このコラムでも時折ふれてきましたが、“亀速”ながら家のインテリア総入れ替え計画を進めています。昨年末のハイライトは、クローゼットの“見える化”。とある占い師さんに間取りの鑑定の相談をしにいったところ、運気のあがる場所に興味・関心のあるものを目に入るよう置いたほうがよいとのアドバイス。
今年はもっとファッションを楽しみたい。それまで服やバッグ、帽子や小物などは“仕舞うもの”という発想のもと、寝室とその隣の部屋のクローゼットに片していました。とはいえ、服などは隠すのではなく見て着て楽しむもの。方角的にもベストだったので、日の当たるリビングダイニングの隣の部屋にごっそり移動することに。
次は、このインテリアアップデート計画をお手伝いいただいているスタイリストさんに、見せるクローゼット構想について相談へ。そこで提案いただいたのが、今回熱烈プッシュしたい、Artek「kiila (キーラ)」コレクションのコートラックです。
一見、ん!? これは制作途中?とも思えるシンプルな佇まいのこのラックが実にたくさんの仕事をこなしてくれ日々の着る服を考えるのが楽しくなったのです。
最初は192cm ある高さに不安が募ったものの、ロングコートやワンピースをかけるには実はちょうどイイ高さ。床上にある程度空間が生まれることで圧迫感もありません。さらに掃除もしやすい。
ナチュラルな風合いの4本の支柱は細いのに安定していて重たいものをかけてもぐらつき皆無。コートやセーターをブラッシングしたり、シャツをアイロンがけしたりと服のケアをする際にも至極便利です。
さらに、支柱には各4個、計16個!のフックが備えられて、ストール、帽子、バッグなどファッション小物をかけておけます。右にはよく使うアイテムを左には明日使うものをと、使いかたも自由自在。
それにコーディネートを考えるとき、クローゼットは奥が壁なので、どうしても服の「横顔」で決めることが多くしっくりこない。正面から見るためにはイチイチ取り出さなくてはということがありますが、これだとあらゆる角度から服を見られるので面倒がなく、その分アイデアがふくらみます。
また、ホームパーティでも活躍します。ゲストがきたとき、ゲストのバッグ置き場に意外と困りませんか? これなら、上着と一緒にバッグも預かることもできるからおもてなしがスマートにきまるし、リビングが広く使えるのもいいんですよね。
デザイナーはノルウェー人のダニエル・リーバッケン。「キーラ」は彼の初めてとなる家具シリーズで、彼の哲学「時を超えること」がシンプルにアウトプットされた名作。とってもモダンなのに、きっと次世代にも語り継がれるであろうデザインの美しさと使いやすさ。家屋を選ばない汎用性の高さ。主張しすぎない佇まいと、計算された実用性が、毎日に寄り添い暮らしを豊かにしてくれます。何よりも使うことで、ものだけではなく日々の生活習慣もアップデートされるうれしい副作用。未来と、未来を作る今にむけてイイ買物をしたなと、心底思いました。春の衣替えの際に「キーラ」のコートラックで「見せるクローゼット」を取り入れるのはいかがでしょうか。
食べること、カラダを動かすこと、旅することが大好物のアクティブ派。その反動か、ワードローブは甘め嗜好。花柄アイテム&ワンピースがクローゼットを占拠しています。