら、まずは“いい男探し”をせねば、です(笑)。
本は写真がメインで、撮影場所の紹介、その場所ならではの撮影のコツ、ワンポイントアドバイスが添えられているシンプルな構成。撮影テクニックの指南書であり美しい写真集であり、旅のガイドブックでもある。3役をこなすハイブリッドな本に仕立てるという着眼点も山口さんならでは。
山口さんとはたくさんの国内・海外取材をご一緒しましたが、いつも思うのは、被写体への愛はもちろん、それがアウトプットされたときの写真を見る人のことも考えていて、その視点が的確かつユニークだということ。何よりもご自身が大の旅好きで、その愛がレンズを通して写真にも表れていて、それが多くの人を心を掴むのではと改めて感じました。そんな山口さんと過ごす時間のなかで、“山口メソッド”が自然と身についていたのはまさに役得。(上の写真では、私が今まで撮りためた写真のなかから、同著にて紹介されているティップスが活かされているものを厚かましくも掲出しています。ご笑覧ください)
テクニックがあるに越したことはないけれど、何に刺激をうけ、残し伝えたいのか。「感じる楽しさ」「発見する喜び」「つながる楽しさ」がいい写真を生むと山口さんが同著で言うように、旅写真は記録になるだけでなくその土地・人と、また、写真を見る人とコミュニケーションする、もうひとつの旅路なんだなと思います。そしてそれは、とっても刺激的で楽しい。だから人は旅にでたら写真を撮らずにはいられない。インスタグラムを筆頭にSNSを賑わす世界各国の旅写真を見て、そう思います。
読み終える頃には、旅に出たくなる、写真をはじめたくなる、カメラが欲しくなる、“ワクワクする副作用”が待っています。類にもれず私も、新しいパートナーしてリコー「GR Ⅲ」を購入した次第。これがまたとっても素晴らしいので、いつの日の夜にかこっそり自慢させてください(笑)。
『トルタビ』山口規子(日本写真企画)
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